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帰りの会に関する一考察

6時間目が終わった後の時間に、日本全国ほとんど全ての教室で行われる活動。
それが

k.a.e.r.i.n.o.k.a.i(帰りの会)

である。
毎日毎日行われるこの帰りの会について、毎年試行錯誤しながら改善を図ってきた。
未だゴールは見えないが、アイディアのストックが溜まってきたので吐き出したいと思う。


これまで、帰りの会についてはたくさんの実践が報告されている。ジャンルに分けると次の5つ。


①係タイムやプロジェクト活動、会社活動などの「自治的活動」
②1分間掃除やニコニコタイムなどの「奉仕活動」
③各連絡や日課確認などの「連絡活動」
④良かったこと、キラリさん、褒め言葉のシャワーなどの「交流活動」
⑤とにかく歌え。「表現活動」


他にもあるかもしれないが、これらの実践を取捨選択し組み合わせることで、帰りの会が成立する。
でも、その匙加減がまあ難しい。全部やるとめっちゃ時間かかる。いつまでも帰れん。
そこで、毎学期、毎年、わちゃわちゃと子どもたちと試してみて感じたことをまとめようと思う。

①自治的活動はやるべし

やるべしというか、ここでさせないと昼休みとかにさせるしかなくなって、結局自治的活動が機能しなくなることは明らか。担任の手を離れて動く経験のためにも、3分くらいは毎日確保させたいところ。

②奉仕活動もおすすめ

放課後と明日の自分が泣いて喜ぶ。
特に「1分間掃除」はおすすめ。(以前「1分間ボランティア」という名称で紹介したら、Twitterで猛烈に叩かれた)
タイマーで1分測って、その間に机やロッカー、床などの整理整頓をするというだけの活動。
ただ、侮るなかれ。30人分の力で1分作業をすれば、大体の整理整頓は済んでしまう。整然と整った教室でする「さようなら」は絶品である。

③連絡活動はやらない

黒板やら掲示板やらテレビやらに連絡や宿題は書き出せばいい。時間割は配布してあるからわざわざ確認しなくていい。時間の無駄。どうしてもやるなら、班で確認し合いながら班長中心にしたりして、班活動の練習としてやるなら可。

④交流活動は諸刃の剣。不用意に手を出すな。

これが1番伝えたい。見栄えがするから、聞き齧った知識で手を出しがち。褒め言葉のシャワーとかは特に。
でも、これらの活動で大切なことは
・一度やり始めたら継続すること
・全員平等にすること
・教師の事前指導やフォローを欠かさないこと
である。つまり、
「今日は行事で忙しかったからカットねー」
「○○君は今日早退だからまた今度ねー。(そして忘れる)」
とかは許されないということだ。
また、特定の子の時だけ発表する児童が少ないとか、ふざけた態度で伝える児童がいるなんてこともあってはならない。だから、管理職と相談していたから帰りの会の途中まで教師がいないなんてことも許されない。結構ハード。
これらが継続してこなせる先生がやると、学級の一体感や安心感が高まること間違いなし!
なんだけど、僕のようなズボラな教員は、不用意に手を出すべきではない領域だと思っている。

⑤表現活動はやらされ感が出ないならOK

歌って帰るという学校も多いようだけど、どうしても毎日やっていると「やらされ感」が出てしまう。係活動とタイアップして子ども主体でやるか、もしくは行事の前だけやるなどの工夫がいるかも。


たかが帰りの会。されど帰りの会。
年間200回行うこの活動。1回10分だとしたら、年間で2000分。なんと30時間以上も我々は帰りの会に費やしているのである。だからこそ、こだわり抜いて考えると、この時間でも子供たちを大きく成長させることができるはずである。

明日からの3学期。
皆さんは、どんな帰りの会、やりますか?

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