烏龍茶でも幸せだろうが

朝から、少し前に録画した金曜ロードショー
新劇場版エヴァンゲリオンの序と破を
今更ながら見始めた
しかしその後のQは、なぜか録画一覧になく
続きへの興味と、序破一気に見た惰性も手伝って
DVDを借りるため傘を取る小雨の午後

レンタルするための入会手続きは無料で安心した
旧作扱いだから安かったDVD
2泊3日で返せるな
帰り際、ミスドの箱を引っ提げている人を見た
羨ましくなって、つい購入
道沿いにあるスーパーに寄ったら
とちおとめに半額のシールが付いていた
なんだかんだ持ってきていたエコバッグの中は
しっかり赤くなって右手で揺れていた
左手は傘
単純ながら今日は最高の日になった、と思った

君が好きなエヴァンゲリオン
君は小学生の頃にそれを見て、
とても影響されたと言っていたね
小学生にはちょっと重いーーいや、
人によってはかなり重いかもしれない
主人公に感情移入したら、
それはもうかなり非現実的に酷い現実の

それを小学生に見た時の神経は、
私にはいかんせん想像し難い
自身が小学生の頃どのくらい想像力のある人間だったかなんて覚えていないし、
そもそも自我が芽生えた時期も定かではない
君と同じ歳にエヴァンゲリオンを見たとして
よくわからないなあとだけ思って、
終えてしまった可能性が大の大の大、特大

だから君がこれを幼くして見て
まあ今の君の捻くれの一端を担ったのかなという
想像しかできないわけだけど……
まあ、今の私にはそんなこと関係ない！
なぜならこれから最高の休日をすごすから。
別に、君がエヴァを好きだから、
今日こうして見ているわけでは決してない！
見たところで君は私に話しかけないのだから
無駄に終わるだけなんだ
君のためになんて理由で見たりしないよ

アニメをかけながら、
ミスドのフレンチクルーラーを食べるのだ
苺も多めに大好きな紺色のお皿に並べよう
コーヒーは午前に飲んでしまったからもういいかな
甘くない飲み物のほうが甘さが際立つ
烏龍茶にしよう
なになに、お酒も冷蔵庫に入ってる？
たしかに、缶チューハイ飲みながらおやつと映画なんて、とっても素敵な絵になるかもしれない
ざ！おとな！って感じの

もし私に悪いところがあったら言って欲しい、
直すから
好きじゃなくなったと言われた時
最後に会った時
君はこう答えた
「えー、ないよ！本当に。
うーん、強いて言うなら、ご飯いっぱい食べられるといいかもね。あと僕はお酒が好きだから、一緒に楽しめたら楽しいだろうなって思うよ」

知るか。
烏龍茶だ。
私は烏龍茶でも立派に幸せだ。

お酒を飲んで、THE 大人！な贅沢を知る人たち
かっこいいなと思う
小学生から付き合いのあるとても仲の良い友人、
彼女は当時炭酸が苦手だったのに
「最近はお酒飲むのが楽しみ、缶チューハイとか」
いつの間に大人になったのか、と思う
勝手に私は寂しくなる

お酒を飲むと気分が良くなるの？
いまいちピンとこないから
大丈夫？と思っちゃう幼い私
それ麻薬とちゃう？
気分が良くなるんだったら、
そんなのめちゃくちゃ飲んじゃうじゃんね
どんな気分になるの？お酒を飲むと
よくわからない

大学時代に飲み会なんてざらにある
社会人になってからだって付き合いがあれば
友人との会合もある
毎回毎回飲むけれど
いい気分てどんなかんじなんだろう？
烏龍茶で十分幸せになれるのに
なんだか大人へ続く階段はまだまだ長いみたいだ

「一緒にお酒楽しめたらいいなと思うよ」
頭に響く君の言葉
知らん。
私は烏龍茶が幸せだ。
おやつと映画があれば完璧だろう
たとえ烏龍茶でも、
私たちは楽しかった、そんなことはなかったのか

「序、破まで録画してあったんですよ。なぜかQの録画がないんですよ…。」
Twitterで呟いた
君からのいいねなど、あるわけなし