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【エッセイ】朝が辛い

段々と寒くなり、朝起き辛くなってきた。今年初めて暖房を着けたが、設定温度が高かったらしく部屋は温まらなかった。私の体に搭載されている「寒いと感じるセンサ」の閾値が高いんだろうか。少なくとも私の部屋の温度は二十度以上であり、私の「寒いと感じるセンサ」は二十度以上でも反応することがわかった。

あと一度温度を上げれば部屋は温まるかもしれない。しかし、それは私の中の謎の漢気が阻止する。
「二十一度以上で暖房をつけるような柔な漢に生まれた覚えはないぞ!」
こういう自身の内からの声は何処から発せられるのだろうか。私が先祖代々受け継いてきたDNAだろうか。この内なる声によって、結局暖房の設定温度を上げる事なく再び私はベッドに戻り毛布にくるまった。ああ、あったかい。

しかし、刻一刻と業務開始時間が迫ってくる。人間時間に追われると急にやる気スイッチが入るものだ。私はベッドの呪縛を退け、手早く朝食を済ませる。気づいた頃にはさっき迄寒がっていた私の体は既に寒さを感じなくなっていた。朝起きる時だけ本当に弱い体なんだな。

じゃあ着込んで寝ればいいと思うがそうもいかない。風呂から上がり暖かい部屋着を着ると体が温まり過ぎてしまい、これはこれで寝れなくなる。ある程度湯冷めの状態にしないとスムーズに睡眠に移行出来ない。体は生物だから機械みたいに言うことを聞いてくれない。つまり自分の体も自然である。自然であるからこそ愛おしい。自分の体がロボットだったら配線変えて終了になる。それだと何だか味気ない。やっぱり生きてるって素晴らしい。こう考える事で体を大事にしようと思う。

体は大事に扱おう。だから朝は起きれなくてもいいや。これはちょっと違うか。

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