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第40回 村長散歩日記【日常散歩編】 240114(週末配信)

 
(島田啓介マインドフルネス・ビレッジ村長による村長日記です♪)
 先日マインドフルネス・ビレッジ主催で、日本人で最初にプラムビレッジで出家した尼僧シスターチャイの法話会を行いました。3月に来日する5人のダルマティーチャー(法師)のツアーのプレイベントです。この日から各イベントの受付けが始まりました。マインドフルネス・ビレッジとプラムビレッジ共同のイベントの実現には感慨深いものがあります。どちらもビレッジなのです。シスターからはビレッジと命名した理由について話しがありましたが、それが共生社会のキーワードだと改めて認識しました。
(プラムヴィレッジという表記をここではビレッジに統一した)

※ 来日ツアー2024の情報はこちらから ⇩

 
 
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写真は全て島田啓介さんの提供によるものです♩

【第40回:Being Peace~平和を生きる】


 
*3月15日から3月30日まで、フランス、アメリカ、タイからプラムビレッジの僧・尼僧5人を招いての日本ツアーが行われる。彼らは全員「法師」と呼ばれる、師(ティク・ナット・ハン)から認可され法灯を継いだ人たちだ。法の灯が師から弟子へと受け継がれる。それは遠くブッダからの法脈である。
 昨日13日はマインドフルネス・ビレッジで、日本人尼僧シスターチャイを招いて法話、質疑応答、歌とヴァイオリンの会が催された。260人を超える申し込みを受け大盛況で、師亡き後もそれだけの求めがあることがわかった。法が正しく継承されている証拠である。
 ツアーのタイトル「Being Peace」を友人が「平和を生きる」と訳したのは慧眼だ。平和について話すでも、平和を考えるでもない。人そのものが平和であるとはどういうことか? 日本で最初に紹介されたティク・ナット・ハンの著書のタイトルがまさに「ビーイングピース」だったことを思い出す。副題は「仏の教え」。つまりブッダが教えたのは「平和であること~平和を生きること」。
 去年秋には長期にわたるウクライナの戦争に加え、パレスチナのガザ地区でも戦火が上がり、終結の目途はなかなか見えない。今年は日本も大変な幕開けになった。ぼくもそうだが、体調を崩して床の中で年越しをしたという人がまわりに少なくなかった。いろいろなことが影響しているのだろう。
ニュースも明るい話題が少ないのである。そもそもニュースとはそういうものかもしれないが、いや違う。ティク・ナット・ハンの詩に「良き報せ」がある。世の中は不安をあおるニュースばかりだけれど、私たちは違う。良いニュースを発するのだ、という決意の言葉だ。
 それは、菩提樹の樹、あなたの両目、タンポポの微笑み、私たちが微笑めるということ。昨日シスターチャイが言っていたのは、「自分は今平和か?」と自問する重要性だ。
 外の事象に気を奪われていると、そのことばかりに気がとらわれ、不安な時代だと心が暗くなる。そのとき、まず自分自身の良き種の水やりをすること、自分を幸せにすること~今幸せであることを確認することだ。
シスターによると、呼吸の瞑想で「befriended(親しくなる)」という言葉を使うことがあるという。ぼくは「寄り添う」という言葉を使う。自分に寄り添えるとき、人に寄り添うこともできるようになる。
ティク・ナット・ハンが僧院を「プラムビレッジ」という名にしたのは、昔のベトナムの農村のように、集落全体が大家族であるような場を目指したからだという。そこではお互いが親になり、子になり、家族と同じに気遣い、ケアし合う。
 鍵をかけなくても安心な集落では、神経は休まり、それが無意識層に浸透して信頼関係が育っていく。何よりも大切なのは一人が抜きん出ることではなく、「仲良きこと」である。それを忘れた時代には、孤独が蔓延する。ぼくたちは何を望んでいるのだろうか?
 自分が平和であるとき、エネルギーはまわりから与えられる。すると動き出すことでができる。ひとりではなく、ビレッジの仲間とともに。プラムビレッジはそうした共同体だ。シスターを迎えたマインドフルネス・ビレッジにも同じ精神が流れている。
 まずは自分が癒されること、そうしてまわりに平和のエネルギーを分けること。
 この1月28日には、能登の被災地へのチャリティイベントとして、講師仲間と特別プログラムを行う。今自分たちにあるものによって、何かができないか?という問いがあった。そのときビレッジは境界を超えて広がりだす。
 これは小さな一歩だが、マインドフルネスが自分の癒しにとどまらない「インタービーイング」の営為であることの実践だ。
 この3月のプラムヴィレッジの来日ツアーも、一人ひとりが「平和を生きる」行動に踏み出すきっかけになることを強く願って準備している。



 
★シスターチャイがマイストーリーを語る~彼女の出家への歩みとその後が語られています。(インタビュー時期は2012年と古いのですが、今回の来日につながるまっすぐな道が見えてくるお話です)

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https://peatix.com/event/3799030

*毎月のスケジュールはこちら(ときおり変更もあるので、必ず以下から確認してください)
https://mindfulness-village.mystrikingly.com/schedule
     

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