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アイスホッケーを初めて見に行った

昨年末に開催された冬コミC103への参加を終え、少し身体を休めていると何処かに出かけたい気持ちが高まってきました。そして、気づいたらアイスホッケーの試合を見に行きたくなり、思い切って初めて観戦してきました。

そんな人の、何気ない苫小牧への日帰りお出かけを兼ねた観戦記です。


お出かけ先をどこにするか

冬の北海道は日帰りで使えるフリーきっぷが無い期間となるのであらかじめ行く場所を決めておく必要があったため、登別の温泉でゆっくり身体の疲れを取るのも良いかとも考えたのですが、ふと「苫小牧」という地域のことを思い出しました。

そんな中、X(Twitter)のタイムラインにて週末の1/6と1/7に苫小牧でアイスホッケーの試合(レッドイーグルス北海道vs横浜GRITS)があることが流れてきました。1/6は映画とのコラボデーのため立ち見席が出るくらい混んでいる感じを受けたので、1/7であれば少しは落ちついて見る事が出来るのかなとも思うようになりました。

そうして、観戦するための情報収集を開始。苫小牧のアイスホッケーチームである「レッドイーグルス北海道」の公式サイトを見ると、1/6と1/7は15:00に試合開始である他、試合会場であるアリーナも苫小牧駅から徒歩圏内であり、チケットもウェブから購入出来るということが判明。ただ、これまでの試合の結果やどんな試合だったのかは探しきれなかったです。

個人的にアイスホッケーと言えば、2年前に開催されたバスケットボール・レバンガ北海道の試合においてレッドイーグルス北海道がブースを出しており、相木選手やスタッフの方からいろいろアイスホッケーについて教えていただき、その時に言われた「苫小牧に見に来てください」という言葉が忘れられなかったのです。

2023/4/23 レバンガ北海道の試合にて(相木選手)

そして、昨年のレバンガ北海道の試合でも相木選手が来場したこともあり、いつかは観戦へ行ってみたいと思い、道央エリアで観戦出来るスポーツの一つとして記憶していました。

チケット購入

観戦に行こうと決めるとチケット購入になるのですが、公式サイトでは座席指定も出来たことから、全体的に試合が見渡せそうな場所で料金帯も中間くらいな場所を選択することに。

チケットを購入

座席の細かい場所とかいろいろと悩んで、購入手続きが終わったのが前日の23:50すぎという前売り価格で買うことが出来るギリギリの時間に。そして、コンビニでの発券やウェブチケットというのもあったのですが、会場で発券する「QR発券」が分かりやすい気がしたので、そのように選びました。

いざ苫小牧へ

お出かけしようと思っていたのにも関わらず、当日の朝は寝坊。慌ただしく出かける準備を済ませた後に時刻表を確認したところ、苫小牧行きの普通列車には乗り継げないことがわかったので、特急すずらんを利用することに。

最寄駅で苫小牧までの「乗車券往復割引きっぷ」と「すずらんオプション特急券」を購入して出発。札幌駅へ着くと千歳線の状況を確認し、乗車する特急すずらんは発車の10分くらい前にホームへ入ってくることであったので、少し札幌駅の構内で息抜き。入線する5分ほど前にホームへ向かい、各号車の乗車口を見てみると、自由席車両には数名並んでいる程度でした。

特急すずらんにて使用したきっぷ

特急すずらんは定刻で入線し、手稲方から見えた車両は785系。思わず座席が良い指定席uシートに変更しようとも思ったのですが、乗客する人の少なさから通常の座席が用いられている自由席でも充分であると判断。自由席車両もゆったりとした車内であり、久々に札幌駅から特急列車に乗ってお出かけするという高揚感も出てきました。

札幌駅を発車した後はぼんやりと車窓を眺めながら過ごしていました。

苫小牧到着

苫小牧に着くと、まずは駅構内にあるコンビニエンスストアで地元紙である「苫小牧民報」を購入。ここには別のエリアの地方紙である「室蘭民報」も置いてあると思っていたのですが、この時は見当たらなかったです。

そして、着いた時間帯がちょうどお昼どきであったので、苫小牧駅から徒歩15分弱の場所にあるラーメン店へ。カレーラーメンを主力としている地場のチェーン店ですが、自分自身としては「カレーラーメンは室蘭」という印象が強いため「苫小牧」のブランドを食べるのは初めてでした。室蘭と比べるとカレーは濃い目で麺が太めであるように感じられ、カレーと縮れ麺がバランス良く分けられている食感がありました。

苫小牧カレーラーメン

ラーメンを食べた後は苫小牧駅に歩いて戻り、少し予定していた時間よりは早く行動出来ていたのですが、そろそろ開場時間でもあるかなと思い、会場へ向かいました。

歩いて会場へ

アイスホッケーの試合が行なわれる「nepiaアイスアリーナ」は苫小牧駅から徒歩10分ほどというアクセスとしては良いところにあり、苫小牧に縁のある人であれば「王子病院の隣」といえば通じると思います。

若干凍った路面に足を滑らせながら駅からゆっくりと歩いて行き、概ね所定通りの所要時間で会場に到着。敷地内に入るとすぐ目に入ったのはキッチンカーであり、何台が出店していたことからイベントらしい雰囲気がすでに伝わってきました。

nepiaアイスアリーナ外観

入口の横にはチームブースのテントが立てられており、QR発券で購入していたチケットを発券。ちょっと見てみると、QRコードが読めるバーコードリーダーをパソコンに繋いで、小型のサーマルプリンタから感熱印刷のチケットが発券されるという方式でした。

そして、すでに場内へ入ることが出来たことから、入口でチケットを提示してマッチデープログラムと本日の来場プレゼント(うまい棒3本セット)を頂きました。この時、ちょうどレッドイーグルス北海道のマスコットと本日の冠スポンサー会社のキャラクターが来場してきた人を出迎えしていたタイミングでもありました。

少し場内で展示されていた書道イベントを眺めた後、2Fから試合観戦が行なわれるアリーナへ。入口を抜けて場内を見た瞬間、初めて見るアイスリンクに思わず感動してしまいました。少し身体が冷やっともしましたが、アイスリンクゆえ室温を低く設定しなければならない場所であるのですぐに納得。

アリーナ内

購入したエリアに向かい、チケットを見ながら座席を確認。ゴールに近い場所で前から数列目という座席位置であったので、座席配置図を見たときに思っていた通り、初めて試合を見る場所としては良い感じがしてきました。

また、場内ではスタジアムDJさんなどによるトークが流れていましたが、聞こえてきた声が道内各種スポーツイベントでMCを務められている八幡淳さんだったので、ちょっと安心感も出てきました。その後、通路にある売店を眺めたりして、どんなグッズや食事があるかを確認していました。

公式グッズ売場

座席に戻り、座っていると足下が冷えてくるのを感じたのですが、近くの観客を見ているとスノーパンツを履いたりブランケットを掛けたりと寒さ対策をしっかりしていました。それでもこの会場は座席が暖まるような設備になっているので、なんとか寒さに耐えることが出来ました。

練習開始

14:20、試合開始の40分前に選手がコートに登場して練習が開始されました。この時点でコートフェンスぎりぎりまで近づいて来る選手の姿やスケートによるスピード感に圧倒され、練習時間であっても手を抜かずに、しっかりと各選手が確認すべき事を行なっていたのが印象的でした。

試合前練習の様子

選手の動きなどに見入っていると、いつの間にか練習が終わる時間に。すでにインパクトがあったことから、試合ではどのくらいの迫力があるのかと楽しみになりました。

試合開始

試合開始時間が近づくとオープニングセレモニーが始まり、相手チームの紹介からホームであるレッドイーグルス北海道の選手の紹介。場内を暗転させ観客の振るペンライトが明るくてされてて盛り上げようとすることに好印象を受けました。

試合開始セレモニー

そして、15時になり試合が開始、定刻通り始まったことにも良い印象を受けました。アイスホッケーは1ピリオド20分、ファウルなどがあったときは計時が止まることになっているのですが、多少の接触であってもファウルは取られずに試合が続行されることに最初からその凄さを感じました。

スピード感も然る事ながら、選手がフェンスがあることにものともせずパックを追いかけ、相手選手とぶつかり合いになり、観客も息をのんでそのプレーを見守る。また、計時が動いているとき、すなわち試合が進んでいるときにはBGMが一切流れないというのも衝撃的でした。

試合の流れが止まったときには次に向けて盛り上げるための音楽などが流れていたのですが、試合が再開されるとすぐに止まり、選手・チームそして観客が試合に集中するという雰囲気を作り出しているものと感じました。

第1ピリオド

第1ピリオドの計時が最初に止まったとき、すでにその勢いからじっくり長い時間見ていた気がしていたのですが、まだ3分ほどしか経っていなかったいうことにアイスホッケーの試合が持つものがいかに内容の濃いものかを実感しました。

序盤は両チームともじっくりとせめぎ合いするような流れであったのですが、レッドイーグルス北海道側に流れがあるような展開であり、常に攻めているという感じでした。そして、開始15分にはついにレッドイーグルス北海道が先制のゴールを決め、場内からは演出のコールに合わせて拍手が。さらに17分に追加のゴールもあり、第1ピリオドから2点先取という、ホームアリーナとしてはこれとない展開の良さでした。

第1ピリオドが終わると15分程度のインターバルがあり、この間にスポンサーイベントやリンクの補修が行なわれるのですが、通路の間の座席であったことから、特に席を立たずにぼんやりとコートで行なわれていた動きを眺めていました。

第2ピリオド

第2ピリオドからはじっくりと展開を眺めてようになり、選手が繰り出すプレーの一つ一つを見入るようにしていました。終盤にレッドイーグルスが追加点を入れると、得点時の盛り上げ方が少しずつ分かってきたような気が。

そして、第3ピリオド途中で来場者数が発表され「2,020名」とのこと。昨日はコラボイベントの関係から来場者数が最多となったとのことでしたが、通常の試合でも多くの人が来るようなことに驚きを受けました。

第3ピリオド

また、最終の第3ピリオドに4得点目が入ったときには初めての観戦で勝ち試合が見れるかもと思いながらも、劣勢に感じた横浜GRITS側もなんとか1点を取ろうという様子も感じ取れました。

試合終了直後の様子

試合後には活躍した選手へのインタビューが行なわれた後にメンバー全員が場内一周。その様子を眺めた後に少し場内を見渡して、帰ることに。

事前学習なく来てみましたが、何も知らなくても試合の流れが分かりやすく、その内容の濃さも見応えがあるものでした。特に選手がコートの中を動き回った際にスケートの刃によって氷のしぶきが巻き上がる光景は、氷上のスポーツにおけるスリリングな一面もあることを実感しました。

また、試合に来ていた観客の様子を見たところ、アイスホッケーファン以外にも苫小牧周辺に住んでいると思われる家族連れも多く来場しており、地元に根付いているスポーツであることも感じ取れました。

帰路~最後に

徒歩で苫小牧駅へ向かい、途中途中で時計を見ながらどの列車に間に合うかを考えていたのですが、所要時間との兼ね合いから特急すずらんには間に合わないけど、ぎりぎり普通列車に乗れるかなと思っていました。

そして、苫小牧駅に着くと乗ろうとしていた普通列車が30分以上遅れており、次発の特急北斗のあとに発車する掲示が。駅員さんに確認すると「特急すずらん」は定刻で運転していて、あと少しで来るとのことだったので、苫小牧を楽しんだ余韻に浸る暇無く慌ただしくホームへ行き、すぐ入ってきた789系車両に乗り込みました。

慌てて乗車した789系特急すずらん車内

自由席も6割くらい埋まっていたのですが、なんとか窓側の座席を確保出来て、やっと息抜きが出来ました。すずらんの停車駅でぼんやりと乗客が乗降する光景を眺めていたのですが、レッドイーグルス北海道のトートバッグを持った人が降りていくのを見て、札幌近郊から観戦に来る人も居るんだなぁと思ったりもしました。

アイスホッケーの試合というのはなかなかタイミングが合わず、試合日程なども自分から調べなければ分かりにくいのですが、また機会があったら観戦したいと思いました。「苫小牧」という場所は札幌からも日帰りのお出かけをするには最適の距離なので、試合観戦だけでは無くゆっくりと観光もしてみたいと考えています。


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