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vol.10 魅惑の筆記具 万年筆 【手紙の助け舟】

こんにちは。
喫茶手紙寺分室の西川侑希です。
もう梅雨明けですね。みなさま、お元気でしょうか。

手紙を書くときの筆記具

前回、「vol.07 インクで手紙を楽しむ」でペンのインクについて、万年筆のインクをおすすめしました。


みなさんは、手紙を書くときにはどのようなペンで書いていらっしゃいますか?私が受け取る手紙では、ボールペンが一番多い気がします。一番馴染みがある筆記具ですから、サッと書くのに使いやすいですよね。
手紙というと、筆や筆ペンを使うという方も多いように感じます。
そんな中で私のおすすめの筆記具はやはり「万年筆」です。

大事に育てるオンリーワンの筆記具

「万年筆」はその名のとおり、インクを入れかえればとても長い期間、使用できる筆記具です。長く使うあいだに、自分の体の一部のように手になじんでいきます。まるで指先からインクが出ているような感覚になれます。
いいペンだからそう感じるのではなく、使い続けることでペン先が徐々に削られ、書き癖や書く時の角度に馴染むように作られているのです。
まさにあなただけの、オンリーワンの道具を育てることができるのです。
「いまの書き心地を確かめたい」それだけのために、私は手紙を書くこともあるくらいです。自分に合ったペンがあると、文字を書くことが楽しみになりますよ。

万年筆は味わい深い文字が書ける

実は文字に自信がない人ほど、筆記具との相性が文字の味わい深さ(綺麗さ)を左右します。自信がないと感じていらっしゃる方は万年筆で書いてみると見え方が違うかもしれません。

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万年筆はその人の文字の個性を良く表現してくれます。ボールペンやサインペンにはない、筆圧・速度による線の濃淡、ハネ・ハライのメリハリが出るので普通に書くだけで情緒ある文字が書けるのです。私自身の文字もボールペンで書いた文字より、万年筆で書いた文字の方が好きですし、文字が立派に見えることを実感しています。

私が「万年筆」を初めて使用したのは、4~5歳のまだ非常に幼いころでした。文具店に母と訪れた際に、量産型の使い切りタイプの万年筆を発見し不思議な形状のペン先に見とれていたため購入してくれました。せっかく買ってもらったのですが筆記時の力のかけ方がまだよく分かっておらずペン先がすぐに開いてしまったことが思い出に残っています。(お気に入りだったためインクがなくなるまで使いました。)

大型の文具店では万年筆を試せるコーナーもあります。
インターネットで好きな形やデザインを見るのも、楽しいですよ。

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西川 侑希(にしかわ・ゆき)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
愛知県名古屋市生れの名古屋市育ち。広告代理店で営業職として勤務したのち、メーカーで商品企画と広報を担当。「文具店が開ける」と言われるほどの文具マニア。
1年間で手紙を書く枚数は500通以上。
最近は読書と釣りが趣味。
Instagram  https://www.instagram.com/yuki__nishikawa/



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