見出し画像

劇団だけで食べていくためには、

こんばんわ!

日々エンタメの情報を発信していくTEATROです!

日本で1番有名な劇団は、劇団四季かと思います。
そんな劇団四季もコロナウイルスによる公演中止により、かつてない事態と損失に直面し、本日よりクラウドファンディングを開始いたしました。
https://www.shiki.jp/navi/info/renewinfo/033133.html

中止となったのは、年間総公演の3分の1にあたる1000公演で、1億円の支援を目標としています。

日本最大の劇団も支援を募る中、
劇団だけで食べていくのは、どのくらい大変なのでしょうか?

とてもざっくりですが、計算してみました。

---------------------------------------------------

◾️概要
劇団員は5人の劇団。
チケット売上の10%が、劇団員の収入となる。

月に1人20万の収入を得るために、5人で月100万円の収入、
月に1000万円のチケット売上が必要である。

【小劇場での場合】
キャパは、100席。
チケット代は、3500円。
8割の集客率とすると、、
1ステージの売上は、80席×3500円=28万

1000万の売上のためには、36ステージが必要ですね。
毎日2ステージをやるにしても、18日間の公演日。
公演準備・片付け(仕込み・バラし)などで、プラス2日。

劇場での活動が20日間必要となるので、稽古に残された期間は、10日。

♦︎スケジュール
1日〜10日:稽古
11日:劇場で準備
12〜29日:本番
30日:片付け

♦︎集客
80人×36ステージ=2880人
キャスト10人だとすると、1人288人

毎月、休みなしの上記のスケジュールで1人288人を集客しなくてはいけないので、小劇場のチケット売上だけで生活していくのは、なかなか現実的ではないですね。。

【中劇場での場合①】
キャパは、300席。
チケット代は、6000円。
7割の集客率とすると、、
1ステージの売上は、210席×6000円=126万
1000万の売上のためには、8ステージが必要。

♦︎スケジュール
1日〜5日:企画準備
6〜19日:稽古2週間
20・21日:準備
22日:準備、本番1st
23〜25日:本番2st
26日:本番1st、片付け
27〜30日:精算や事後処理
(企画準備5日、稽古2週間、劇場準備2.5日、本番4日、片付け/精算5.5日)

♦︎集客
210人×8ステージ=1680人
キャスト10人だとすると、1人168人
(6000円のチケット代)

1ヶ月休みなしで、毎月やるのもなかなか大変。。
次は、2ヶ月に1本、2000万売上の舞台を作ることにします。

【中劇場での場合②】
キャパは、300席。
チケット代は、7000円。
8割の集客率とすると、、
1ステージの売上は、240席×7000円=168万
2000万の売上のためには、12ステージが必要。

本番12st・仕込み・バラしを10日間で、
稽古を20日だとすると、稽古と本番で1ヶ月。
週2の休みがもらえると2ヶ月で16日間の休み。
残りの2週間で、公演企画や精算・後片付けのスケジュールですね。

2ヶ月に1本この規模の作品を上演することと、
毎作品、7000円のチケットを2880枚売らないといけない。
ここまでやって、月20万の収入となります。

---------------------------------------------------

しかも、今回のコロナのような不測の事態が起きて、公演中止になった場合は、収入がなくなるだけでなく、劇場のキャンセル料やそれまでの制作費が全部赤字となってしまいます、、

なかなか劇団だけで食べていくのは大変ですね。。

昨年、日本でトップクラスであった演劇集団キャラメルボックスが倒産したのも衝撃でしたね、
http://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20190625_01.html

ただ、収入をチケット売上のみでなく、
グッズ販売や他のメディアへの出演・脚本提供、ワークショップ・助成金などで得ることによって、収入を増やすことも可能です。

なかなか劇団だけで成功するのは大変ですが、
劇団・演劇だけで食べていけるような環境作りがまずは大切かなと思います。

そんな小劇場・中劇場から、これから生まれてくる作品も楽しみですね!˚✧₊⁎

TEATRO

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?