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魂の男メシ ハンバーグ編

【音声版】


待たせたな!
俺だ。

今日も今日とて、引きこもって自炊ばかりしている俺が、おすすめのレシピを紹介していくぜ。

唐突だが、アンタは「あなた変わったね..」と言われたことはあるか?


俺はあるぜ。


その人曰く、俺は変わってしまったらしい。どう変わったかは分からんが、とにかく変わったとのことだ。それを言う彼女の顔は暗かった。確かに、自分で振り返ってみても、かつての俺と今の俺は違う。変わったんだ。

だが変わるべくして、変わったんだ。

いつまでも、生焼けの俺でいるわけではいけない。
時間をかけて俺には火がつき、そして火が通ったのさ。


それではいこう!
今日はハンバーグだ。


・ハンバーグ

□具材 
・牛豚の合挽肉 500g
・玉ねぎ 1玉
・ニンニク 1片

□ハンバーグ用の調味料
・塩 適量
・胡椒 適量
・ナツメグ 適量(ナツメグは入れすぎると飛ぶぜ)
・バター 適当

□ソース用の調味料
・醤油 50ml
・みりん 50ml
・酒 50ml


先程「それではいこう!」と言ったが、その前にアンタにはハンバーグの真実を伝えなくちゃならない。

アンタはハンバーグに詰まってるものが何か分かるか?

ううん?
なんだって?

「肉塊かな。」だって?


なんて、冷めた回答なんだ。
そんなアンタが作るハンバーグに、ちゃんと火が通るか心配だぜ。


良いか?ハンバーグに詰まってるのは、作り手のアンタに対する愛だ。そして、ハンバーグに火を通すのは作り手のアンタに対する情熱だ。それが分かってないアンタには、最高のハンバーグなんて作れないし、生焼けになるのは不可避だろう。

生焼けのハンバーグは、雨の日のマンホールくらい危険だぜ。

俺はアンタにそんなハンバーグは作ってほしくない。だから、愛をこめて肉だねを握ってくれ。そして、できれば愛すべき誰かに振る舞ってあげてくれ。俺との約束だぜ。

ううん?
なんだって?

「お前もそうしてるのか?」だって?


うるせえよ。バカ野郎。


じゃあ前置きはこのくらいにして、そろそろいこうか。
ここからは調理についてまとめていくぞ。

①玉ねぎをみじん切りにする
②玉ねぎ1/2の量を飴色になるまで炒める
 (この作業は省略可だ)
③②の玉ねぎをバットに敷いて冷蔵庫で冷やす
 (②の作業をしていない場合は不要だ)
④ボウルにミンチ、③の玉ねぎ、塩、胡椒、ナツメグをぶち込む
⑤ニンニクはすりおろしてボウルにぶち込む
⑥魂のコネコネ作業(冷たい状態でやろう)
⑦魂のパンパン作業(あのビンタを思い出して、空気を抜こう)
⑧小判型に成形しよう
⑨真ん中にくぼみを入れるのを怠るな!
⑩余裕があれば30分冷蔵庫で冷やして、引き締めよう


俺は切る作業の中でみじん切りが一番好きだ。野菜を細かく切り刻む感覚がたまらない。隙あらば、どんな料理でもみじん切りにしてしまうタイプだ。いつも涙を流しながらみじん切りをしているぜ。

おっと勘違いするなよ?
決して目に染みているわけじゃない。感動の涙だ。

そして、ハンバーグで重要な存在は玉ねぎだ。できれば肉ダネに使う玉ねぎは飴色まで炒めたほうが旨いが、まあやらなくたって良い。生の玉ねぎの状態でも十分に旨いからな。ハンバーグってのはそこを怠っても裏切りはしないさ。

気をつけるポイントは、やはりこねる作業だな。こねる時はミンチ、玉ねぎ、ボウルの全てが冷たい状態じゃないといけない。間違っても、レンジでチンなんてするんじゃないぞ。

温かいとせっかくの脂が溶けちまうし、成形もしづらいからな。寒い時期は大変だが、これを乗り越えた先に輝かしいハンバーグが待っている。寒い時期に作るハンバーグは、まさに愛の結晶だと俺は思うぜ。

手は冷たいが、心は温かい。
そんなアンタの姿が目に浮かぶような気がしないでもないぜ。


よし、次はソースだ。
以下の一連の作業は、後のハンバーグを焼く作業と一緒にやろう。

⑪残りの玉ねぎを小鍋にぶち込む
⑫⑪に醤油、みりん、酒をぶち込む
⑬煮詰めていく
⑭良い感じに煮詰まったら火を止めよう
⑮バターを入れて混ぜる
⑯ハンバーグが焼けるまでソースは待機だ


ソースは簡単だ。
玉ねぎと調味料をぶち込んで煮詰めるだけだ。

ただ、煮詰めすぎてしまった場合は、水を入れるなりして濃さを調節しような。このレシピではバターを最後にぶち込んだが、ない場合は無糖ヨーグルトでも良いぜ。

まあでも、バターのほうが旨そうやん?


そして、お待ちかねのハンバーグを焼く作業だ。

⑰手にサラダ油を塗る
⑱ハンバーグの形を整え、フライパンに並べる。
⑲蓋をして弱火~中火の温度で5分焼く
⑳裏返して、⑲と同じ作業をする
㉑再び裏返し、蓋をせずに2分焼く
㉒さらに裏返し、蓋をせずに2分焼く
㉓ハンバーグを盛り付けソースをかける


焼く作業は大事だ。どれくらい大事かというと、赤ちゃんのオムツを替えるくらい大事だ。

強火で一気にいくのはおすすめしない。基本的に料理で強火で攻めて良いのは中華料理くらいだ。もちろん俺は攻められる方が好きだけどな。

だが、基本的に肉料理は弱火で調理したほうが旨い。この事実に気付いたときは驚愕したぜ。自分の料理史に新たな扉が開いたことはいうまでもない。

扉の先には誰もいなかったがな。

何はともあれ完成だ。
涙はあふれるが、それ以上にハンバーグからは肉汁があふれるぜ。

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stand.fmでも話しているから、聴いてくれよな👍


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