昼ごはんの話だけしていたい(6/26〜30の日記)

上司との会話が苦手だ。
春から新社会人として働いてきて、毎日3回以上は感じる。
この苦手意識はまずい。昇進とか、働きやすい環境づくりとか、自分の今と未来のために一刻も早く克服すべきことだ。
そこで、

①上司との会話がどういうものなのか
②私が苦手に感じている理由は何なのか
③私という人間が上司との会話を克服するために今後すべきことは何なのか

を文章にして、明日の暮らしやすさに繋げていきたい。

上司との会話とは

部下と上司の間には、いくつものギャップがある。
一番明らかなのは、地位のギャップだ。
このギャップが話づらさの最大の要因とも言える。
地位のギャップとは、「どうしようもないこと」の差だ。
言い換えると、やれることの違い。
上司は、人事や福利厚生についてある程度の権限がある。
だから、冗談のつもりで「休みもっと欲しい〜」とか、「もっと仕事教える時間つくれよ」とか、「給料少なすぎだろ」とか言えないのだ。
本当に心から「休みもっと欲しい」とか「給料あげてほしい」とは思っている。でも、組合の会合じゃないんだからフランクに冗談めかして言っていたい。
休みとか給料の前に、目の前の上司の機嫌を取ることの方が切迫した課題なのだ。
私にとって「どうしようもない」から冗談で言えることが、上司には「どうしようもなくない」のだ。
何とも地雷(=言ってはいけないこと)だらけ。話しづらくて仕方ない。

興味のキャップもある。
生きてきた時代の違いからか、興味の対象が重ならないことが多いし、対象物は同じでも見方が違うってこともある。
私は野球も知らないし、パチンコも打たないし、スナックにも行かないし、煙草も吸わない。
大谷がすごいってことは知ってるけど、どういう記録を持っているのかとか、それが何に比べてどんくらいすごいことなのか分からない。
だから、野球の話をしている上司に良いパスを出せないのだ。
私が勉強すれば良いんだろうけど、今更だし、面倒だし。この面倒を越えていけば、いろいろと解決するんだろうけど。

対象物が一緒で見方が違う例は、漫画・アニメ。
鬼滅はジャンプで読んでたから、アニメは見ていない。
あと、ちょっと天の邪鬼を発揮してしまって、鬼滅の話はしたくない。
トリコとかニセコイの話をしていたい。
これも、俺が鬼滅のアニメを見れば済む話。

上司との会話を盛り上げるためには何個かのハードルがあって、そのハードルの面倒臭さが上司との会話自体を煩わしくさせている。

私が上司との会話が苦手な理由

上司との会話そのものが、部下にとって地雷まみれでめんどくさい性格があると先述した。
であれば、同期や年齢の近い先輩方はみんな苦手であるはず。
しかし、そうでもないのだ。
みんな案外、それなりにこなしている。
とすると、私自身にもきっと問題があるのだろう。

きっと、私は合わせそうとしすぎているのだと思う。
中二の担任が、定年間近の女性の担任だったのだけれども、
彼女が、「人によって態度を変えるな」と朝礼で話したことがあった。
この言葉を彼女が発した背景には、怖い教師の前では礼儀正しく静かにしている私たちへの憤りがあった。
だから、「〇〇先生の前だとあなたたち礼儀正しくしてるわね。私の前でもそうしてよ」的な訴えだった。

私は、「人の前で態度を変える」ことは仕方のないことだと思う。
人間の性格って場面ごとの反応の集積だ。
コンビニで店員にありがとうございますって言って、倒れてる誰のか分からん自転車立てて、お年寄りの荷物を持ってあげるから「優しい人」なのだ。
元から「優しい人」だから、ありがとうと言って、自転車立てて、荷物持つのではない。
そして、コンビニ店員が可愛い子で好かれようとした行為だったかもしれない。
ならば、その女の子の存在が「優しい」とされる反応を引き出している。
違う店員なら舌打ちしていたかもしれないし、倒れている自転車も、困っているお年寄りもガン無視したかもしれないのだ。
何が言いたいのかというと、人間に性格なんてないってこと。
態度悪い反応を引き出したのは担任のあなただよってこと。

私は、人間に性格なんてないと思う。
だから、対する人によって態度や言動は変わる。
でも、そう思わない人って多い。
確固とした性格が自分にあると主張する人が多いし、
他人にキャラを求める人も多い。

上司は基本そう。
「どういうキャラクターなの?」とか直接聞いてきたり、
日々接する中で「君ってそういうところあるよな」とか言ってくる。
どういうキャラクターかはお前によるし、
「そういうところ」はお前が引き出したんだよ。

こんなこと考えて、他人に合わせようとするから、
キャラクターが定まらない変なやつだとラベリングされる。
もう少し、分かりやすい趣味みたいなものを言えれば良いんだろうけど、
そんなものはない。

だから、聞き役にまわろうとする。
でも、上司とはギャップがあるから良い合いの手も入れられない。
八方塞がりである。

明日からの働きやすさのための改善案

こんなにも八方塞がりの状態でどうしたら良いのか。
上司から逃げ出すしかないのか。
それは結局、会社を辞めるってことだ。
まだ、3ヶ月しか経っていないし、他に就職しても結局同じことで悩みそうなので、会社を辞めるのは一旦よしておきたい。

ならば、何とか苦手を克服せねばならない。
地位も興味も感覚も知識も何もかも違う強面の生き物に対して、
性格なんぞないとか面倒臭いこと言って、他人に合わせるために面倒なことはしたくないとか言う面倒臭い生き物が立ち向かわなければならない。

私は考えた。
昼ごはんの話をすれば良い、と。
冗談ではない。
これならば、万事解決なのだ。
説明しよう。

上司と部下の間には地位のギャップがあって、それが地雷(=言ってはいけないこと)を生み出している。
でも、昼ごはんの前に地雷はない。
「営業エリアにあるラーメンで一番美味しい店はどれ?」の話に地雷はない。

上司と部下の間には興味のギャップがあって、上司の話を盛り上げるには、自分の意見を変えるなどの面倒なことをしなければならない。
でも、昼ごはんの前に面倒はない。
「この店は生姜焼き定食が正解でしたね」って言って怒る上司はそういない。

私は性格など反応の集積に過ぎないと考えており、人によって態度や言動が変わってしまうため、上司から変なやつだと思われている。
でも、昼ごはんの前で態度や言動は一貫する。
基本的に「おいしそう〜」「おいし〜」と発する機械になる。

職場への不満とか誰が可愛いかなんかよりも、昼ごはんの話の方が生産的だ。
行ける範囲にある美味しい町中華を知ることが、
改善する気もない職場への悪口や、
実際にアタックする気もない同僚の話なんかより
どれだけ偉大であることか。

こんだけ長いこと職場の不満を言ってきた私が言うのだから間違いない。
私はこれから昼ごはんの話だけしていたい。




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