「これまでの授業」

 新しい教育手法や授業形態が語られるとき、現在までの教育が、「これまでの詰込み型教育」「これまでの画一的な一斉指導」とくくられるのが、とても嫌です。

 これまでって、いつからいつまでのことでしょう?
 少なくとも、この30年ほどは、「子供たちに学習内容を詰め込んでやろう!」「最初から最後まで先生の説明を一生懸命聞いていなさい!」なんて気持ちで指導してきた先生はほとんどいないんじゃないでしょうか。

 ここ30年間の多くの先生方は、授業を「学級みんなで協力して作り上げる素敵な学びの時間」にするべく頑張ってきたんじゃないだろうか。

 「これまでの詰込み型教育」「これまでの画一的な一斉指導」と表現されるのは、これまで頑張ってきた先生方の取り組みが否定されるようでとても違和感を感じる。

 新しいものはとても立派だ。とてもよく考えられている。取り入れたいと思う。だから、それを紹介、発信する文脈で、ひとくくりにこれまでを否定するような表現は使ってほしくないと思う。たとえどんなに捕捉を入れフォローしても。

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