村上龍『55歳からのハローライフ』読後

伝える訓練。
受け入れる訓練。
信頼。

伝える訓練。
怒り。心を尽くす。苦しんでる様を隠さない。
大切な思い出を話す。

受け入れる訓練。
甘えない。他人の1人の時間を受け入れる。
悲しみ尽くす。大切な思い出を聞く。

今すでに出会っている人。
どんな記憶を話しただろう?
どんな思い出を聞いたろう?
俺は他人に、別の他人の話しかしない。
自分にとって大切な話はできない。
1人になってから、これを話せばよかったとか、
勝手なことを思ってみたりはする。
大人ぶってばかり。

信頼できる人って言うけど、どういう人だろ?
自分の話ばかりする人じゃない。
けど、自分の話が多い人は友達が多いイメージがある。自分の話ばかりな人は人懐っこい感じがする。
伝える訓練が進んでいるのかもしれない。

あとは受け入れる訓練。
自分の話の後に、他人の話も聞く人。
というか、他人の人格を無視することなく自分の話ができる人。
というか、語る思い出の中でも他人の人格を無視していない人。
そうなるんじゃないか、と思う。

怒ることは、他人を受け入れている状態だ。
信頼とは、他人を傷つけないで築けるものじゃあないこともある。

俺は他人に怒りをぶつけることがない。
どうでもいいのかもしれない。
そう思っててもいいけど、信頼はされない。

信頼がない状態でも生きていける社会ではある。
自分のことを幸せ者だと思えることが大切だと思う。
信頼がない状態で、自分のことを幸せ者だと思えるか。

どうだろう?

友達はいなくていいと思う。
面倒なことが多いから。
疲れるのが嫌だ。

信頼できる人=友達
違うね。

信頼できる人がいないと思うこと=孤独感
これだ。

信頼できる人はいないと不幸だ。
伝える訓練、受け入れる訓練は信頼するためだ。
信頼されるためじゃない。
信頼は相互のものだと思うけど、相手の心情は結局わからないのだから、自分がどうか、これが全てだ。

22時、駅前のミスタードーナツ。バスターミナルが見える場所で、深夜バスを待っている。
1人だ。でも、明日会う人がいる。その人と会うと楽しいことがわかっている。1人だけど孤独感はない。
よかった。信頼があった。

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