気持ちを分析しがちなアナタへ
「アナタは悩むのが趣味なのね」
15年前、母は私にそう言った。
なんて皮肉だろう。
けれど、どこか妙に納得してしまった自分がいた。
それが悔しかった。
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昔から何か思うことがあると
「書く」ことで、自分の気持ちと対話していた。
初めてそれをした時は
自分の中だけで
自分の好き勝手な文章で気持ちを吐き出すことが
あまりに気持ちよくて。
えも言われぬ高揚感を抱いたことを思い出す。
でもいまは違う。
ふわふわしている自分の気持ちを「はっきり認識することが怖い」。
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自分はネガティブな人間だと思う。
いつも何か考えを巡らせている。
そしてだいたいが悩み事。
「また体の調子が悪いけど、原因が分からない。何をすれば治るのか」
「毎日仕事が終わるのが遅い。このままでいいんだろうか」
「好きな人から返事が来ない。嫌われたんだろうか」
「周りはどんどん結婚や出産をしている。自分はこのまま独り身なんじゃないか」
日常生活の中で、
突如そういう気持ちに襲われることがある。
そういった不安や悩みを解消すべく、書くことで自分の気持ちを整理する。
自分の中で、「書く」ことは、いわば自己分析なのだ。
長年の経験から、思考を分析することで、良い結果が得られると思っている。
それで『スッキリ』した経験が何度もあったからだ。
基本の流れとしては
①悩みのタネが生まれ不安に襲われる
↓
②頭の中だけで悶々とする
↓
③書くことで整理する
↓
④気持ちを分析して、スッキリする
という感じ。
この流れが定番化すると、
「悩んでも、"書けば"スッキリできる!」
と思えるようになる。
だが、その考え方はどこかで
「だから、いくらでも悩んでいい!」
に繋がっていた気がするのだ。
書くことで、たしかに気持ちは整理される。
ひと時はスッキリできる。
でも常に悩み続けていることには変わりない。
悩み事に『執着』し続けることになり
永遠に負のループから抜け出せないのだ。
なんだかそれに疲れてしまった。
そこで最近は
①悩みのタネが生まれ不安に襲われる
↓
❷考えることをやめる
と、半ば強制的に思考をシャットアウトしている。
これを繰り返していると、
気持ちが安定するようになってきた。
生きていく中で人と関わらないなんて無理だ。
人と関わる中で、誰にだって悩みのタネは生まれ続けるだろう。
けれど、自分の気持ちを"分析"することで、そのタネを勝手に大きくしてるのは自分自身なんじゃないか。
悩まなくてもいいことに悩んで、
心を消耗させるのはもうやめよう。
そんな新年の抱負も悪くないだろう。
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