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【詩】家路

今日も何とか勤めを終えて 
家路へ急ぐ途中の路地裏
ビルの谷間にチラリと見えた 
葡萄色した夕焼けの空

混み合う電車は酷く苦しくて 
刹那の帰路が長く感じる
待つ人も居ない薄暗い部屋 
カバン降ろしたら…何故だか泣けた

今頃友達(アイツ)はどうしてるかな
気になるあの娘(こ)はどうしてるかな
逢えない日々がこうも続くと
置き去りにされたような気持ちになるね

自分が本当にやりたい事
ココロの底からやり遂げたい事
何処にも見えない瞬間 (いま)
JOHNNY 貴方の歌が聴きたい

 まどろみの中 取り留めの無い思考
 掌から 砂みたいに溢れた

今日も何とか一日を終えて 
家路へ急ぐ途中の路地裏
チラリと覗いた携帯電話 
大盛り上がり中のSNS

忙しい人間(ヒト)演じる時間(とき)が
あまりに長過ぎた故のジレンマ
疎外感の末狂いそうになる
窮屈な世界…何故だか泣けた

消せない過去(きのう)にガタガタ震え
見えない未来(あした)に肩を落として
目の前にあるのはいつもと同じ
無色透明の冷たいリアル

自分が本当に居るべき場所
命賭けてでも護りたい場所
何処にも見えない瞬間(いま)
JOHNNY 貴方の歌が聴きたい

 まどろみの中 届かない叫び
 掌から砂みたいに溢れた

 まどろみの中 苦過ぎる涙
 閉じた目から一筋溢れた


(pixivにて既出)

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