見出し画像

栄養不足でも成長する樹木

京都大学などは、栄養不足の熱帯地方でなぜ樹木が大きく育つのか、その原理の一部を解明した。

植物の光合成に必須の栄養素リンは、主に岩石に含まれている。リンは温度が高いほど岩石から溶け出しやすくなるため、高温多湿の熱帯林ではリンが不足しがちになる。
ではなぜ、栄養が不足している環境で、樹木は育つのだろう?

研究チームは中米パナマにある熱帯林で、土壌が含むリンの量と約400種の樹木の成長を10年以上かけて調査した。リンの量と樹木ごとの成長の度合いを比べたところ、リンが少ない環境に強い樹木は、リンが少ない場所で、ほかの樹木よりも成長速度が速く、生存率も高かったという。


『研究成果は気候変動による影響の分析に役立つ可能性がある。』としているが、遺伝子レベルで養分がなくても育つ原理が分かれば、砂漠化を食い止められるかもしれない。

『参考資料』

https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2023-12/2312_Aoyanagi_PRSB_relj3-12c8dd4e83021da4fb06554d241940d5.pdf

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?