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【読書記録】「阿部一族」森鴎外

九州旅のお供に熊本を舞台としたものを。

乃木大将が明治天皇の後を追って殉死したことに疑問を投げかけると言われる本作であるが、敢えて言うなら殉死の是非よりも殉死させる是非を問うものであるというべきだろう。現代で言えば懇意の上司の後を追って会社を辞めるといったところか。その辞意に上司の許しを乞うことはないだろうが、辞める辞めないの面倒を起こすようなら、「お前たちには俺の後を任せる」くらいは言わなければならないのかもしれない。

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