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読書記録

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好きなように書いてます。あらすじとか書きません。
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#エッセイ

「謝るなら、いつでもおいで」

2004年に起きた佐世保小6女児同級生殺害事件。
当時私は、彼女たちと同じ小学6年生だった。私だけでなく、同世代の人なら誰でもこの事件を覚えているだろう。
学校から帰宅し、自宅にいた祖母に「大変なことになっているよ」と言われ目を向けたテレビ画面には、自分も先ほどまでいたような普通の小学校と、それに似合わない上空を飛び回るヘリコプターが映し出されていた。テレビを通してでも、その異様な空気がはっきり伝

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伊坂幸太郎「サブマリン」から考える少年法

犯罪者は悪者なのか。
復讐は悪なのか。
少年法によって「守られる」と言われている少年少女たちは、本当に守られているのか。
人の命の重さは、本当に変わらないのか。
変わらないのなら、なぜ奪った人間の年齢や個人の事情によって罪の重さは変わるのか。

裁けなかった犯罪には、裁かれた犯罪と比べて遺された人たちに多くの懲罰感情を与えるのではないかと思うと、それによって更なる犯罪を生む可能性がある。
少年

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