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IT学習コミュニティTechCommit立上げの想いと今後の戦略

こんにちは!株式会社テクトレ代表取締役の井上です。
「2019年に立ち上げたサービス Advent Calendar 2019」の11日目(若干越えてしまいましたが…)ということで、昨日のおかしょーさんの記事に続きまして僭越ながら、2019年に開始した『TechCommit』のいくつかの出来事や内情、今後の戦略などについてお話したいと思います!

これから事業を立ち上げを検討している方、TechCommitのメンバー、またTechCommitやITのキャリアに興味を持っている方に何かしらの行動のヒントになれば幸いです。

そもそもTechCommitとは?

2019年4月から開始したコミュニティ型のプログラミング学習環境です。

様々な機能やサービスも行っていますが、主に、

・Webアプリ上で課題を提出したり学習登録が出来る
・学習記録を転職等でのアピールに使えるように集計して表示
・簡単なQAや相談を掲示板やチャットでも実施
・毎日20:00~22:00でのオンラインもくもく会も実施
・毎週勉強会を実施し、Webアプリ内での過去勉強会動画の掲載

などに力を入れています。
また、最近ではリアル勉強会なんかも徐々に本腰を入れ始めています。

TechCommitを立ち上げた背景

最近プログラミングなどに興味を持った初学者は「独学するか」それとも「プログラミングスクールを使うか」二択で考える方が多いようです。
高額なプログラミングスクールなどを活用して通常の独学よりも時間を節約していこうという考え方は、『自己投資が出来る』という意味でとても素晴らしいことだと思います。

ただ、そもそもの話、ほとんどのプログラミング初心者の躓くポイントはほぼ決まっている為、最低限下記の6つのポイントをクリアできる施策(戦略)を持っていれば、独学を中心に進めていくことは技術的にはさほど全く難しくはありません。

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そこで、『独学』と『プログラミングスクール』の間の、"準独学"とでも言うべき困った時にちょっとしたことを相談出来る学習コミュニティがあればより多くの人のスキルアップの学習コストを下げていくことが出来るのではないかと考えました。
プログラミングスクールに行くまでも無いという方、またはスクールや講師を活用もしつつ併用して「学習環境」の強化モジュールとして組み込んでもらえる想定で開発・運用をしはじめました。

当初の想定とのギャップ

開始当初は情報格差(一部のポジショントーク)などの是正や初学者からのスムーズな学習支援というところに力を入れ、運営スタッフが手軽な講師役にもなって、情報提供や問題解決なども行っていくことを売りとしていました。学習塾の自習室のイメージです。

言ってしまえば『プログラミング講師のシェアリングエコノミー』的な要素を強めに推していたということです。

しかし、いざ蓋を開けてみると、現役のITエンジニアの方にも予想以上に使用して下さる方がいました
勿論初学者の方にも需要はあるはずですが、やはりオンラインを中心としたコミュニティ型のサービスは、ITリテラシーの低めの人には思った以上にリーチがしづらく、予想以上に文化の浸透および集客に苦戦をしました。

若干のコンセプトの方向転換

初学者の方や現役のITエンジニアの方に色々なイベントなどでもヒアリングしつつ、改めてTechCommitに求められている潜在的なニーズを考えた結果

「学習が外的/内定要因により習慣化出来ること」

というものが大きくあるという仮説に至りました。
もう少しくだけた言い方をするならば

「無理なく目標に向かって、楽しく切磋琢磨して日々刺激を受けながら学習し続けられる場所がほしい」

ということです。
3ヶ月など短期間のブートキャンプ的な学習が流行っていますが、ITエンジニアは生涯学習の姿勢こそ重要であり、いかにそれを中長期的に楽しく続けられるのかというところに存在価値を見出しています。
また、それらを実現していく観点としては主に、

・目的及び目標へのロードマップづくりのヒントになること
・学習する場所(空間)や時間(機会)などのキッカケが得られること
・一人では気づかなかったであろう新しい学習の観点や情報が得られること
・簡単に相談出来る後ろ盾があること(ずっと止まらないこと)
・仲間と自分のやりたいことや体験などの話で楽しく交流できること

などがありそうで、順次施策を実施しています。

運営において気をつけている3つのこと


(1)教祖様にならない・作らない
個人のオンラインサロン等でありがちですが、TOPが1人だけいて「その人についていく」という形になることを避けています。
もちろん取りまとめ役というのは必要ですが、基本的には「各々の得意分野を活かせる場」にしたいという理由からあくまでファシリテーションの役割が中心という思想があります。
ノウハウをただ教えるような場も良いですが、TOPの技術力や技量がそのコミュニティの限界になってはいけないので、特に今後はそれぞれの得意分野で傘を上げて行ってもらえるようにと考えています。

(2)サービスとして余白を残す
完全なサービス(つまり提供者と享受する人に二分される状態)になると、コミュニティとしての情報や自発的な交流などが生まれづらくなっていくかなというのと、単純に運用者の負担がどんどん大きくなるというのがあります。
イベントの会場探しなど簡単な役割をお願いしたりして一緒に運営することでも仲間意識や交流の機会が生まれるように考えています。

(3)集客にお金をかけすぎない
基本的にTechCommitは、集客費用にあまりお金をかけないようにしています。理由はいくつかありますが、下手に人がいっきに増えるとまだシステムや制度が整備できていないので満足度が下がってしまうのではないかというところがあります。
いくつかフローを整備して現在のメンバーの満足度レベルをより上げる方向で機能追加をいくつか予定しているのでそちらを実施していき、イベントなども大人数で参加しても満足度が担保できる確信を得られたときには(来年の春などを目処に)もう少し大きくしていこうとは思っています。
その頃には新規入会者の方は料金を上げるなりも視野にれて、内部の雰囲気を壊さないようにも配慮する予定です。

SlackとWebシステムを組合せる3つの理由

また、先日知り合いの経営者の方に話していて面白がって頂いた話で、
「なぜSlackを使うのか?」というものもあります。
TechCommitはデータの管理等は基本Webシステムで持ち、(Web上にも質問掲示板等ありますが)コミュニケーションはSlackをメインに使うようにしています。

理由としては以下の3つです。

(1)ITエンジニアがSlackが好き
仕事でもよく使っているから、ついでに見たり普段から慣れた絵文字文化などで交流がしやすいからというのがあります。またIT初心者の方にはそういった環境に慣れてほしいからという意図もあります。

(2)APIでアクションや導線を作りやすい
SlackAPIで情報を通知する際にリンクを作れるため、特定の情報をSlackで見てから、気になったものなどはWebでより詳細な情報を得たり行動を起こしたりという導線が整備しやすいです。
また、Slackは自作コマンドが作れる為、SlackIDをAPIを叩くように実装することで、Webアプリ側でもSlackとある程度同期することも可能です。
今後はWeb上でのゲーミフィケーション的な結果や、質疑応答の反応などをDM等でも受け取れるように機能追加もしていきます。

(3)情報を絞って自分なりに関われる
もっとも重要だと考えているのは「通知を細かく設定して、情報の取得をユーザーに委ねられる」というところです。特にモバイルアプリ等のpush通知などは存外到達のコントロールが難しいのに対し、Slackではチャンネルごとに情報を分けることで「情報の取捨選択がしやすく興味がある部分だけ関わる」ということがしやすいからです。

TechCommitの今後の5つの戦略

(1)Webシステムによるロードマップとしての役割拡充
TechCommit内にも良いコンテンツは溜まってきており、プラスいくつかの実践向け機能(個人のオリジナルアプリの設計等を共有・レビューを受ける機能)などを作った上で、「どのように上手く使えば良いのか」を整備していきます。学び方さえ学べばほとんどのセルフマネジメントが出来るひとは成果に結びつけて行けるようになると考えています。

(2)開発のエコサイクルの強化
別途実施している「Rails実務トレーニング」の卒業生が中心になりますが、TechCommit自体の開発(開発案件の紹介など含む)などを通じて、利用者ではあるものの「有償で開発も手伝っている」という人を作り、コミュニティ自体の開発エコサイクルを整備していきます。
コミュニティ内の初学者もスキルを付ければ「仕事体験」が出来るとなれば意欲も上がりますし、開発を手伝ってくれる人にはお小遣いも入りメンバーがより充実した活動を遅れるように機能追加も早くなる。そんな状態を理想として準備をしています。

(3)リアルイベントの強化
ITエンジニアらしくない「足で稼ぐ」活動もがんばります!
コミュニティとしてリアルな勉強会は大阪・東京がメインになっていますが、今後は沖縄や福岡など少しずつ活動範囲も広げて行こうかと思っています!

(4)お互いの夢を応援出来る仕組みの強化
お互いの夢や求めていることを知り、そして応援する仕組みを作っていきます。例えば「(3)リアルイベント強化」に関連するところでは、それぞれの地域でのリアルイベント時にLTを撮影して、運営で編集した後「コミュニティ内のプロフィール等」に紐づけてクローズドな場所で動画を公開する等もしていく予定です。

(5)露出の強化
こちらのTechCommit Noteの更新や、ITエンジニアのインタビュー動画等を中心に更新するYouTubeチャンネルのTechCommit TVなどを本格的に運用してブランドや認知の拡大もさらに強化していこうと考えています。

まとめ

色々な想いや錯綜がありましたが、良い方向には迎えているのかなと思いますのでこれからも頑張っていこうと思っています!
自分で言うのもなんですが、このような思想で運営しているサービスはなかなか無いですし自分で自分のサービスが好きすぎるので、改善はもちろんこのnoteなどの発信も頑張っていこうと思っています!


興味がある方は是非TechCommitにも遊びに来て下さい!
また、面白そうだな〜と思った方は、フォローやスキもよろしくお願い致します!(´ . .̫ . `)

次はTech Threeさんの記事もどうぞ!

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