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ジロ・デ・イタリアの伝説の峠、モルティローロとガビアを一日で。

前回投稿しました、ステルビオ峠に登った翌日、モルティローロ峠とガビア峠を登りました。

いきなりハプニング

というか、実は出発4日前のレースに向かう途中にパンクしまして。チューブレスなのでシーラントで固まったかと思ってたのですが、ステルビオに向かう途中、どうやら固まりきってなかったのか、穴が大きすぎたのか、はたまたこの日の猛暑によるものか。というのも、40度近い気温でした。ボルツァーノの駅を降りて10kmという序盤も序盤で同じ穴からプシュー、と、盛大にシーラントが吹き出してまして。騙し騙し何回も止まって空気を入れながら走ってましたが、今思えばその時にでもすぐに自転車屋に駆け込めば良かったです。教訓になりました。で、その日で既にCO2ボンベを5個使い、残り1個。普段はこんなに持ち歩いてないですよ?念の為が功を奏したといいますか。で、2日目のこの日、20kmも下ってボルミオという街まで出たところで、またもや同じ穴から。で近くに自転車屋があったので、そこでも何故か空気だけ入れてもらって難を凌ぎました。凌げてないけど。

下りの景色も最高
自転車道にて水分補給。こんな感じで何箇所もある。


ジロ・デ・イタリアでお馴染みの峠

どちらも頻繁に登場し、その年のレースを大いに盛り上げてくれます。まずはモルティローロで、有名な勝者といえば、やはりレジェンド、マルコ・パンターニ。ステルビオ峠超えからのモルティローロ峠という鬼畜なレイアウトの1994年15ステージ目、ミゲル・インデュラインといこれまた伝説の選手をぶっちぎったという峠。もちろんリアルタイムでは見れてません。パンターニの死後、モニュメントが飾られました。
パンターニについてのドキュメンタリー作品、「海賊とよばれたサイクリスト」。是非ご覧下さい。彼のダンシングは芸術です。

ガビア峠は獲得標高1458m、平均斜度7.4%、総距離19.6kmというこれまた超級山岳らしいプロファイル。こちらの峠、個人的には、2019年にステルビオ峠を自転車仲間と登りに行くとき、予定は6月1日でしたが、その年のジロ・デ・イタリアでガビア峠に大雪が振りステージがスキップしたというニュースを見て、ステルビオ登れるかどうか不安に思っていたことを覚えています。結局途中から雪崩によって通行止めになってたんですけどね。

パンターニのモニュメント。訪問者による彼への追悼のメッセージも壁に書かれてました。

と話が逸れましたが、そんな話がいっぱいある峠。まずはモルティローロ。獲得標高1295m、平均斜度11.2%、距離11.6km。やばいです。誰ですかこんな峠レースに入れたの。なんかずっと16%登らされてる感じ。道中のハプニングのせいで、到着までにかなりの体力と時間を消費してたので、急ぎたかったのですが、そんなの無理。平均時速6-7kmとかじゃなかったかな。そんだけ遅かった。

で、頂上まで約2-3km地点にてまたもや穴から空気漏れ。今回は完全に漏れ、ビードも落ちる。チューブレスタイヤはビードがハマってなければならなく、それを嵌める(上げる)のが大変な作業の1つ。それをこんな激坂の中で…。しかもCO2は一個だけ。まあハマるわけもなく、ただ中途半端に空気が入ったところで走り出せるわけもなく、どうにか今度は手ポンプで頑張る。はい、無理ですよ。普通のフロアポンプで無理なんだから、手なんて無謀。さてとうしたものか、と思ってたところ、通りすがりの半裸のヒルクライマーに助けられました。彼もco2を持っていて、どうにか空気を入れようとしたところ、なんとポンプの先が固着して使えない!と、彼もあたふたしてるところ、こんどはMTBに乗ったご婦人が。MTBということはチューブレス!ということで、チューブレス修復キットで直してもらいました。あの、缶の中に修復剤が入ってて、勢いよく吹き出るやつ。
でも実はビードが上がっておらず、でもただ立ち往生してても同しようもないので、とりあえず走り出すことに。駄目、絶対。ビードが上がってない状態で走っては行けません。故障や事故の原因になります。

モルティローロの頂上で。

ガビア峠へ急ぐ。

この日の予定は自走でステルビオに登るというものだったので、日が暮れては行けないと思い先を急ぎました。その途中、自転車屋に寄ってまたもや応急処置だけ。あほや。今思えば本当に愚かでしたね。ただ、朝食以外はジェルとバーのみで、本当はどこかでご飯食べたかったけど先を急ぐあまり何も食べていなかったのが、結果まともな考えが出来なかった原因になったのだと思います。

景色は最高

あまりにもモルティローロが過酷すぎて、ガビア登ってるときに若干後悔しました。あ、これガビアだけで良かったじゃん、って。景色は断然ガビアの方が見応えがありました。モルティローロは景色も良かったのですが、あまりにもハプニングが酷くて。斜度も。

ここももしかして天国かな、とか思った。

で、帰りはとりあえずボルミオまで行って、タクシーでステルビオを登りましたとさ。いや、だってボルミオ着いたの19時位よ。ここから満身創痍、食事なしで登れたとしても3時間以上は絶対にかかる。というわけで断念。それでも朝からトータル120km3500mをハプニングと戦いながら登ったから十分じゃない?

翌日はスイス側のウンブレイル峠を下って帰りましたとさ。

下ってる途中、足を止めるくらいにここの景色も良かった。

正直なところ、2泊3日は少しばかり無茶しましたね。もっとゆっくりじっくり、ご飯も楽しみながら登れば良かったなぁと。まあまた何かのタイミングで登ろうかなと思います。

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