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児童書に育てられた ~整体師がやって来たこと⑦~

父が小学生のサッカーチームのコーチをしていたことがあって、その練習時間中に5歳の私は児童図書館に置き去りにされることが多くありました。
そこから読書人生が始まったんだなぁと思う。
毎週本を借りる生活は小学校に入っても続いて、卒業するころには児童図書館の本をほとんど読んでしまったんですよね。
2年生で江戸川乱歩も読みましたが、理解はできなかったです。経験値がなさ過ぎて。男女関係とかわからないもの。でも後々、名探偵コナンが楽しめた。いやぁ、読んでてよかった。

本が私の人格形成をしたことは間違いない。それも児童書です。
5・6年生が主人公の物は特に当時影響を受けたと思う。
10歳を越えると友達同士で結構やれるもんなんですよね。実際そんな小学生になってたし。
そして物語よりも作者に興味を持ちました。

岡田 淳

小学校の図工の教師をしていた方ですが、ほんとうに等身大の小学生を良くわかっている。岡田さんは子供を子供扱いしないんですよ。

主人公はお昼のサイレンと共に茨に埋め尽くされた教室に行ってしまうんだけど、教室もクラスメイトもそのままで、さらには茨に巻かれて眠っている。先生はいない。子供だけの時間だ!とせっせと茨を切って友達たちを目覚めさせるんです。でも起きて来た友達は現実の世界の友達とちょっと違って、そして付き合いやすい。あれ?って。
大人の指示もなく、自分たちでこの世界をどうしようかと考えるんですよ。
私も茨を切ることになるかもしれないと、12時になる前にシャーペンをカッターに持ち替えたりしてました。おまけの時間には行けなかったけど。

柏葉 幸子

薬剤師をしていた方です。やっぱり柏葉さんが描く大人も子供を子供扱いしません。だから私もそうなっちゃったんだと思っている。
子供だ、かわい~、って感覚無いんですよね。ひとりの人として見ちゃう。
私の母も私にそうしたけど。

これはジブリのお陰で大人にも有名になりましたが、当時の子供は大概知っていたと思う。それはこの扉絵が強烈に引き付けたから。
残念ですが色々あって、今では絵が違うもので売られています。
私は大人になってから挿絵を描いていた竹川功三郎さんを探し、連絡を取りました。有り難い事に、原画をグリーンバージョンにしたものを額付きで送ってくれて、家宝のように私の店に飾られています。いゃぁこんな日が来るなんてと、涙が出ました。

これを含むふしぎシリーズはどれも面白い。大人になってから読んでも面白いとは、やっぱり子供向けとして描かれたものではなくて、子供を子供扱いせず、人に向けて書いた物だったと思っています。

大海 赫

大海さんはねぇ、もう凄いよ。児童書にこの人の作品があったことは奇跡に近い気がする。
もの凄いシュールなんですよ。親が見たら止めるかも。
でも子供時代に必要な物だったと思う。

復刊ドットコムなんですよねーーーー。凄い。どれほどのファンが、それも当時の子供たちが大人になって、もう一度と、望まれたものなのか。
その後押しがあっての復刊なんです。私も大人になってから探したひとりです。でも売っていなくて、復刊ドットコムから出て、歓喜しました。
ファンタジーとは程遠い、おどろおどろしい扉絵なのになぜか手に取ってしまう。内容もしかり。
シュールとはこのことを言うのかと学んだ作家さんです。
塾の先生をしていて童話を描き始めるのですが、多摩センターでお店をやっていた時期があるような気がします。看板の絵がどう見てもそうだったんだもの。

良い先輩たちに出会っちゃった私は

最初から作家として生きている人は少ないのかもしれない。なにか他の仕事をしながら、それでも書き始めた。
才能がどうとかそういう事ではなくて、書きたいという気持ちは止められないんだと思う。私も実感しました。
2018年の2月から朝日カルチャースクール横浜校の小説入門教室に通い始めたんですよ。恥ずかしながら。でも始めて良かった(≧▽≦)
『読まなきゃ書けないし、書かなきゃ読めない』ということが身に染みてわかった。自分の作品を出して、読んでもらって、ボコボコにされて、他の人のを読んで、ボコボコにして、の繰り返しなんだけど、人格否定ではないんです。すごい授業ですよ。
匿名ではなく、本人を目の前にして、感想を忌憚なく言う。もちろん自分も言う。他の生徒さんの前で。
同じものを読んで、どう思った、どう感じたのか。
そこをグリグリやるんですよ。耳障りの良い綺麗ごとじゃ済まないから、言う方も言われる方も、もう、血だらけ(≧▽≦)
それをやっていくうちに、その人の中の芯が見えてくるんです。
嘘が無くなってくる。
そうするとブレなくなるんですね。
ブレブレの人の話なんて読んでられないんですよ。時間の無駄になっちゃうから。
ブレるのと揺れるのとはまた別なんだけど。

良い先輩たちに出会っちゃった私は:同じように、書き始めちゃった

私は整体師をしながら書くことを始めていますが、今やっている仕事以外で死ぬ前にやっておきたかったことって誰にでもあると思っています。
せっかくのコロナ期です。これまでの生き方はひとまず置いておいて、
始めちゃえば?





すごく喜びます(≧▽≦)きゃっ