子の可能性無限大すぎ。

娘はこの春で3年生だ。ついこの前、娘とトッポの争奪戦をしていた。恐らく1袋10本くらい入っていたであろうトッポをバクバク食べる私に娘は食べ過ぎだよ!と言った。あと何本にするの?と聞いてきたので私はあと8本。と返した。もちろんそんなに残っていない。
そんなにないよ!って言われると思っていたところ、おもむろに4本取り出して真ん中でボキっと折ってはいどうぞと渡された。
天才か?トンチを効かせまくってる娘。一休もビックリのトンチの効かせ方にしばらく笑った。あんた天才だよすごいよと言う私に娘は何がすごいのかよく分かってない顔をしながらもニヤニヤ満足気だった。
思えば小学校入学の時点で字は読めないし書けなかった。入学手続きの手引きには自分の名前をひらがなで書けるようにしておいてくださいと書いてあるのみだった。
もちろんうちでそれなりに練習をさせて書けるようになったかなというところで晴れてピカピカの1年生になったのだが、入学してすぐに周りとの学力の差に衝撃を受けた。まずほぼ全員がひらがなを読めるし書けるのである。そして授業が始まると同時に音読の宿題もたっぷり出される。娘は何ひとつ読めなかった。案の定遅れを取りまくる娘を心配すると共に、やってもやってもなかなか覚えられない様子にだんだん腹が立っていた。家でひらがなを教え、音読を聞く私の顔は鬼のような形相でさぞ怖かっただろうなと思う。
これではいけないとお友達が通っている学研に夏頃からお世話になるのだが、テキストは幼稚園の年少さん用だった。学力面でピカピカの1年生になるにはあと3年分の勉強をしないといけないのかと絶望を通り越して笑えた。
こうなったら幼稚園生から始めるかと取り組んでいたところ、ある日学研の先生から学習障害かも?というお話をされた。ひとつの問題にやけに時間がかかることや覚えてもすぐに忘れてしまう、言われた簡単なことも理解できないので学校の授業でも大変だろうと言ってもらった。
すぐに担任の先生に学校の様子を聞いて、次に市の教育施設に電話をして相談に行った。WISCを受けた結果は限りなく黒に近いグレーゾーンの学習障害に部類されることが分かった。
目で見た情報を頭で考えて正確に処理する力が乏しく、同時に複数の作業が発生すると頭が混乱して時間がかかり間違えやすくなる。その結果、間違えないようにゆっくりやると周りの子とのスピードの差が出るでしょうと先生は言った。
何でこんなこともわからんの!と、泣いても責め続けていたこれまでの自分を猛烈に反省した。周りのペースについて行けず板書は全部を書けなくて、先生の指示することが理解出来ず周りをキョロキョロして様子を見ていた授業参観の娘の姿を思い出して、もう十分毎日頑張っているんだと、そのままの娘を全力で肯定してあげたいと思った。
もちろん常にそう思えるわけはないので爆ギレしたり褒めちぎったりしながら、検査結果が出てから今月でちょうど1年が経った。
あのとき泣かすまで教えたひらがなも足し算引き算もいつの間にかちゃんと出来るようになっていて、今は今で1mは何cmなんだよ!ってまた新たな単元に親子で頭を悩ませまくりながら日々お勉強している。
相談室の先生との面談の中で、学習面で大変なこと色々あるけれど、お友達と仲良く出来て身体を動かすことが大好きで毎日楽しく学校に行っているんだから素晴らしいですと言ってくれた。激しく同意した。
思わず暴言を発しそうになる瞬間にこの言葉を必ず思い出す。これは娘の試練であると同時に私の試練でもあるのだろう。真面目に頑張る娘だ。絶対大丈夫。自分に関わってくれる全ての人に感謝できる大人になってくれたら母はとても嬉しい。

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