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2021 SUPERGT 第7戦 ツインリンクもてぎ 振り返り

1位 ARTA
前戦に引き続き優勝を果たした。
スタートドライバーの福住仁嶺はトラフィックとの関係もあり、本領発揮とはならなかったが最低限の働きで野尻智紀へバトンタッチ。淡々と周回を重ね、最後はカルソニックのペースダウンもあり、トップチェッカー。ただ、カルソニックの失速に関係無く、野尻智紀も終盤に向けてタイムを詰めていたので、優勝に値するペースがあったことは紛れもない事実だ。

2位 WedsSport
他のサーキットは兎も角、得意のツインリンクもてぎ+ヨコハマタイヤのパッケージはウエイト半減で夏でなくても戦えると証明した。ただ、ARTAとカルソニックには完全に遅れを取っていたこともまた事実だ。

3位 カルソニック
敗れはしたが、主役は彼らだった。シリーズ前半の低調なパフォーマンスからの復活は見事という他ない。
GT500車両の中でもっとも燃費が良いのはホンダ・NSXだが、ピットタイムでそのNSXを使用するARTAより3秒も速かったので、やはり給油量が不足していたのではないかと思われる。

4位 Astemo
本音ではポディウムには登りたかったはずだが、前回のもてぎ戦ではリタイアしているため、データが不足していたと考えれば及第点ではあった。また、決勝直前に植毛GT-Rに追突されてリアカウルを失い、急遽Red Bull 無限の物を装着するなど終始良い流れが来なかった。それでもENEOSとのバトルを制す等、KEIHIN時代にはズルズル行きそうなところで踏みとどまった。

5位 Red Bull 無限
WedsSport同様、もてぎ巧者だったのがRed Bull 無限。
大湯都史樹や笹原右京もこの結果には満足気で、少なくとも前戦のオートポリスの雪辱を果たした。

6位 ENEOS
SUPER GTが短いとはいえ、シリーズ戦であると痛感するのがENEOSのこの成績だ。開幕直後はチャンピオンの最右翼だったものの、気がつけばポールポジション+優勝でもSTANLEYが1Pでも獲得すればタイトルの可能性は露と消える。
このもてぎラウンドはトヨタ勢が揃ってタイヤ選択で失敗したらしいが、それを差し引いても6位は寂しいものがある。

7位 リアライズ
WedsSportとほぼ同条件でスタートしたが終わってみればズルズル順位を下げて7位となった。ただ、リアライズはもとより戦闘力があるチームでは無いので、これでも万々歳とはいかないまでも、健闘したと言えるのではないだろうか。また、車種の違う2台が成績を残したので、ヨコハマタイヤはもてぎに限っていえば、ブリヂストンと戦えることを証明した。

8位 au TOM'S 10位 KeePer TOM'S
TOM'Sの2台はコメントによると戦闘力に差はなかったようで、ファーストスティントで差が開いたのはタイヤ選択が理由ということだ。ただ、ENEOS同様、終盤に向けて成績を上げてきたホンダ勢に対して、苦手のもてぎとはいえ僅かなポイント獲得に終わったことは残念と言わざるを得ない。

9位 ZENT CERUMO
スープラになってから、明らかに順位を落としているZENT。その中にあって、もてぎは上位を狙える数少ないサーキットだったが、爪痕を残す事は出来なかった。TGRとしても、若返りを目指したいという噂も聞こえてくるので最終戦の結果いかんでは聖域・ZENT CERUMOといえどもドライバー交代なんてこともあるかもしれない。

11位 DENSO SARD
ここもなかなかうまくいかない。FCYでの減速のタイミングが合わずにCRAFTSPORTSに追突。フロントにダメージを負うと、取り返すために中山雄一に後半を託すが、給油量が不足。省エネ走行を強いられてバトルには持ち込めなかった。練習走行を見る限り戦闘力はあるはずなのだが…。

12位 STANLEY
どんなに苦しい時でも結果を残してきたSTANLEYだったが、もてぎでは上手くはいかなかった。1ポイントでも獲得していれば、相対的にライバルのポイントを奪う事になるので、そこを目指していたが、燃料リストリクターがあったので仕方ないだろう。ARTAが優勝さえしていなければ…。

13位 Modulo
ペナルティで最後方からのスタートとなったがRed Bull 無限とはタイヤ選択が違ったようで、特に後半にペースが上がらなかった。最終戦では新しいタイヤを投入するようで、来季への足がかりにしたい。

14位 15位 CRAFTSPORTS MOTUL NISMO
日産のエース車両が不運な最下位とブービーに。
CRAFTSPORTSは追突されての事なので置いておくとして、MOTUL NISMOの方はエンジントラブルが理由というのが気になるところ。再三書いてきたが日産はトヨタ・ホンダに対してエンジンでかなり大きなディスアドバンテージを抱えてきた。
ところが2基目のエンジン投入でその差を詰めてきたという印象だったが、実際のところ、多少の性能アップはあったものの、残りレース数も減ってきたので、かなり絞りだしたマッピングにしていたのではないだろうか?

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