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イントロから好き 【小説】火曜日の美術館

 美術館がいよいよ稼働しようとしている今、わたしはずっと不安に絡まれて、起き上がることができないで眠っていた。

 なんども起きる夢を見る。これは本当に起きているのだろうか、と疑いながら、いつの間にか場面は夢の中で、また起きようとしている。

 夢の中に起き続けることを繰り返す。何十回と重ねる。
 まだ現実ではないと気づくたび疲弊してゆく。

 いつか夢の中に呑まれてしまうだろうと思う。
 今、言葉にして、不安の尻尾を掴んだような気がする。

「本当にわたし、いつか夢に呑まれてしまう」

 そうか、抱えている病いの出口を見つけた。
 それは、永遠の夢の世界の入口。

 ちょっとうっとりするな。
 統合失調症の極み、みたいでいいな。

 強がっている。
 けれど、ほっとしてもいる。わたしの見る夢はテクニカラー。
 モノクロフィルムの重なり。

 なんとなく将来を諦められたわたしは、そうだな、子供じみたことをしてみようか。いつか、わたし、ラジオに出演した時に選曲する4曲を考えていた。

 どうして4曲?
 月〜木の帯の番組にゲストで出るつもりだったから。

 選曲の基準は、「イントロから好き」。
 月曜日はこちら。

OGRE YOU ASSHOLE - しらない合図しらせる子

 火曜日はこれだな。

フジファブリック - バウムクーヘン

 水曜日はこちら。

クラムボン - パンと蜜をめしあがれ

最終日はこちら。

Wyolica - さぁいこう

 イントロを聴いてもらいたいから、無理やりな動画挿入になってしまった。いくつかは閲覧できなくなるかも。しかもずいぶん前に考えていたことだから、懐メロラインナップ。でも、どれもいい曲でしょ。

 夜になって、音楽を聴いて、ようやく心のざわめきが静まってきた。
 もしよかったら、あなたのオススメの「イントロから好きな曲」をコメント欄で教えてください。
 よろしく。チャオチャオ。

 

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