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テキサスワイン/歴史と気候、地理的条件、そして近年の傾向

アメリカのワインと言えば、やはりカリフォルニアやオレゴンであるが、アメリカの州別ワイン生産量は1位カリフォルニア、2位ワシントン、3位ニューヨーク、4位オレゴン、5位テキサスとなっている。

ワインを飲む人であっても日本ではテキサスワインを手に取る機会はないであろうし、仮にワインショップに並んでいたとしても購入するかどうか正直に微妙な所だ。もしテキサスワインを飲んだ経験がある人がいたとしても、温暖な気候故に果実味たっぷりで木樽の香りが強い、いわゆる濃くて重たい赤ワインのイメージがあるのではないだろうか。

筆者はアメリカに住んでいる間、カリフォルニアのNapa Valley、オレゴンのWillamette Valley、ニューヨークのFinger Lakes、そしてテキサスのTexas Hill Countryなど主要ワイン産地を訪問しており、テキサスワインに関してはTexas Wine Specialistの資格を取得。その上でTexas Wine Vino Festというテキサスワイン試飲会にも参加した経験があり、その資格勉強やテイスティングの経験、醸造家との会話の中から得た知識や、従来のテキサスワインが今どのように変わろうとしているのか最新情報を纏めてみる。

ワインを勉強されている方でも特にマニアックな人向けの記事にはなるが、テキサスワインを勉強している方、あるいはテキサスに住んでいるがどんなテキサスワインを買うのが良いのかいつも悩んでいる方の一助になれば嬉しい。

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