8月30日の入学式

こんな事、今年だけでしょうね。そして、ずっと記憶に残る入学式になるでしょう。新入生だけでなく、在校生、保護者、そして教員や、これに何らかの形で関わる全ての人の記憶に。

このアイディアを出してくれた高校スタッフのスピリットが素晴らしいと思います。何とか、気持の部分でもしっかり一年生を「新入生」としての儀式を経て高校に迎えてあげたい。と言う事だと思います。

残る記憶には、当然ですがネガティブな部分もあります。人によってはネガティブな部分が勝るかも知れない。でも、これは僕らにとっては選択の余地がない部分です。自分の気持ちは自分では制御できない。これを勘違いしている人が多いように思いますが、感情はコントロール出来ません。感情を抑え込むことは出来ても、感情の発生を食い止めることは出来ない。だから、発生した感情とどう折り合っていくかが問題です。僕がレッスンの中で、「自分の飼っているペットとどうつきあっていくか」と話す部分です。

声楽は特にそうですが、どんな楽器でも、演奏する自分は、演奏される自分とは別の自分です。演奏する身体と演奏される体を「切断」する事で、演奏のクオリティは飛躍的に増します。これはまた、芸術特別講座の「メンタリティーギャップ」関連のマターですね。

話を戻します。入学式。8月30日の朝に行います。僕は二期会のオペラ「フィデリオ」の舞台稽古期間のまっただ中ですが、他の来賓の皆さんのスケジュールとも調整を重ねて実現。とても楽しみにしています。

演奏はない方が良いのでは?と言う意見もありました。コロナ禍で、演奏空間の密については懸念がまだまだあります。

でも。

音楽高校の入学式に音楽がないなんて。そして、それを防げる手立てがあるのにそれを取らない、と言う事は僕にはできません。ですので、僕が歌うことにしました。

歌うのはR.シュトラウスの歌曲を4曲。ピアノは前田美恵子先生です。昨日、リハーサルをしました。本番が楽しみです。

Heimliche Aufforderung (ひそやかな誘い)

Die Georgine(ダリア)

Ich schwebe (さまよう心)

Cäcilie(ツェツィーリエ)

入学式までに歌詞の対訳、解説を書くつもりです。お楽しみに。

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東京音楽大学付属高等学校の校長として。日々の中で教育、音楽に留まらず、豊かな高校生生活、音楽に寄り添う、音楽が常に傍らにある高校生活について、またその未来について。綴っていこうと思います。