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【エッセイ】もっと早く自分へ期待する事を諦めれば良かった

先週会社でキャリアに関する研修があった。同世代同士で自身のキャリアについて不安や相談があれば相談しあったり、自身がどのような価値に基づいて行動しているのか考える場だ。同世代と話してみると、例えば「子供が産まれて自分の時間が取れないからキャリアアップのための勉強が出来ない。」だったり「いつでもジョブチェンジできるようにスキルを身につけたい。今の職場ではそれが身につかないから不安だ。」といった悩みが多かった。

私にはいまいちピンと来なかった。私も別に好きで仕事をやってる訳じゃないけど、だからといってこの感情は不安とは違う。もう自分の未来に対して一切の期待が無いからかもしれない。今からキャリアアップの為に勉強した所で私が貰える金額なんか、たかが知れてる。私は今の仕事で使うからネットワークスペシャリストの勉強しているけれど、この資格が転職に使えるとは思わない。というかそんなのどうでも良い。仕事を終わらせる事さえ出来ればそれで良い。

確かに未来はどうなるか分からないから備えとしてスキルを積み上げると言う考えがあるのは知っている。でも未来なんかどうなるか分からないし、どうなるか分からない未来の為に備えてもしょうがない。1000年に一度といわれる巨大地震に直面したり、コロナ禍という近代日本で体験したことの無い社会になったりといった天文学的な確率の出来事を私達は体験している。そんな訳で確率なんていうのは大して意味が無いというのが私の持論だ。今日一日を健康に穏やかに過ごすことが一番大事であって、将来は私にとってそこまで優先度は高くない。

逆を言うと、彼らは自分自身にまだ期待できてるという事だ。それはそれで凄いな、と思う。きっと彼らは自分なんかより良いポジションに着くんだろうな。

それから、これから就職する人達が社会人になる事の漠然とした不安は共感できる。私も新卒入社した時は、きっと自分は頭が悪いからこの企業で通用しないかもという焦りはあった。でも焦って勉強した所で良いことなんか何にも無かった。できないものは出来ないと、もっと早く仕事を諦めれば良かった。そうしたら他の事にもちょっとは目を向けられただろうに。

私は残念な事にもう仕事も恋愛も半ば諦めている。人生ボーナストラックに入った。後はやってみたかった事をやるだけだな。

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