見出し画像

クロワッサンが健康の秘訣?

いやいや、そんなのウソでしょ!
クロワッサンってバターもたっぷり使ってて、体に良い食べ物だ! なんて、到底言えない!
クロワッサンを食べて健康になれるなんて、絶対にない!

そんな私の中の常識をくつがえしてきたのは、フェイスブックで毎日、ほぼクロワッサンの投稿しかしていない、起業塾でご一緒している友人です。

この友人、年間1,000個ものクロワッサンを食べているにもかかわらず、全く太っていない!

筋肉オタクを自称しているだけあって、パーソナルトレーナーもやっている彼女ですが、それでもクロワッサンばかり食べていたら、体のどこかに不具合が生じるはずです。

ところが、不健康になるどころか、「私は健康!」と言って何も疑っていないし、実際にクロワッサンを食べるとしっかり仕事のパフォーマンスが上がる、と言うのです。

一体どういうことなのか?

その真相を知ったのは、つい先日のことでした。

その日は、彼女が主催するお茶会の時間で、「イス軸法」という聞いたこともないような体の使い方を教えてもらうのが、メインの会でした。

実は彼女、この「イス軸法」のインストラクターでもあったのです。

体には「体幹」と「体軸」とがあって、今回教えてもらう「イス軸法」は、「体軸を作る」というメソッドでした。

イスに座って、ダランと前屈みになった姿勢から、ゆっくり起き上がりつつ立ち上がる「イス軸法」

たった5秒のこの動作で、「体軸」が整い、肩こり・腰痛などが治るだけでなく、体に変な力が入らず、最小限の力で動作を行うことができるのだそうです。

彼女自身、毎日トレーニングしている武術で、「回し蹴りの、足の振り方が変わった!」と感動で泣いたのが、つい先日とのこと。

姿勢や動作によって、「体軸」の位置が変わるそうなので、日々発見があるのだそうです。

「体軸すごい!」「軸が整うって、めっちゃすごいじゃん!」と感動していたのですが、そこで彼女が一言、とんでもないことを言い出しました。

「クロワッサン食べても、軸、整うんだよね」と。

え? だって、「イス軸法」のメソッドで、軸を整える話ですよね?

なのに、なぜ、クロワッサン?

頭の上にいくつものクエスチョンマークを浮かべて、まじまじと彼女の顔を見ると、得意そうに「まずは体験してみて」と言うのです。

やることは簡単。

まずはお互いに向かい合って座り、彼女の左の手のひらに、私の右手のグーを当てて、力いっぱい押し合いっこをします。

この時に、伸ばした腕のどこに力が入っているか、腰や肩などのどこに負担を感じるか、覚えておきます。

次に、テイクアウトしてきたクロワッサンを一口パクリ。

濃厚なバターの香りと、デニッシュ生地のサクサクしっとり感が口いっぱいに広がり、何とも幸せな味が口の中を満たしました。

そして、先ほどの彼女のパーに私のグーを押し当てる体勢をもう一度やってみると……あら、不思議。

さっきよりも断然小さい力で、彼女の手のひらを押し返すことができたのです。

「どういうこと?」

またしてもクエスチョンマークだらけになった私に、彼女は意気揚々と、

「これが、軸が整った状態だよ」

と言ってのけたのです。

その後、さらに詳しく「イス軸法」の話を聞いて、納得。

実は、イス軸法は、誰でも簡単に5秒で軸が整うように開発された体の動かし方ですが、その真相は、「どこかを鍛える」動かし方とは、まったく逆のやり方なのだそうです。

「体を鍛える」というと、筋力トレーニングなど、体に負荷をかけるイメージがありますが、この軸を整える「イス軸法」は、体が緩んだ状態、つまり、リラックスした状態でしっかり軸が整う方法なのだとか。

この観点から言うと、おいしいクロワッサンを食べて、「おいしい〜」となっている時は、最大限に体が緩んでいる状態です。

すなわち、「イス軸法」の動作をしていないにもかかわらず、軸が整った状態になってしまうということなのです。

これはもう、ぜひ体験してほしい感覚!

彼女いわく、「イス軸法をもっと知ってもらって、もっとみんなに健康になって欲しい」とのこと。

「イス軸法」の概念を知るだけでも、自分のリラックス状態に意識を向けることができ、いかにいつも緊張状態だったか、知ることができるようになると思います。

リラックスした状態、自分が本当に望んでいることを知る、そしてその望みを叶えてあげる、そうすることで自分の軸が整い、健康で自分の力をいつでもフル発揮できる自分になれるそうです。

大好きすぎて、愛してやまないクロワッサンを食べた時、彼女は1番リラックスできるのだとか。

そのくらい自分自身に妥協なく、「これが好き」と心の底から本気で思えるものがあると、軸の整った自分に還るのは、意外と簡単なのだと知りました。

今回、彼女にオススメされて食べたクロワッサンは、本当においしくて、彼女ほどのクロワッサン愛がなくても、自分の体の変化に気づくことができました。

「おいしい」と体が喜ぶのを、私自身が感じることができたのです。

ちなみにこのクロワッサンの会のあと、自宅に戻った開口一番は「居心地悪い」でした。

家を出る前と後で、部屋の中は変わっていないのに、私の感覚が変わっていたのです。

いそいそと部屋の片付けを始めたことは、言うまでもありません。

「イス軸法」の手軽さももちろんですが、それ以上に「軸が整う感覚」を体験できたのは、私にとって最高の経験でした。

私たちの体は、しっかり望みを叶えてあげれば、最高のパフォーマンスを生み出す媒体なのだと、改めて実感をすることができた体験だったのです。

これからは、自分の「好き」を我慢せず、今より「好き」を追及して、どんどん軸を整えていこう! と思いました。


*こちらの記事は、現在受講中の天狼院書店「ライティング・ゼミ」に提出した課題を、編集して掲載したものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?