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【生物史】あらゆる物を錆びさせる毒性物質の誕生

38億年前、地球に生命が出現した。
そして、ある時、単細胞生物である植物プランクトンが出現する。葉緑体を持つ植物プランクトンは、光合成を行い、二酸化炭素と水からエネルギー源を作りだす。

ところが、光合成を行うと酸素を排出してしまう。酸素は本来、あらゆる物を錆びつかせてしまう毒性物質である。鉄や銅などの頑丈な金属でさえも酸素にふると錆びついてボロボロになってしまうほどだ。
ところが、植物の作り出した酸素の毒で死滅しないばかりか、酸素を体内に取り込んで生命活動を行う生物が登場した。どれが動物の祖先となる動物プランクトンである。
酸素は毒性がある代わりに、爆発的なエネルギーを生み出す力がある。
酸素を取り入れた微生物は、強力なエネルギーを利用して、活発に動き回ることができるようになった。
さらに、大気中に放出された大量の酸素は地球環境を大きく変えた。酸素は紫外線に当たるとオゾンという物質に変化する。オゾンは上空に吹き溜まりとなって充満した。こうして作られたのがオゾン層だ。このオゾン層は有害な紫外線を吸収し、地上に降り注いでいた有害な紫外線を遮った。そして、海中にいた植物は、地上に進出することになった。

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