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「生産性」@学校

近年,学校でも少しずつ耳にするようになった「生産性」というワードですが,耳にするのは私がその分野に興味があるだけで,実際に意識している人にはほとんど出会ったことがないです。

民間企業では規制やペナルティもあったりするのでしょうが,そもそも残業代も出ない,目安はあっても破ったところで特に何も起こりません。

私もはじめの3年間ほどは意識は全くしておらず,勤務実態記録簿と言う書類に平然と過少申告をしておりました。(当時の教頭先生に万一のために本当の時間を書いたほうが良いと助言をしていただいたにも関わらず・・・)残業が80時間を超えると産業医の先生と面談をするのですが,若気の至りでそんなものは意味ないと突っぱねていました。そのペースで働くのが「当たり前」になっていました。当時は,打ち込むものもなければ,彼女もおらず,まあ良いかとダラダラ働いていました。

そんな私が,生産性を意識するようになったのはプロボクサーのテストに受かってからです。毎日練習しないと試合を組んでくれない,試合が決まったらスパーリング(練習試合)が増えるため相手と時間を合わせなくてはいけない等「帰る理由」ができました。そして何より正式に兼業の許可をいただいていたので,本業を疎かにするのは論外です。

好きでこんな環境に身を置いたのでとにかく言い訳はできない,文句を言われない質をキープしつつ,早く帰る。かなり試行錯誤しながらもなんとかできるようになりました。早く帰っても嫌な感じを出さないでいてくれた当時の職場の皆様の暖かさに救われた部分もあり,スムーズなスタイルチェンジができました。

最初は「帰る理由」から始まった生産性向上。年数を重ねながら,様々な方の細かなテクニックを学んだり,自分なりにアレンジをしてみたりして引き続き,試行錯誤中です。年齢を少し重ねて立場がやや変わったり,プロボクサーを引退してなかったりと適当に帰ると突っ込まれるポイント満載のため,スピード感+質の向上が課題です。

たまに若手に細かな時短テクニックを伝えると,高確率で

「私には無理です」「真似できません」

と言う答えが返ってきます。少し前までは

「やってみれば良いのに」

位に思っていましたが,そもそも

「早く帰る理由がない」

教員がとても多いことに気付きました。そういった人に小手先の話をしても響くわけはないことがわかりました。

ここで,「人は人」と言う終わらせ方もできるのですが,どうやらそのような人達は何だか辛そうに働いていたり,早く帰る私を良く思っていなかったり,実は羨ましく思っていたりと闇が少し深そうです。

もちろん立場,年齢,クラスの状況等が違うので一括りにはできないものの,プロボクサーになった当初の私は教員としては絶対に力不足,でも仕事をこなして帰れました。後は保育園のお迎えがあるママさん先生,決して少なくない業務量をこなして定時で帰っている方もいます。

「生産性」が全てではないのですが,でも何だかモヤモヤとしています。帰るの遅くてバテバテのメンタルで子供と向き合うのは何だかなあと思ってしまいます。

「生産性」の先を見ていく必要があるのかもしれません。

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