vol.02 蛇腹便箋のススメ 【手紙の助け舟】
こんにちは。
喫茶手紙寺分室の田丸有子です。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
手紙を書くとき、内容や文章の長さによってハガキにするか便箋にするのか、どんな絵柄のものにするのかを選ぶのは心躍る楽しい作業です。平均すると便箋3〜5枚ぐらいの手紙を書くことが多い私にとって、レターセット選びはとても大事です。
封筒3枚、便箋6枚というセットになっているものだと必ず封筒が余ってしまいますが、そんな私が重宝しているレターセットが日本橋に本店を構える和紙の専門店『榛原』の蛇腹便箋です。
その名の通り蛇腹になっていて、折り目の部分が切れるようになっています。長さを自分で調節できるところが一番気に入っています。私のようにその時の気分に合わせてつらつらと書く人には最適なレターセットではないかしら。
その一方で短く書きたいときには一筆箋にもなり得るというのもニクイ。サイズも数種類あり、自分に合った使いやすいものを選ぶことができます。
何より面白いのは、筆で書かずとも、時代劇でよく見るような書簡を自分でしたためている気分になれること。これは他のレターセットでは味わえません。
ところで、東京国立博物館で「国宝 鳥獣戯画のすべて」という特別展が開催されています。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」
https://chojugiga2020.exhibit.jp/
※開館時間の短縮及び臨時休館などご確認ください。
全4巻を一度に鑑賞できるのは史上初とのことで、私もさっそく観てきました。
私が鳥獣戯画を好きな理由は、擬人化した動物も人間もみんなとにかく愉快そうに描かれているからです。平安時代であれ、鎌倉時代であれ、こんな弾けるような笑顔で笑う瞬間が人々にはあったのだと思うと心底楽しい気持ちになります。
人はもとより笑うようにできていると思わせてくれます。どんな時代にあっても笑顔をたやさずに過ごすことは心意気次第だよと言われているような気がして嬉しくなるのです。
『榛原』の蛇腹便箋にも鳥獣戯画の絵柄があります。愉快な気分でペンの赴くままにしたためる面白さを味わえる一石二鳥の蛇腹便箋、お手元にお一ついかがですか。
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田丸有子(たまる・ゆうこ)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。
切手に描かれている美術品や絵画の実物を鑑賞するための美術館巡りが趣味。目下ステイホームで始めたベランダガーデニングに夢中。
blog: CORDIALLY YOURS 手紙魔の手紙物語
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