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教師はメンターかそれとも老害か

 ふとAmazonでポチッとした一冊の本。表紙には40歳以上から読んでもらいたいと書いてあるのですが、40歳になってからじゃ遅いかなと思い読んでみました。本題に入る前に・・・

 メンターとは、「良き指導者」、「優れた助言者」、「恩師」。自分自身の仕事やキャリアの手本となり、助言、指導してくれる人材のこと。

 老害とは、 年長者が、組織の中で若者の足を引っ張るような言動をすること

 メンターは「良き指導者」であり、「優れた助言者」「恩師」という言葉が出てきました。教師の理想ではないでしょうか。子どもから「恩師の〜」と言ってもらえることは教師冥利に尽きる人もいるのではないでしょうか。また、「困った時に、先生が〜と言ってくれたから・・・。」と良き助言者としての姿。「先生の授業で、〜が好きになりました。」と良き指導者としての姿。これは、子どもに対してだけではありません。同僚や職場の人にも言えることかなと思います。

しかし本の中には、

「メンター」と「老害」は紙一重

本書引用

○○な人だからこそ、メンターにも老害にもなりやすい。

本書引用

と書いてありました。

「えっ良い教師目指してたつもりが、ただの老害教師なってる?」
「あれ。後輩に教えてたつもりが、余計なお世話?老害行為?」

はい。私自身だいたい心当たりあることばかりでした。
良かれと思っていることが、相手はどう受け取っているでしょうかと考えさせられました。ちなみに「30歳だから〜。」と保険をかけて読んでいましたが、今は「若害」(じゃくがい)という言葉もあるそうです。ひと昔前と違って、年功序列が減ってきてる中、年上の後輩というのもできてきた昨今、年齢は最早関係ないのかもしれませんね。若くして「老害」となる。つまりは、「老害行為」をしているというわけです。

ここで大切な視座は2つ。
教師は二つの「場」があるということです。
「職員室としての場」「教室としての場」
両方の「場」で老害行為をしていないかを見直す必要があるというわけです。

ちなみにこんな人がメンターになりやすく、老害にもなりやすいと書いてあります。

「お世話好き」「面倒見が良い」「気が付きやすい」「サービス精神旺盛」
「経験年数や実績、成功体験がある。」「真面目で負けず嫌い」「人脈がある」「お節介」・・・

 もうこう見ると、教師にしか見えなくなってきましたね。教師は元来メンターであり、老害でもあるのかもしれません。ただ、老害と認定されないようにするための方法、視点を持っておくことも必要なのかなと思いました。もしかすると、「じゃあ、何も言わない方が良い」と思う方もいるかもしれませんが、そうでなく自分の知見を後継者にしっかりと引き継ぐことも大切であると本書では書いてあります。

メンターと老害は紙一重である。
メンターとして振る舞っていても、老害と思われている可能性があるということです。そのことを知っておくのと知らないのとでは大きな差が生まれだろうと、読んだ感想を述べて終わりにしたいと思います。


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