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頭が良くなる〇〇など、存在しない。DNBは効かない。

毎度おなじみLex FridmanのYouTubeチャンネルで「頭が良くなるとは?」や、巷でよく聞く「頭がよくなる〇〇」とは何なのか?をアメリカの心理学者リチャード ハイヤーさんが解説してくれていますので、まとめてみます。

題名は「頭をよくする方法〜またそれは可能なのか?〜」です。

アメリカ心理学者の巨匠、リチャード・ハイヤー

今回この動画で頭を良くする方法や、そもそも頭脳、知的とは?などを解説してくれている方ですが、経歴や研究内容が面白いので、紹介します。
彼はジョンホプキンズ大学にて博士号を取得されています。現在はカリフォルニア大学アーバイン校の名誉教授として勤務されています。
研究内容としては知能測定、心理学、知能レベル、心理測定や性別においての知能の多様性などを研究されています。

知能を測るg-factor (ジーファクター)とは?

リチャードさんの研究内容の一部でもある知能測定(人間の知能・性格・知覚・感覚・認知・態度・価値などを客観的に測定するもの)において、g-factor (ジーファクター)というものがよく出てきます。
日本語で検索してみると磁気などなどの比例定数、g因子というものが出てきますが、全く違うものですので、要注意。
では、このリチャードさんが使うg-factor (ジーファクター)と言うものはどういうものなのかと言うと、 general intelligence(知能) general mental ability(認知) or general intelligence factor(知的要素)などの要素のことだそう。Psychometrics(サイコメトリックス)で検索して出てくるものと同じ意味合いで理解をした方がよさそうです。
witty(ウィッティー)ウィットに富んだ、clever(クレバー)、聡明などの意味合いのものに近いのではないでしょうか?

頭がよくなる〇〇などない。

確かに、イーロンマスクや、ジェフベゾス、ビルゲイツなどは大学を辞めてしまっているので、学校の成績が良いことと、頭が良い=g-factor (ジーファクター)が高い、ことは違っているのです。このg-factor (ジーファクター)を向上させることにおいて過去にさまざまな研究が施されていましたが、リチャードさんによると俗にいう頭がよくなる〇〇などは確実に証明できることは無いそう。
過去にメンタリストのDaigoさんが 「10分で頭を1.8倍よくする方法が発券される」の放送でもでてきたDNB(デュアルエヌバック)についても数年前に研究結果が出て、大きな話題となっておりましたが、こちらについても効果はないと後に証明されているようで、また、「モーツァルトを聞くと頭が良くなる」と言うことに関しても科学者たちが研究結果を出版しましたが、そちらも後の研究で結果が覆されています。
短期的な記憶力の向上について、少々向上することがあるそうですが、このg-factor (ジーファクター)への効果は全くないそうです。

まず、頭が良い人が増えた時にこの世が良くなるのか?

そんな天才な人たちが持つg-factor (ジーファクター)ですが、もしそのg-factorを高めることができるものがあったら、どうなるのか?また、高いg-factorをもった人が増えるとどうなるのか?についてお話しをしています。

知能指数分布(正規分布)

知能指数分布とはIQの平均値は100であり、85–115の間に約68%の人が収まり、70–130の間に約95%の人が収まる。となっています。
それがもし、IQ100以下の平均値の人たちに「頭が良くなる薬」を投与するとし、山の頂点を穏やかにします。その時確かに「問題を解決できる能力」を持った人がふえ、不合理でばかかげた問題は減る可能性は高いとのことです。
しかし、前回の「頭が良い人は不幸になるのか?」の話で出たように、問題解決力と言うものが人間の幸福の指数に関わりがあるかといったら、そうではありません。
インタビューをしていたLexも「確かに、幸福レベルを高める絶妙な知能指数などあったら面白いですね。」と言っています。

まとめ

心理学名誉教授、リチャード ハイヤーさんの話どうでしたでしょうか?DNBも短期的な記憶力の向上はありますが、頭が良くなるとは限らないというのは結構驚きだったかと思います。結構ブームになっていたの覚えていますので。。。
また、リチャード ハイヤーさんはこの動画で「アルジャーノンに花束を」「まごころを君に」のストーリーについて頭の良さと幸福に関して考えさせられるものなので、若い方に読んでほしいとおっしゃっておりました。


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