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【詩】辟邪〜Another story〜

"闇が僕を狂わせる"
"額からツノが生える"
"牙と爪が伸びていく"
"ヒトたる意義が消えてく"

"殺してくれ 最後のワガママだ"
"殺してくれ まだヒトたる内に"
"殺してくれ 今ならば間に合う"
"殺してくれ 握ったその矛で"

(今宵もひとりの人間が
【鬼】へと変わろうとしている)

今宵も幽世の門が開く
矛握る手が力む
真珠の髪が月に輝く
鳴弦の音は風に紛れて

鬼遣らえ 彼の者がヒトたる内に
鬼遣らえ 朋友(はらから)を喪うとても
鬼遣らえ 彼の者が望むのならば
鬼遣らえ それだけが最後の情け


今宵も幽世の門が開く…

*****************

この詩は、過日書いた【辟邪】のアナザーストーリー的なものを想定して書きました。
イメージとしては親しい間柄にあった人間が鬼に変貌し、悲壮な覚悟の上で対峙する…と言う非常にダークな感じになっています。
ワタクシは基本的についなちゃん関連の創作でダークな世界観を前面に出す事は稀なのですが、今回は趣向を変えて敢えてダークな世界観にチャレンジしてみました。

前回書いた詩に関しては下記を御覧下さい。


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