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歯科医師オススメ✨歯を磨かれたくない子どもに有効なライフハック3選

歯磨きを嫌がる子、いますよね。うちの子たちも日によって気分が乗らなかったりする時に嫌がることがあります。
そういう時にオススメのライフハックです!

①子どもに歯磨きをしてもらう

Tell-Show-Do法(TSD法)というのは医院でもよく使う行動変容法の一つです。これから行うことを説明し(Tell)、実際に使う器具を見せたり模型でやっているところを見せ(Show)、説明したことを行う(Do)方法です。
これでやってくれるならそれで良いのですが、イヤイヤ期の子どもがこんなことで言うこと聞いてくれるはずがない。

そこで!TSD法派生バージョンとして「逆に歯磨きをする立場になってもらう」ことをオススメしています。
「歯磨されるのはイヤ!」→「え、歯磨きするほう?される方じゃなくて?」といったように立場が変わることで興味を持ってくれたりしますし、子どもにしたら思ってもいなかったことを言われるのでびっくりして気分が変わりやすいです。
また別のメリットとしては「親が歯磨きされる恐怖を味わうことができる」ということ。冷静に考えたら身体の中で一番敏感な口腔内を毛の付いた硬い棒でゴシャゴシャされるのマジでイヤじゃないですか?恐怖を知りひとは優しくなれる。多分。

そして実際にやってみてもらい、「上手だね〰!ありがとう!おかげさまでママの歯ピカピカになったよ!じゃあ次は〇〇ちゃんの歯をピカピカにしよっか!」と言って流れるように交代に持ち込めば勝ちです。自分がやったことで感謝される、歯がピカピカになるというメリットを体験したあとなので、すんなりやらせてくれる可能性が高まるように思います(にの家調べ)。
ちなみに友達の「目薬を嫌がる子」にもこの派生法を実践してもらったところ、有効だったそうです。あんまり小さい子だと歯ブラシがうまく扱えなくて、ママの口の中が大変なことになってしまうので、3歳〜くらいから使って下さい。

完全に余談ですが山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」ってこのことじゃないですか?山本五十六、歯医者にも向いてるんじゃん?

②「子ども 虫歯」でググった画像を子どもに見せる

こんなん出てくる

「甘いものをダラダラ食べてると虫歯になるよ、ほら見る?」と言って見せたらだいたい歯磨きしてくれます。脅しじゃないんですよ。事実なんです。「歯磨きしないと虫歯になる」はちょっと語弊があるんですけど、「ダラダラ食べが虫歯になる」は事実です。虫歯は感染の問題じゃなくて食習慣(と諸々)の問題だから。このあとに「〇〇ちゃんのお口の中の虫歯菌、バイバイしよっか〰」と言って歯磨きに持ち込めれば勝ちです。視覚的に理解できるので、早い子だと2歳〜くらいから使えます。日常生活の中で「虫歯にならないような食行動を教える」機会がサラッとあると良いな〰と思います。本当に。本当に。(歯医者として切実な願い)

③歯磨きを身近なものにする

といってもどうやって?
まず、親がしている姿を毎日見せる。これ大事です。親がやってること、真似しがち。意味ありげに見せつけるのではなくて、普段から自然に歯磨きをしている姿を子どもの視界の端に入れて、「歯磨きするのは普通のこと」という意識を持ってもらいます。

あとはテレビや本。
おかあさんといっしょの「はみがきじょうずかな」は、子どもが親に歯磨きしてもらう姿が映ります。これを見るのだけでも、いわゆる「モデリング法」になります。モデリング法とは模倣学習とも言い、適切な行動を取って(この場合ならリラックスして歯磨きして)褒められているモデルを見ることで、自分がどのような行動を取れば褒められるのかを理解することができるのです。YouTubeにも「はみがきじょうずかな」あるよ。見よう。

本も有効です。
うちの子が小さいころハマってた「ノンタンはみがきはーみー」は、語感が気持ちよく内容も難しくないので0歳から読み聞かせできます。ノンタンシリーズ、アニメも語感が良く作られていて楽しいし、なぜかノンタンのギタースキルがどちゃどちゃにプロ級なのでオススメ。ノンタンのライブあったら参戦します。

「はみがきれっしゃ、しゅっぱつしんこう!」は歯磨きの「しゅっしゅっ」という音と、列車の「しゅっしゅっ」という音をかけ合わせた本。車や列車好きな男の子にオススメ。2歳頃の息子にはたいへんに効果的でした。

以下の2つはちょっと年齢層高め(4歳〜くらい)。
「デンタウン」も「むしばいっかのおひっこし」もむし歯菌が主役。どうやってむし歯が作られるのか、むし歯菌の視点でかわいくわかりやすく描いてあります。どちらも年中で理解できるくらいのレベルです。
2冊ともむし歯菌が巣食った歯は最終的に抜歯されるんですが、確かにCRや根治より抜歯のほうが説明の手間も省けて絵本としてスッキリ構成できるな…と思ったり。乳歯だし抜歯で終わるの、絵本としては全然アリ。


そしてこれは10歳〜くらいが対象ですが、元日本歯科医師会会長の大久保満男先生とやなせたかし先生のコラボ本。最後に対談まで載ってて「なにがあってこの企画が通ったんだろう…」の気持ちで読めます。大久保満男先生、孫がアンパンマン好きだったとかかな。やなせたかし先生目線だと「アンデルセンに歯痛があった」が詩になるのでさすがアンパンマンの生みの親です。
大学病院の待合室に置いてあり、個人的に読んでみたくて学生時代に購入した懐かしの本で、今は子どもの絵本棚に置いてあります。たまに2歳娘が開いてアンパンマンの絵風のむし歯菌を指さしては「ばいちん!」などと言ってます。

以上、歯磨きされたくない子に使ってみてほしいオススメライフハックでした!

他にも良い歯絵本がありましたらぜひ教えてください♡

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