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合法でもタイの大麻は愛でたくない

 早いもので、タイでの滞在も残り1日となりました。チェンマイは治安が良いうえ、物価も安く、暮らしやすい街でしたが、最後にこの国が抱える問題について言及したいと思います。

 タイは2022年6月にアジアで初めて大麻を合法化しました。そのため、街を歩けばひと目で分かるほどマリファナ産業が活況を呈しています。
 私が1カ月間滞在したのは、長期滞在の日本人からは「チェンマイの渋谷」と呼ばれるニマンヘミン地区。おしゃれなショッピングモールが建ち並び、西洋人の観光客であふれています。

 このエリアにも至る所に「CANNABIS(カンナビス=大麻)ショップ」があります。薬屋の横には「ALL GOOD(すべて良い)」の宣伝文句を添えた大麻のイラスト看板が。

 タイの有名なビール「SINGHA(シンハ)」の看板下に出店する店も。酒屋みたいな感覚でしょうか。

 日本人にも需要があるのか、「大麻」と漢字で書かれた看板を掲げる店もありました。


 

 この店はマリファナのキャラクターが描かれた車が店の前に止まっていました。注文があれば配送もするのでしょうか。

 店名やデザインにこだわった看板も。こちらはアディダス風の大麻看板を掲げる店「GOOD VIBES(いい感じ)」。まるでファッションのようです。 


 この店に至っては「Cannabis ice-cream(大麻アイス)」と「Working Space」を提供。大麻アイスを食べながら仕事をする客がいるのでしょうか。 

 こうした店では数百バーツで大麻を販売しているようです。常習性は低いとされていますが、ゲートウェイドラッグ(より強いドラッグにのめりこむ入り口)だと考えている私は近づきませんでした。
 折しも滞在中の1月、タイ政権が娯楽目的の大麻使用を禁じる新たな法案を可決すべく動き始めたとのニュースが報じられました。合法化から1年半余りを経ての方針転換。しかし、いったん国が認めたドラッグを再び排除するのは簡単なことではないと思います。
 
 今回のニュースで、タイの抱える課題が浮き彫りになった印象を受けました。日本は少なくとも銃やドラッグが簡単に手に入らない国であり続けてほしいと願っています。

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