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vol.50 初夏の色と万年筆インク【手紙の助け舟】

みなさま、こんにちは。喫茶手紙寺分室の西川侑希です。
ずいぶんとあたたかくなり、夏日を記録する日が多くなってきました。
愛知県では牡丹や藤が見ごろを迎えています。菖蒲(あやめ)、杜若(カキツバタ)も咲き始めました。
みなさまの地域ではいかがでしょうか。

初夏の色

春のころとは変わって、草木の緑は濃くなり「新緑」を迎えます。また、花も色が濃くなっていくように感じます。
みなさんが「初夏の色」と聞いてイメージする色はなんでしょう?
 
私は「紫」です。藤・菖蒲・紫陽花など、紫色の花が多いためです。ラベンダーもそうですね。
日本の伝統色には季節を豊かにとえた名前ものが多くあります。
4月下旬~5月ですと「青柳」「淡水色(うすみずいろ)」「躑躅色」「藤色」「山吹色」「青竹色」「若苗色」などです。なんとなく、色をイメージしていただけるのではないでしょうか。
西洋の色にもたくさんの種類がありますが、色の名前からも日本人が季節に寄り添ってきたことがうかがえますね。

手紙のインクにも季節をとりいれて

図1

近年では、万年筆のインクやカラーペンも多くの色が発売されています。
馴染みやすいカラーペンでは、ゼブラ社の「クリッカート」や三菱鉛筆社の「EMOTT(エモット)」、「ユニボールワン」など。限定色もあったりと、20色以上のラインアップがあります。


万年筆インクについては、お店のオリジナルのインク、自分で調合できるインクもあります。
お店のオリジナルインクで種類が豊富なのは、ナガサワ文具センターさんの「Kobe INK物語」ではないでしょうか。ざっと100色ほどのラインアップです。

手紙は文字でも季節を届けることができます。季節に合わせて インク(ペンの色)を選ぶのも楽しいものです。
今の時期でしたら、“青”の中でも明るめの青を選んだり、花をイメージして紫寄りの“青”を選ぶのはいかがでしょうか。もしくは緑でもいいかもしれません。
筆記具でも手紙を楽しんでみてくださいね。

それでは、また来月お会いしましょう。


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西川 侑希(にしかわ・ゆき)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
愛知県名古屋市生れの名古屋市育ち。広告代理店で営業職として勤務したのち、メーカーで商品企画と広報を担当。「文具店が開ける」と言われるほどの文具マニア。
1年間で手紙を書く枚数は500通以上。最近は読書と釣りが趣味。
Instagram  https://www.instagram.com/yuki__nishikawa/
 




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