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「あとがき」に書かなかったこと

アマゾンKindleにて発売中の私の処女作『神々が現れるはずの夜』。
この作品の「あとがき」には、作中の登場人物のモデルや、作中に取り入れた既存のクトゥルフ作品(H.P.ラブクラフトとロバート・E・ハワードの作品群)の紹介が書かれています。このnoteでは、その「あとがき」に書かなかった、『神々が現れるはずの夜』という小説そのもののモデルになった作品について書きたいと思います。

『神々が現れるはずの夜』のモデルになった作品・・・それは、映画の「オーメン」であります!

映画「オーメン」はシリーズ化されていますが、モデルにしたのはリチャード・ドナー監督・グレゴリー・ペック主演の第1作目だけです。
それで「オーメン」のどういった所をモデルにしたのかと言うと、その作品構成をモデルにしています。

「オーメン」という作品は2部構成になっていて、前半は養子ダミアンを引き取った駐英大使のグレゴリー・ペックの周りで奇怪な事件が立て続けに起きる様がひたすら描かれます。
グレゴリー・ペックはなぜそういう事が起きるのか原因が分からず、発生する事件にただただ翻弄され疲弊していきます。
そこに、カメラマン(というよりパパラッチみたいなやつ)のデビット・ワーナーが現れ、事件の被害者を写した写真には全て予兆が写っており、その原因は養子のダミアンにあると知らされ、そこで初めて自分の身の回りで起きていた事件が超常現象であることが分かります。
さらに、デビット・ワーナー自身を写した写真にも予兆が写っており、このままではデビット・ワーナーの命も危ない!となって、2人でダミアンの出生の秘密を探る行動を開始します。ここまでが前半。

そして後半は、悪魔の子ダミアンの出生の秘密を求め、イタリア・ローマの病院 ⇒ 郊外に建つ修道院 ⇒ 廃屋にある野外墓地、そしてイスラエルのメギドへと、現代社会の裏に人知れず息づく禁忌の地へ足を踏み入れて行く事になるのです。

この前半と後半でコロッと雰囲気が変わる「オーメン」の構成を、『神々が現れるはずの夜』でも取り入れています。
起承転結の「起」の部分では主人公の身の回りで不可解な事件が立て続けに起こり、「承」からは事件の背後にある謎の宗教を解明するため、名状し難き世界へと足を踏み入れて行きます。

この「起」と「承」で作品の雰囲気がコロッと変わるわけです。ここに「オーメン」の影響を見て取ることができるわけです。
また、主人公も変わります。この主人公入れ替わりは、ヒッチコックの「サイコ」の影響です。

というわけで、そんな「オーメン」と「サイコ」に影響を受けた私の処女作『神々が現れるはずの夜』は、アマゾンKindleで絶賛発売中です。
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