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週5出社をしてみる


フルリモートの甘い蜜


2020年3月1日、Twitter(現X)に在籍していた時にコロナ禍に突入し、いきなりリモート勤務となった。

当時のTwitterは、リモートに対して非常にサポートが手厚く、仕事用の机、大きなモニタ、接続機器、はたまた仕事部屋のエアコンまで負担してくれ、環境構築はばっちりだった。

そこから2回の転職、1年以上のフリーランス期間を経て、現在は「最低週1は必ず出社」という会社で働いている。

周りの会社の話を聞くと、
「週4になった。そろそろ。。。」
「完全フルリモート。そもそも全員来たら席が足りない

など状況は様々で、それぞれ思いと悲喜が入り混じって諦観している方が多い。

私はというと、フルリモートの時は、

  • 8時に起きて9時から仕事開始

  • 早めに開始なので早めに終わる

  • フレックス制度を駆使し、朝夕はジム

など、かなりの自由度で仕事をしていた。

正直、特に私の職種・業種では、フルリモートの完全なデメリットを見つけることが難しい。

フルリモートに破壊的イノベーションは起きなかった

唯一心配だったのは、「なんともないおしゃべりが無くなることで、ひらめきや商売のタネを見つける感度が衰えるんじゃないか」だったが、4年前は、「まぁそれでも人類は何か見つけるでしょ」と楽観視していた。

結論から言うと、甘かった。

Zoom、Slack、はたまたVR、ARなど、対面体験を補完するツール、アイディア、イノベーションは色々出てきたが、完全に代替することは結局今のところは不可能だったようだ。

外出が白眼視される2020年は別として、2021年末ごろから、ぼちぼち同僚と落ち合って、シェアオフィスで一緒に仕事をするようになると、
「何気ないこと(meetingを設定するまでもないこと、Slackで言語化するのも面倒なふわっとしたこと)を簡単に聞ける環境」
「コーヒーを飲みながら、仕事と関係ないことを喋ってリフレッシュする環境」
「ホワイトボードの前で集まって、今直面している課題についてみんなでアナログな議論をすること」

がいかに効率的かを思い知らされた。

その頃から、週1、2は家の外で仕事をし、残りは家で仕事をするぐらいのペースが自分の体に合っていると感じ始めていた。

実際、これを週3ぐらいにしてみると、3日目は明らかに終わった後の疲労感が強く、翌週はまた週1.5ぐらいに戻ってしまった。

フルリモートから離れてみる


2024年に入り、前述のとおり周りは二極化(完全出社へ向けて助走を開始した会社、新しい勤務形態に完全に馴染んだ会社)してきたので、
「もし次の転職(まだ全く考えていない。これ大事)の時に完全出社の会社であったら」
「果たして自分は週5勤務にもう耐えられないのではないか?」
と考えるようになった。

そこで、2週間ぐらい前に、今週(4月15日週)は月曜日から金曜日までオフィスに行き、働くと決めた。

ただ、当然、無策で突っ込む気にはなれなかったので、いろいろな調整をしてみた。

まず、朝はかなり早く出る(7時)。
次に、会社近くのカフェでコーヒーを飲んで気持ちを落ち着ける。
お昼にはミーティングを入れず、なるべく同じ時間で昼食を食べる。
夜は長くても8時前には退社し、12時前には寝る。

そして非常に大事なことは、
『月-木の退社時に、商売道具(PC)を会社に置いていく』
である。

Twitter時代も、その前も、基本的には会社にラップトップを置いて、行き帰りは手ぶらであった。(ジャケットに財布、スマホ、社員証などを入れていた)

この効果は大きく、朝起きた時に「ああ、しんどいな。今日は行くの辞めるか」ができない。

そのため、夜更かしや、深夜まで痛飲とかはもちろんせず、体調を万全にして出社=>勤務=>退社のサイクルを意識的に回していた。

出社のメリット

週5出社して気が付いたことはいくつかあるが、
『いつもはZoom越し、しかもほとんどVideoをcutしているので、入社以来ほとんど話したことがない人たちと話せる』
『リモートではなかなか気が付かない季節の移り変わり、風の変化を感じることができる』
『朝早い時間の街、お昼時の人の表情、夕方に退社を急ぐ人の何気ない表情』
『Mac Book Airってこんなに重いんだね』
などが思い出されてきて、あっという間だった。

ただ、これはあくまで私の感性なので、もう週5はしんどいとか、週2も嫌とかの意見はあると思うんで、それはそれを尊重してくれる会社を選べばいいと思う。

逆に会社のほうも、確固たるポリシーがあるのであればそれを社員、社会へ提示し、
「われわれはこのようにしています。それでよろしければどうぞ」
という態度のほうがすっきりして良いと思う。

週5義務の会社、フルリモートの会社があり、その間に様々なルール、ポリシーを持った会社がある。これこそ『多様性の時代』じゃないかと考える。

結論、私はこれからも1ヶ月に1回ぐらいは週5でオフィスに行き、『非日常な仕事体験』を過ごしてみたいと思う。(ずうっとはまだ嫌だけど)

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