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【考察】なぜ沖縄県人は下の名で呼び合うのかーというか名前とは何なのか

 沖縄県で一番多い姓は、比嘉(ひが)さんだそうです。多いというかどんどん増えているらしく、このままだと、何十年後かには沖縄県民は全員比嘉になるそうです。

 そんなわけないと思いますが。一体どういう計算なのか。

 あと、多いなとカンジルのは金城、玉城、知念、具志堅、島袋、とかでしょうか。

 喜屋武という人もおり、これは「きゃん」と読みます。喜屋武 I help you? みたいな人たちです。いい人が多いような気がしますね。イメージですけど。喜屋武マリーさんとか、地元では有名です。むかしの歌手です。

 そんな感じで、姓が被っているというか、同じ姓が多いような感じがします。たしかに比嘉は多い。朝の出席確認で、先生が「ヒガ」と呼ぶと三人~五人が手を挙げると思います。そうなると、先生も出席簿を付けにくい。「どのヒガだよ。ややこしいわ」となります。なので下の名で呼びます。

「キンジョウ」と呼ぶとニ、三人が手を挙げます。というか、金城という姓ですが、きんじょう・かねしろ・かなぐすく、など、それぞれの家で読み方が違う場合があります。玉城も、たまき・たましろ・たまぐすく、など、あります。

 なのでほんとうは「かねしろ」だったり「たまぐすく」だったりしても、「タマキ」「キンジョウ」と呼ばれると手を挙げる生徒がいます。いちいち言い直すのがダルからです。というわけでタマキ・キンジョウなんだな、と先生が覚えても、三者面談で「いいえ、たましろです」とか「かねしろです」とかいうことになり、変な空気になります。この先生、大丈夫なの?みたいな。

 姓で呼び合うと、こういう、煩雑というか、弊害というか、いらない誤解などが生まれるので、沖縄の人は下の名で呼び合うことが多いです。

 めずらしい姓の人は、姓で呼ばれることもありますが、めずらしくない姓の人でも姓で呼ばれる場合があります。ここらへんの塩梅はよくわかりません。たとえば職場に比嘉さんが8人ぐらいいたとしても、「ヒガさん」と呼ぶとちゃんと一人の比嘉さんが反応します。その他の7人は下の名で呼ばれ、ヒガといえば、その一人の比嘉さんだけを示すわけです。なぜその一人だけがヒガで通じるのか、はっきり言って不明です。

 それはさておき。

 基本的には下の名で呼び合うわけですが。

 下の名も被る場合も往々にしてあります。その時代の流行りというか。たとえば、学年に矢鱈と「ユミ」という女子が沢山いる時代があり、「ユミ」と呼ばれると4人ぐらいが挙手します。

 この場合はどうするかというと、姓と名の組み合わせで呼ばれます。タマキユミなら「タマユミ」。シマブクロユミ「シマユミ」とか。

 それで対応できればいいのですが、同姓同名というのも、結構あります。たとえばヒガユミとか。クラスにふたりいる、というばやい(場合)も往々にしてあります。こうなると、ひとりは「ユミちゃん」、もうひとりは「ミッペ(ゆみっぺ)」などと区別されます。が、先生はユミちゃんとかミッペなどと呼び分けることはできません。まず、どっちがどっちなのか覚えるのもダルいし、覚えたとしても、三者面談で「ミッペはですね」などと口を滑らせたら何この担任、性的グルーミングだわ、などと思われかねません。保護者に。

 ちょっともう文章も長くなってきたのですが、言いたいことは、なまえって何? ということです。番号でよくね? 車のナンバーみたいにさ。

 そういうわけにはいかないか。

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