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ChatGPTでビジネス戦略を考える:初心者向けガイド(Part 2)ChatGPTの基本

初心者向けという事もあり、先に進む前に、ChatGPTの使い方を簡単にご紹介します。少しでも使ったことがある人なら分かっていることも多いと思いますので、そういう人は流し読みして気になった点でだけ抑えておきましよう。徐々に難易度を上げて行きますので、つまずかないよう基本的な所は今のうちに抑えておいてください。

ChatGPTの基本 - 使い方と注意点

はじめに

Part 1ではChatGPTを使って観光関連の新規事業案を出してみました。その例は、ChatGPTがどれほど汎用的な性能を持っているかを示すための1例に過ぎません。今回は、その基本的な使い方と注意点について解説します。

プロンプトの工夫

ChatGPTへの問いかけ、通称「プロンプト」は非常に重要な要素です。プロンプトが明確でないと、AIはあいまいな回答をしてしまう可能性があります。例えば、「観光地について教えて」と問いかけると、一般的な観光地に関する情報が出力されるでしょう。しかし、「日本の観光地で子供が楽しめる場所は?」とすると、より具体的な回答が得られます。

日本語でのプロンプトの例

  • 「簡単に株市場について説明してください」

  • 「再生可能エネルギーに関連するビジネスアイデアを教えて」

このようにプロンプトの工夫によって、より精度の高い回答を得ることが可能です。また、ビジネスでの応用例としては、「新規事業のアイデアを出して」という曖昧なプロンプトよりも、「5年以内に実現可能な健康食品のビジネスアイデアを出して」と具体的に指示することで、戦略的なアイデアを引き出すことができます。

もう少し詳しく言うと、AIは学習した知識を高次元空間(潜在空間)上に保持しています。潜在空間上のどの領域に着目して回答をするかを指定することで、目的に合った回答を得られる可能性が高くなるということです。

トークン制限

ChatGPTには「トークン」と呼ばれる単位での制限があります。このトークン制限は、質問(プロンプト)と回答を合わせた総数で計算されます。日本語で1トークンは大体1文字に相当します。トークン数が多くなると、それだけ費用もかかるし、レスポンス時間も長くなる可能性があります。また、一度の対話でトークン数が多くなりすぎると、ChatGPTが前の回答と整合性を保つのが難しくなる可能性があります。従って、質問は短く、しかし明確に、というのが基本です。

ChatGPTの利用規約

ChatGPTの利用には、OpenAIの利用規約に同意する必要があります。また、データセキュリティについても十分に注意が必要です。

ChatGPTは必ずしも正しい回答をする訳ではない

他のAIもですが、ChatGPTは確率的に正しそうな回答を文脈から作成します。ユーザーが求めているのとは違う回答、間違った回答をすることもあります。なので、人がうまくコントロールする必要がある部分はまだまだ多いです。
ただ、その間違いのレベルが急速に許容範囲内になりつつある、というのが最近の状況です。また、一般の人々に比べて、多くの文献やデータから大量の学習をしているので特定の分野で専門家には及ばなくても、広い分野の知識を結びつけて回答できることが強みです。

特別なバージョン:ChatGPT PlusとAPI

ChatGPTには通常版とAPI版が存在し、API版はシステムとの連携が可能です(詳しくは後のPartで説明します)。さらに、有料版のChatGPT Plusでは、プラグインの利用やデータ解析、カスタムインストラクションなど、高度な機能が利用できます。

有料版のChatGPT Plusは2023年9月現在、月額20米ドルの定額制です。ただし、3時間で50回までといった利用制限があります(時期、状況によって制限の内容は変わる可能性があります。これまでも実際に変化してきました)

また、ChatGPT Plusで使えるChatGPT4と、無料版のChatGPT3.5では性能の違いから回答の内容が変わる場合があります(難しい内容だと違いが大きいですが、簡単な質問ならそんなに変わらない)

(※)非IT系の初心者の人であれば、通常版はブラウザでChatGPTにアクセスしてやりとりし、API版はプログラミングでChatGPTの機能を利用する、と考えて頂いても良いと思います。使用量に応じた従量課金性です。

まとめ

今回のPart2では、ChatGPTの使い方について、基本と注意点を記載しました。実際にChatGPTとやり取りすることで理解が深まると思いますのでぜひ試してみてください。

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