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合格発表 # 母親目線で語る高専入試

10時を待つ

合格発表の日。
太知を学校へ送り出し、やるべき家事を済ませた後は自室へ移動します。
家族と一緒にその時を待つという気分ではなかったので。
合否確認は受験番号で行うため、見間違いをしないよう太知から受験票を預かりました。
パソコンで高専のホームページへアクセスし、合否チェックの準備は整いました。
新しいタブを開いてネットサーフィンしながら合格者が開示される10時を待ちます。

時間の進みが遅いような、そうでもないような

合格発表を待つときの心境は何とも複雑で、本当にドキドキもやもやしました。
夏に学校見学へ行ったとき、三者面談で高専希望を伝えたとき、受験に関する書類を記入したとき、推薦入試へ送り出したときなど、どの場面よりも緊張したと思います。
早く発表されないかと思いつつ、不合格の可能性が頭を過るために結果を知るのが恐ろしいような。
太知と一緒に待ちたかったような、そうでないような。
なんとも不安定な心模様でした。

10時ジャスト

そして、10時。
更新して、番号を確かめます。
が、なかなか表示されません。
5分ほど経過し、しびれを切らしたじいちゃんが「まだ?」と部屋にやってきました。
「まだだよ」
結局、表示されたのは10分ほど経過してからでした。
アクセスが殺到したからなのでしょう。

番号を目で追う

PDFが貼られていて、そこへ学科別に合格者の受験番号が並んでいました。
高専の場合、第1希望の学科で選に漏れた場合は第2希望の学科選考へ組み込まれ、再度漏れた場合は第3希望に組み込まれます。
そこで選に漏れれば不合格。
そのため、最初に第3希望の学科を見るべきか迷いました。
でも、それでは合否が判明し辛いと気が付き、まずは第1希望からチェック。
縦並びだったので上から順に確かめ、太知の番号を見逃さないようゆっくりと。
番号がとびとびになっているのですが、受験番号は全学科共通の通し番号。
太知の番号が近づくにつれ、緊張感が恐ろしいほどに高まりました。

太知の番号

そして、見つけました。
太知の番号。
合格です。
「やったー!」と瞬間的に喜びの感情がこみ上げてくることはなく、強いて言えば「助かったあ」と脱力したというのが正直なところ。
喜びに浸ったのはだいぶ経ってからでした。

黄色い布を掲げる

しばし番号を眺め、じいちゃんへ報告。
どこで調達したのか、ちゃんと黄色い布を用意していました。
学校へ行った太知に合格を知らせる手段として黄色い布を庭に高く掲げる取り決めです。

でも、それを庭へ掲げる前に校舎の3階で待ち構えていた太知とクラスメイトは、じいちゃんが手にしていた黄色い布に気付いたそうです。

太知、叱られる

太知が学校から帰ってきたときに聞いた話では、そのときの授業を担当していた音楽の先生は合格で沸く太知達を咎めることはなかったと。
でも、騒いでいたので他の先生に叱られ、ついでに校長先生からの通達以前に結果を知った(?)という理由でも叱られたそう。
「じいちゃんが…」と合格の合図があったことを説明したそうで、最後は許してもらったようです。
人騒がせなじいちゃんですみません。

他の子たちはこれから入試が始まるのだから、大袈裟に浮かれて喜ぶのはダメ。
先生の言い分はごもっともです。

それでも嬉しかった太知はめげることなく、満面の笑みで帰宅しました。

子育ての終わりが待ち遠しいと感じつつ、継続中であることが日々の励みになっていることもまた事実。現在の心境は言葉を尽くしても語りきれずに、今日も綴ります。