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洋楽オタクがKPOPを聴く その②〜EXO-THE WAR〜

こんにちはこんばんは、皆さんお元気ですか?僕は鼻の奥がムズムズしてたまりません。就寝中だろうと鼻水を垂らし、それに気がついて目を覚ますとくしゃみが止まらないという案配です。フラットメイトと住んでいるので本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。いっぱいではないです、3割くらいです正直、はい。

 最近はEXOというボーイズバンドにハマっています。KPOPの中でも歴が長い&超有名なので説明いらないと思いますが。てかボーイズバンドっていうとロックバンドと勘違いしますよね、けどこれが正しいのですよーなれてくださいねー。このグループ、ボーカルワークがまああああああああ上手い。個人の上手さもあるけどボーカルメンバーがまとまって歌うと上手すぎてクソ上品に聞こえる。とてもスウィートな響きだなーと思いますねーけどバキバキのR&Bとかトラップ、ヒップホップのテイストを組み込んでいるので独特の曲調が目立ちますね。不思議。EXOの中でも僕の1番のお気に入り(今のところ)は4thアルバムです。このアルバムはKPOPって括りだけで語るのはもったいないなと思うくらいかっこいいです。めまぐるしく音色が変わっていってその中でもグルーヴ感を失わない走馬灯みたいです。今回はこのアルバムの細かく聞いていこうと思います。

 2017年に発売されたこのアルバム、シングルカットとして"Ko Ko Bop"と"The Eve"(今回は触れませんがリパッケージ版だと"Power"もシングルカットされています)です。この2曲が一番変な曲というヘンテコ仕様。アルバムの尺は31:35、とってもコンパクト。えげつない推進力で進んでいくのであっという間です。それがこのアルバムの強いところなんですよね、軸がブレないというかグルーヴが持続するというか。その中でもちゃんとノリを変えていきながら飽きないように展開していくのもいいですね。
 テキトーに曲紹介。一曲目、シングルカットの"The Eve"です。ヘビーなベース?ギター?の弾く音とボーカルの動きが重なって動く決めるポイントのしっかりある出だし。動きがピタッと止まるような感じですね。割と早い段階でボーカルラインも滑らかになっていきサビではいろんなインストが重なるけどボーカルの動きが少なくなります、これなんなんだろ、ロックっぽいテイストも感じるけどロックポップかって言われるとそんな感じじゃないんですよねーへんなの。
 変な曲の次に更に変な"Ko Ko Bop"がやってきます。レゲエベースのトラックだから緩いノリになるんですけど突然縦乗りの強いパートが出てくるんですよね、フック前とフック後。EDMでいうドロップの部分になるのかな。このパートになるとレゲエエッセンスが壊滅する。そんでラストになるとこの二つが合体、は??????どゆこと????いわゆる本音と建前ってやつなんですかね、知らんけど。ボーカルが落ち着いていて大人セクシーみたいな。レゲエのバイブスなので基本チルな曲です。
 三曲目は"What U Do"、やっと普通の曲きたぁぁぁ泣いたー。ちょいとファンキーだなーギターのリフとかアフタクトのドラムとか。けど打ち込みっぽいハイハットと入ってるんですよね。これはエレクトロニックポップなんだろうか。いろんな要素が共存しててそこからノリが生まれてる。サビもシンプルでキャッチー、ポップスで一番大事なところ。
 次は"Forever"、シングルカットしてもいいんじゃないかなーって思うくらいアツイ曲。ラップパートもボーカルパートも暴れまくるからびっくりしちゃう。最初ブラスの音から入るのにそっからゴリゴリにEDM調だしなんなの?サビに独特のエモコード進行がある。基本Cmなのでマイナーな響きなんだけどサビでCの和音がなる瞬間がある。そこでボーカルがGを歌っているのでスコーンって抜けていく。カイカーン。中盤の山場ですね。
 Diamond、R&Bテイストの強い楽曲。全体的にメロディの音の動きが少ないのにAメロはエモ旋律仕様。この曲からR&Bテイストが強くなっていきます。なぜか途中からアラビアンな弦楽器と旋律。なんなんだあ???
 Touch It、ファンキーでグルーヴィー。この曲はチェンがすごく良いです。他の面パート違ってパキっと歌うタイプだからシンコペーションのノリがくっきりでる。マイケルジャクソンみたい。
 R&Bパート終わりはChill。なんだろう、途中に現れるジャジー?ソウルフル?な響きが現れる。サビ前とかサビ後の複雑なコードで動くピアノとか。けどそのあとの展開はシンプルなノリのヒップホップ。ボーカルラインが落ち着いている分ラップがめちゃかっこいい。16分で刻み続けるパートがあるけどリズムの移り変わりがかっこいい。
 ラストの1曲前。Walk On Memories。  ギャア(断末魔)。はあそうですか勉強になります。この曲はGm、ラストサビ転調するとCになる。メジャーに変わるからパッと視界が開けたような開放感がある上に旋律とハーモニーの関係性も変わるのでよりメロディーが色鮮やかになるというか旨味が出てくるというか。転調後のラストサビは出てこなかったC7、C9の響きが現れる。カーペンターズみたいなノスタルジックエモがある。ボーカルワークがうまいからこういうことできるのよホント。
 そんでラストはGoing Crazy。最初これ聞いたとき(正気か…?)って思った。もうラストにふさわしい。アルバムの最後はこういうアゲなヤバ曲で締めてほしい。出だしはマリンバのこれまたダークな刻み。すごくロウなボーカルから始まる。微かにオクターブ上の声も聞こえる。楽器群もどんどん重なってくる、バスドラスネアからハイハットと図太いシンセ。ブレイクではこいつらが消えるけどシンセ(?)で音圧と音場を維持しながらキャッチー代表I hate you にいく。そっからの展開はもうわからない。わからないです。面拍がつよくなったりKo Ko Bopみたいな裏ノリが出てきたりトリプルのラップがきたと思ったら8分で重く置いてくるラップもくるしアウトロ兼真のフックが現れたりバイオリンと張り合うボーカルが出てきたりシンセのメジャーアルペジオが高速で出てきたりヘレディタリー宜しくベロのスラップ音も現れたり。非常にEDM的プロダクションだけどそれだけで片付けるのはマジでよくない、2010年台のポップスの真髄ですこの曲が。この曲を音楽の教科書に載せてください22世期の文部科学省。

 はい総括。EDMテイストの編曲が多いけどベースはR&B。ボーカルラインが強いおかげで面白いコード進行が多い、基本はマイナー調なんだけど決め所でメジャーを持ってくる。色の移り変わりとストーリーテリングの幅が広がるので展開の面白さを楽しめる。トレンドのトラップ、トリプルのラップを取り入れているけどさっき書いたカラーパレットの豊富さのおかげで無機質な感じがせずグルーヴの手助けをしてくれる。スキィ。



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