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俺よりは面白い飲み会

俺が楽しかったから、他の人は楽しくなかった飲み会があった。

最近、勤務先での飲み会が多い。
個人的には、飲み会は月4回以下に抑えたい。しかし、最近は、週3回のペースで催されている。田舎で、外回り営業をやっているから仕方ないとは思いつつ、やはり辛い。

悪口のセンスの違いが、つまらなさの原因だと思う。
結局、他人と話すのなんて、悪口か自慢なんだ。
飲み会なんて行ったら、アルコールが助長するから、より一層そうだろ。
俺だってそうだ。仕方ないよ。

だから、どうせなら限界までしょうもない悪口にしたい。

上司や同僚と酒を交わすと、昔の尖ってた話とか、劣悪な労働環境の話ばかり。
あなたの成功や不満は聞いてあげるべきなんだろう。実際、俺は現実でその役回りばかりしている。ありがとうは?
どこかで誰かから聞いたようなことばかりでも、新鮮なリアクションを心掛けている。これってなかなかできることじゃない。あそこで、ニヤニヤしている俺の同期は、同期同士でパチンコの話ばかりしている。敵だ。

何だか楽しめないのだ。
もっと、恥ずかしい話を聞きたい。
馬鹿にできるような、しょうもないやつがいい。
入社当時の自己紹介でかましてやろうとして一発ギャグして滑った話とか、後輩とサウナ行ったらカッコつけちゃって具合悪くなった話とか。どうでもいいやつ。真ん中じゃない話。
トロフィーを持ち寄って、褒め合うような会話は気持ち悪い。

そんなことを考えつつ、この前の金曜日に同期で飲んだ。
そこで、俺は、自分の仕事がいかに大変かを語っていた。
お前らと比べて、こんなにも担当が多いんだ。先輩との飲み会だって、俺が行っている。ああ大変だ、大変だ。お前らは、周りが見えてない。俺がいなかったらマジでやばいぞ。ところで、あの先輩、あの子のこと狙ってるよな。何歳上だよ。まあ、そんなこと言っちゃいけない時代か。まあ、いいけど。どうでも。

他人と話すってことは、自慢か悪口だ。
どうしたって楽しくない。
他人といるってことは、自分をつまらない人間にしていくことだ。
俺は悪くない。

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