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鹿児島発~熊本と大分と~

高知県での話を聞いて鹿児島に戻った私は就農は絶望的と思ってたのが少し和らいでいて、就農はできるけど、県や自治体によって支援の方向性が違う事や、そもそも牛飼いで新規参入する人がほとんどいない事、0からのスタートの事例がほとんどない為、自治体もどうすればいいかわからない部分があることなどを学んだ。本人はもとより受け入れ側にも難易度とリスクが高い。

そして、阿蘇

瀬の本高原という所で、Hさんとお会いした。Hさんは農業者でも生産者でもなくて、元々流通のお仕事をされていた方。人生の最後の仕事と言う事で、農研機構や大学と連携して阿蘇の草原で育ったあか牛のお肉を作ろうとされている方だった。ここでこのHさんから聞いた話なんだけど、実は阿蘇の放牧はごく一部しか行われていないことをご存じだろうか?阿蘇の大草原は、世界農業遺産に登録されて、世界的にも評価されてるけど野焼きが主な管理法で、放牧はごく一部しかされていないらしい・・・それもそのはず、2万HAほどある阿蘇の大草原は、130くらいの牧野組合が管理してて、一つ一つの管理組合が大体30人ほどで形成されているそうだ。さらに何か行うときは、必ず全員一致でないと物事が進まないらしい・・・、ぜんいんいっち・・・。だから、放牧をしたいなんて言っても全員がOKしないとできないから現実的じゃない。だから野焼きして草原を保っているそうだ。だから熊本県としても国としても、世界農業遺産に登録されるくらいだから、もっと手がけていきたいけど、がんじがらめの現状を打破できずほぼ進まないそうだ。この話には驚いた。その話をお聞きした所も、30人ほどの牧野組合で、うろ覚えだけど130だか170ヘクタールほどの管理をしているらしいが、、そこに牛を放つ人は3人しかいないとか?3人で20頭程度しかいないとか? 仮に130ヘクタールあるとすれば、130~260くらいは牛を飼えると思う。しかも一般的なやり方からすれば経費も半分以下で飼えると思うけど、しないらしい。さらに新しい人が入りたいと言っても、まず承認されないそうだ。まあどこのだれかわからない人がやりたいって言っても、だれか一人が反対すれば阿蘇の草原は使えないのだから、新規でやりたいって言っても余所者が来ても無理でしょうね。と言われた。

話を戻します。Hさんより、「きっとこの人と会えば君にとって役に立つはずだ。」と農研機構の職員のNさんと言う方を紹介してもらった。(Nさんには、今現在も技術的なアドバイスを頂いたりお世話になっている。)

Nさんに、「今の鹿児島の畜産は慣行畜産(いわゆる牛舎飼い)が主流で放牧で牛飼いをしたいなんて言えば異端者扱いだよ。しかしそれでもしたいと思うなら別府で国際放牧シンポジウムがあるから来てみたらどうか?」と提案を頂いて、戻って今度は別府へ向かう事になる。


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