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子どもと親にメディアリテラシーを!

今年度、森ノオトでの大きなチャレンジとして、小学生向けのメディアリテラシー教育に踏み出しています。今日あたりから、横浜市内の全小学校の5年生向けに、「家庭でトライ!メディアリテラシー」の啓発動画のチラシが配られているはずです。

https://www.youtube.com/watch?v=d_TawRI6mgE


私自身、中学生と小学生の母親であり、私自身の子ども時代とはまったく異なる情報社会にいる子どもの環境に、とても興味があります。

スマホによって子ども自身が自由に情報にアクセスでき、簡単に人とつながれる時代。情報からたくさんの刺激を受け、学ぶ時代。情報があふれすぎていて、玉石混交のたくさんの情報のシャワーを浴びる一方、本当に大切な情報をつかみとりにく時代でもあります。
時には毒も、悪も、罠も混じっているインターネット世界の情報の海の中で、「怖いんだよ〜」「恐ろしいんだよ〜」って伝えるのは簡単だけれども、私自身はむしろネットによってたくさんのつながりを得て、学びを深め、交流を楽しんできました。ネットがあるからこそ、地域の足元に咲く可憐な花や、身近にいる素敵な人に光を当てることもできました。

2019年度に、ローカルメディア関係者=情報発信者のための行動指針をつくるワークショップツール「ローカルメディアコンパス」を開発しました。その時に出会ったジャーナリストの下村健一さんをお招きして、2021年度に「親子で学ぶ情報の海の泳ぎ方」と題した講演会を開催しました。下村さんの、平易な言葉とわかりやすい事例で、情報の受け取り方、伝え方を伝えてくださる力に、大いに感銘を受けました。情報を受け取る時の「4つのギモン」と、情報による悪意なき加害者にならないための「4つのジモン」を広げていきたいーーー。それは、子どもだけでなく、もちろん、大人にも。だから、「親子で」という冠をつけて、常に私たちは啓発をしているわけです。

横浜市の小学生には、チャンスがあります。ちょうど今、5年生が国語の授業で下村さんのエッセイ「想像力のスイッチを入れよう」学んでいるタイミングです。それに合わせて、動画をつくりました。そして、その動画を見てもらうためのチラシをつくりました。そのチラシ3万5000部を、横浜市の全335小学校に郵送しました。今日、続々と学校から電話があり、「チラシが1部足りないので配れません……」「教職員用もほしい」と、対応に追われています。はい、うれしい悲鳴です。

昨年の秋、3週間しつこく横浜市教育委員会に電話をかけ続けました。下村さんのエッセイを学ぶ子の家族に見てもらいたいから、教育委員会の後援が必要だと、アプローチしました。ようやくつながった先生は、多忙な中で私の話を熱心に聞いてくださって、「学校で身についたことを、学校以外でいかに定着できるかが課題なので、この企画は魅力的です」と賛同してくださいました。

森ノオトとライフデザインラボの仲間たちが、自らスマホを手に持ち、動画撮影に協力してくれました。こんなふうに、大切なことを伝えるために、情報端末を使えるのって、すごく素敵。「情報の担い手」を広げていくことの「希望の光」を増やしていくためには、光の影にある闇にも目を凝らして、世界にある光と闇、善悪両面を受けと止めていく覚悟が必要です。子どもに伝えたことを定着するには、家庭でできることを「日頃から」やっていくことが大切です。

私たちは、小さな初めの一歩を常に積み重ねていきます。メディアリテラシーの裾野を広げていくこと、決して諦めないこと。それが公平や平和への着実な歩みだと信じています。

どうか、この動画を見てください。まだまだ改善の余地があるけれど、精一杯つくりました。「この先」をつくるためには、皆さんのフィードバックが必要です。動画を見て、ぜひアンケートにお答えください。「家族でできること」のチェックリストのダウンロードが可能です。


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