第6話 凄まじい洗力

…まだ足りない。
せめてあと1人。

思案しながら歩いていると通学路に出た。


手洗い洗隊事務所の近くには、小学校があるんだ。
そこで、また、例の妙な奴を見かけた。


…じっと道端でうずくまってやがる。


調子でも悪いのかと近づこうとしたが、これ以上は俺でも無理だ。
近寄れねぇ。

臭いが…..強烈だ。

相変わらず凄まじい洗力を放ってやがる。

くっ、とりあえず、ここはSTAYだ。


それにしても、気になる野郎だ。

しばらく様子を見ていると、調子が悪いわけでもないらしい。
どうやら、何かを待ち構えているようだ。

「何を待ってやがんだ。」
…気になる。

みんなは見てみぬふりだ。
それどころか、慌てて避けて通る人もいる。
「いったい何をしてやがるんだ。」

しばらくすると、木の棒を持ったちびっこ達が近づいてきた。
そして、おもむろに木の棒を奴に近づけている。

「やめろっ。何をするんだ。」

俺は声を上げようとしたが、奴の顔を見て思わず言葉を失った。

笑ってやがる。
まるでこの時を待っていたかのように。

……意味がわからない。
とりあえず……スルーだ。


次回 第7話 火加減は誰にもわからない

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