「私自身が作品をとても楽しみにしているんです」 - 保護者インタビュー #03
テックプログレスに通学する親御様に、通学のきっかけや通学で生まれた変化や成長、ご家庭での子育て方針などを聞くインタビュー企画。
第3弾は、テックプログレス随一のクリエイター「滝野優貴くん(中学1年)」のお母さまにお話を伺いました。
次から次へと新しいアイデアの作品を生み出し続ける彼はどのようにして形成されたのか、これまでの子育てのなかにたくさんのヒントが詰まっているように感じました!
-彼にとってものづくりは最高の遊びだった-
テックプログレスに通学始めたのはいつだったでしょうか?
3年生の夏休みに体験にきて、(2015年)11月頃に入会しました。
中1になったので、もう3年以上前ですね。
もう3年も経つんですね!
そもそもですが、体験に来ようと思ったきっかけや理由はなんだったか覚えていますか?
もともとパソコンのペイントソフトでお絵かきして遊んだりしていて、パソコンではないけど、ダンボールや廃材で遊ぶことなども好きで、外で元気に遊ぶよりも家で遊ぶことが多い子でした。
私はそれが若干不安でもあったのですが、妹が「こんな教室あるよ」と教えてくれて、好きそうな内容だったし、好きなことを伸ばしてくれるみたいな内容だったので、「行ってみる?」といった感じで。
だいたいどこも行かないというんですけど、行ってみると言って。
外で遊ぶより、家でなにかを作って遊ぶのがもともと好きだったんですね。
よくものづくりしてました。ダンボールとかラップの芯とか。
楽しんでいたのでいいのかなと思いつつも、外で活動的にするほうがいいんじゃないかなと思ったりしてました。
もともと、ものづくりが好きだった優貴ですが、通学して生まれた変化はありますか?
私自身はパソコンや機械系が苦手なので、すっかり私より詳しくなりました。
あとは、関係ないかもしれないですけど、モノを見たときに仕組みを知ろうとするようになりました。
エミフル(※愛媛県内の商業施設)にメリーゴーランドがあって、喜んで乗るような年齢ではないはずなのに「乗る!」と言いだして。
えーなんで?と思ったのですが、乗ったものの馬の動きの上部とか見てるんですよ。降りたあとも下の方を覗き込んだりして、何を見てるの?と聞いたら、「どうやって動いているのか知りたい」と。
あ、そこ?と思って。笑
おもちゃも分解してみたりと、モノの仕組みに興味が湧いてきたように思いますね。
メリーゴーランドに乗りたかったのではなく、仕組みが知りたかったんですね。笑
私にはない発想だなと思いました。
テックプログレスに通う子は、モノの仕組みを考えるようになったという意見は聞きます。
やはり、なにかを『作る側』になってみると視点が変わるんでしょうね。
これまでゲームで遊ぶだけだった子が、ゲームをしている最中に「どう作られているんだろう?」「どう動いているんだろう?」と考えるようになるように、ゲーム以外の場面でも同様に視点が作り手寄りになると言いますか。
動画をよく見てるんですけど、それを見て、そのゲームを買ってと言うのでなく、それを再現するというか形にしようとするんです。
一時期、人狼(※心理戦ゲーム)の動画もよく見てて、人狼のカードを自分で作ったんですよ。笑
カードを作ったんですか!?
今日持ってきました。手作り感満載なんですけどね。笑
かわいい!!
私が教室に持っていったら?と言うんですけど、こういうアピールは苦手みたいで持っていかないんです。
-パソコンによって表現の幅がぐんと広がった-
自分の力を誇示するみたいなのは絶対ないですよね。
優貴のイラストってほんと可愛いな。
これはどうやって作ったんですか?
〜ここで本人登場〜
ペイントで描いた絵をWordに貼り付けて、フォントはWordにあるのを使った。
ほー、やるなぁ。ちなみにこれまでLINEスタンプを3作ぐらい出してるけど、あれはどうやって作ってるの?
あれはマジックペンで普通の紙にキャラクターを描いて、写真撮れば自動的に透過してくれるアプリがあって、それでパソコンに読み込んでる。
そうした方法は自分で調べて?
そう、ネットで「LINEスタンプ 作り方」と検索して。
面白いな!そうした創作意欲は昔から旺盛だったんですか?
母:学校に自由帳を持って行っていたのですが、毎日何ページも漫画やらキャラクターやらを描いていて、「もう終わったからまたノートちょうだい」と毎週一冊ほどのペースで。
当時小2だったのかな?1年で20冊ぐらいは描いていたと思います。
ノート20冊!?
母:そのエネルギーをなんとか勉強に…と思ったものです。笑
昔から創作意欲が桁外れだったんですね…すごい。
昔はノートでやっていたことが今はパソコンに代わったという感じかもしれませんね。
できることが増えてきて、表現の幅がだんだんと広がり、自分の頭にあるアイデアがより形にできるようになっていってと。
そうだと思います。
-ゲーム制作を通じて得られた大きな達成感-
去年は『スパイRPG』を作る目標立てていましたが、前半は自宅で制作しないし、これは完成しないんじゃないか?と若干思ってたんですけど、後半は期限の3月を意識して自宅でも頑張ってました。
でも、完成したと思えば、他のところに不具合が生じて、そこを直すとまた別の動作がおかしくなって…という繰り返しの時期があって、正直諦めるんじゃないかと思ってたんですけど、集中して3月までに完成させることができ、初めて達成感みたいなのを味わえたんじゃないかと思います。
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優貴:3月の最後の週はほんと大変で、31日の深夜に完成した!笑
そうだったんだ!締切や提出期限があったわけでもないのに、自分の中で目標を決めてやり切ったんだね、感心する…
部活や運動をしている子が練習を重ねて一つなにかできるようになった達成感と同じような感覚を初めて味わったんじゃないかなと思います。
私は文化系でなく体育系だったので、その感覚があって。
お母さま自身が体育系だと、子どもにもつい「運動しなさい」と言ったり、「自分の頃はこうだった」と自分の価値観を押し付けちゃうことはなかったんですか?
母:あります。笑
私は練習がとても好きで、練習して上達していく感覚や、あのとき頑張ったという経験が今でも自分の中にあって、このままだとこの子はそれを味わえないんじゃないか?という不安があったので、運動させたかったんですけど、今回のことで運動だけでなく、「あ、こういう感じ方もあるんだと」と気づきました。
運動をさせたかったというより、達成感を味わう経験をしてほしかったと。
母:そうですね。これは頑張った!と思える経験です。
あとは、体力的なことも考えて少しは動いたほうがいいかなと。笑
たしかにそういう意味では運動大事ですね。
-お母さんが一番のファンであるということ-
普段、子育ての中でなにか意識されていることはありますか?
母:んー…
僕から見た印象では、お迎えに来られた時に必ず優貴の作品を見に来て、いつも好意的な反応を示していて、お母さん自身が一番のファンという感じがあります。愛情がにじみ出てると言いますか。
母:バレバレですね。笑
私自身が作品をとても楽しみにしています。
それってすごく大事なポイントですよね。
母:私だけでなく、妹もじいちゃんばあちゃんも大好きで、ずっと可愛い可愛いって言っていて、甘やかしすぎかなと思ってます。笑
子育ても流れのままにしてきただけで…厳しくダメでしょ!と怒ったことも多分ないです。
悪いことしそうにないですよね。
優貴って誰に対しても優しいし、落ち着いてますよね。
教室で他の生徒がちょっかい出してきたり、少し邪魔になる行為してきても、嫌悪感示したり怒ったりすることなく、「おーいいよいいよ」とすべて笑顔で優しく迎えて、相手を傷つけない。自分が小さい人間に思えます。笑
そういえば、ずっと聞きたかったのですが、優貴は昭和の歌謡曲が好きで、Scratchでもスタジオを作ってたくさんアップしてますよね。きっかけは何だったんですか?
母:(笑)
最初はおばあちゃんが買ってくれたピンクレディーのCDだったと思います。
たまに古いCDをワゴンセールで販売してたりしますよね。そこで買ったのかな?
優貴:おばあちゃんがもともとピンクレディーのペッパー警部が好きで、もっと小さい頃には一緒に踊ったりして一緒に楽しんでいた気がする。
きっかけは、ピンクレディーなんですね。笑
母:そこからフィンガー5、野口五郎、新御三家、郷ひろみ…
勉強している時に流れてくる曲がどんどん昭和になっていきました。笑
※Scratchでは昭和歌謡曲を集めたスタジオも作っている
優貴:Youtubeで一つ昭和歌謡曲を聞くと、関連動画に他の曲がどんどん出てきて、知らない曲があると、これ誰だろう?と調べて、というのを繰り返してると詳しくなった。
なるほど。Youtubeのリコメンド機能でいろんな昭和の曲に詳しくなっていったんだね。笑
母:だから、じいちゃんばあちゃんとカラオケ行っても一緒に楽しめるんです!
ただ同級生と行くとみんなキョトンとしますけどね。笑
そりゃそうですよね。笑
僕でも名前ぐらいしか知らないです。
脱線ついでに聞くと、LINEスタンプはどういうきっかけで作ってみようと思ったんですか?
優貴:グラサンくん(※LINEスタンプのキャラクター)はLINEスタンプのために作ったキャラだけど、きっかけはなんだったかな…
きっかけはなんであれ、作ろうと思い立って、販売まで自分でこぎ着ける行動力はすごいですよね。
母:「作りたい」と言われてもお母さん全然わからないから、自分で調べてできるならどうぞ、という感じで。
何日もかけて調べてました。ほんとに作りたいんだなと感じました。
もともとキャラクターを描くのは得意だったようだけど、グラサンくんはどのように思いついたの?
優貴:サブ的なキャラクターも含めると多分オリジナルキャラクターが100体ぐらいいて…
母:小さいときはグラサンくんがグラサンをかけていない、『アメーバ』と呼んでいたんですけど、このキャラクターが漫画によく登場していました、幼稚園ぐらいのときですね。
今回スタンプにするにあたって、なぜかサングラスかけました。
※優貴のスタンプシリーズ。購入はこちらから
-一緒に面白がること、率直な質問を投げかけることが子どもをより創造的に-
そうしたアイデアがどのように湧いてくるのかとても興味深いです!
優貴は次から次へと新しいアイデアを生み出し続けていて、アイデアの量でいうと教室でもトップクラスだと思います。なぜなんですかね?
優貴:わからない。
母:私もわからない。笑
難しい質問でしたね…。着眼点が他の人と違うんだろうとは思います。
入会する前から絵を描いたり、ダンボールで工作していたとのことですが、好きにやっていることは特に止めず自由にさせてきたんですか?
母:そうですね。あと今思い出しましたが、小さい頃は絵本も読んでいましたが、寝る前にお互いで物語を作るという遊びをよくしていました。言えるような作品ではないんですけど。笑
私が一言「◯◯は〜〜なりました!はい次、優貴!」というのを交互に繰り返すんです。
即興で物語を作っていくということですか?
母:そうです。
優貴:一人一文ずつ物語作っていくんだよね。病院の待ち時間とかもずっとやってた!
面白い!例えば、どんな内容なんですか?
母:例えば、『桃太郎のその後』とか『ウチにあるぬいぐるみがなぜウチに来たのか?』みたいなこととか。
サメのぬいぐるみがあるんですけど、その子は遭難して記憶喪失になってしまい、そこで家族がバラバラになって…みたいに、ぬいぐるみが私たちに買われる前のストーリーを勝手に想像して話をしています。笑
想像力が豊かなのはそういうところにヒントがありそうですね!
優貴:「あ、原画があった!」(※先ほどの人狼カードのWordデータを見せてくれる)
きちんと自分のパソコンに保存してるあたりもしっかりしてる!
お母さんは優貴が作った作品に対してなにかコメントというか声がけをされるんですか?
母:ほんとに面白いので、面白がっています。笑
ただ、疑問に思ったことは素直に聞いています。子どもだからとかは抜きにして。
好意的な反応だけでなく、質問を投げかけていくのも、考えるきっかけを与えることになるため大切だと思います。
母:ゲームや絵だけでなく、ダンボールで作ったもぐらたたきや野球盤など、何に対してもそうしています。
本人は作ることが好きだから、「◯◯を買って!」じゃなくて作るんですね。
小3のクリスマスかな、サンタさんに何をお願いするの?と聞くと「モーター」と言ったんです。
優貴:黒ひげ危機一髪を作りたかった!
おもちゃがほしいんじゃなくて、おもちゃを自分で作りたいんですね。
母:それこそYoutubeを参考にして、あとは自分で想像しながら形にしていくんです。
普通は何か面白そうなもの見るとそれがほしい!となりますが、ほしいではなく「作りたい!」となるわけですね。
母:だから必要な材料を集めてくれ、と。
実にユニークなエピソードですね。
では、特に何かを意識してきたわけではないけれど、純粋に優貴の作品を面白がってきたというところでしょうか。
母:そう、面白いんですよ。親バカなんです。笑
やはり一番のファンですよね〜!
それは優貴にも伝わって、彼の原動力になってると思います。
知らず知らず見せているお母さんの姿が、彼の自己肯定感を高めているんでしょうね。
口先の褒め言葉でなく、心の底から面白いと伝えられるのは大きいです。
今後、彼にどのようになってほしいとかイメージありますか?
母:自分の世界を大事にしつつ、もう少し自分の意見を言えるようになってほしいなと思います。学校では、思っていても言えないとか、絶対に自信があるものじゃないと発言しないというのがあって、もう少し積極性が高まればな、と。
テックプログレスへの要望と今後の課題
そうですね。彼の世界観はこのまま潰れることなく育ってほしいですね。
最後に、テックプログレスへの改善要望や不満点などありましたら教えてください!
母:去年はずっとスパイRPGを作っていましたが、次の半年間は何に取り組むかなど親に見えるようにしてもらえると嬉しいです。説明を受けてもわからないかもしれないですが…
そうですよね。毎回事細かくでなくとも、最近どういう事をしているかはもっとお伝えしたほうがいいですよね。よくいただく改善要望なので社内で話し合います!
母:授業終了前になにか記入してますよね。
振り返りシートですね。あれはその日の学び・発見・気づきなどを振り返ることと、次回や今後の予定を計画しています。
その内容を共有するだけでもまた違うかもしれませんね。
母:そうですね。
あとは、学校や塾と違って、好きなことが先生方とわかり合って話せるので、親の愚痴や学校で困ってることなど、言いにくいことを聞いていただける存在だとありがたいです。
そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます!
(おまけ)
歴史上の偉人をモデルにした自作のカードゲームも見せてくれました。
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テックプログレスでは、各教室で体験レッスンを随時開催していますので、興味ある方はぜひご参加ください!詳細はこちらからチェック!
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