SEサラリーマンが考えるプレゼンの極意
はじめに
私が思うプレゼンテーションの極意について書かせていただきます。
まず、私がどのような立場にいるのかをご説明いたします。
私は某コンサルティング企業に勤務しており、
年収は一般的なサラリーマンの1.5倍から2.5倍程度です。
しかし、実際にはコンサルティング業務はあまり行わず、
勉強のために多くの本を読み、「世の中にはすごい人がいるものだ」
と日々感心しております。
私の主な業務は、製造現場やサービス業の現場に赴き、
業務をシステム化したり、古いシステムの最新化を行うことです。
また、高額なパッケージシステムの購入費用を
半額以下に抑えるために、メーカーとの交渉にも携わっております。
古いシステムを新しくし、人手を減らすシステムエンジニアとして
働いています。
そのため、手を動かすことは好きですが、
人前に出るのは正直なところ苦手です。
「仕事だから頑張るしかない」と自分に言い聞かせながら、
いつも人前に出ております。
そんな私にいつも舞い降りる仕事が、客先や社内の人々に向けての
プレゼンテーションです。
学生の頃はプレゼンに対し「パワーポイントを作るのも面倒だなぁ」、
「なぜこんな胡散臭いことをしなければならないのか」
と思っていました。
しかし、10年以上プレゼンテーションを繰り返してきた結果、
最近では上司から評価をいただくようになりました。
その上司はコンサルティング企業に20年以上勤務しており、
年収は普通の人では考えられない額です。
1時間あたりの単価が諭吉を遥かに超えます。正直、羨ましい限りです。
上司からいただいた評価は、
「お前が関わった人はプレゼンテーション能力が全員向上している」
というものでした。それを言われて初めて気づいたのですが、
確かにプレゼンテーション会では毎回50名以上の何かしらの方が
参加しますが、アンケートで毎回上位3名に入るのは私と私の直属の
部下2名で他の社員は引き受けません。
これが本当にすごいことなのかは分かりませんが、
今回私なりに何故そうなっているのかを書いて、
皆さんの気づきになればと思います。
プレゼンの極意
まず結論から申し上げますと、
「聞いている人のためになる、言いたいことが言えている、
事実に沿って述べられている」
という要素に漏れがないことが極意です。
「見やすさ、わかりやすさ、面白さ」と指摘する人は
小手先しか考えられていないと思います。
これらはあくまで話を聞かせるための工夫にしかならないので、
センスという裁量になってきます。
聞かない人は聞かない、ですのであまり工夫する必要もなく
最低限行えば問題ありません。
これから詳しく説明いたしますので、どうぞお読みください。
まず、「聞いている人のためになる」が欠けるとどうなるかというと、
一般的なセミナーでもそうですが、聞く人は何かしらを求めて
会場やプレゼンに足を運びます。
そこで「何も得られなかった」と感じさせることが最悪の結果です。
ですので、誰もが知っていることは、
聞いた人の時間を奪っただけの損失になります。
したがって、プレゼンをする側は必ず自身が考えた内容
(どこからもパクっていない)や、
聞く相手が知見がなさそうな内容を提供する意識を持ち、
資料や内容を構築する必要があります。
次に、「言いたいことが言えている」が欠けるとどうなるかというと、
熱意が伝わらなくなります。そもそも発表者が本気でなければ、
聞く人も本気になりません。当たり前のことです。
そのため、プレゼンでは人の時間を奪う以上、
自分の考えを伝える必要があります。
ただし、マルチセミナーや詐欺、
投資案件のような未来が約束できないものは個人で考えるべきであり、
個人の独断を皆に布教するには向かないのでやめてください。
私が行うプレゼンは、主にAIがレッドオーシャンなので
別の技術で勝つ現代技術や、社内で仕事をしても待遇に結びつかない
社員が私に相談すれば一緒に改善活動を行うなどです。
基本は誰かのためにをモットーに働いています。
また、特典としては発表後も私が一緒に活動すると明言し、
何年もかけてその実現に向けて聞いた側とその後もコミュニケーションを
取り続けています。
自分の発言から逃げないことが重要です。そうすれば信用を得られます。
次に「事実に沿って述べられている」ことについてです。
胡散臭いのは、それっぽいことが述べられているが
文献やデータがないことです。
出どころがわかりません。また、その人の実績に結びつかないことです。
聞いている人は「何を根拠にそんなことを言っているのか」
と疑問に思います。
私の場合は、泥臭くアンケートを取ったり、必要資格を取得し、
またシステム導入の企業からも生の声をもらい、
それを資料に反映させています。
そして、私の直属の部下にも同じような教育をしているからこそ、
上位に残ることができるのです。
部下には上記のプレゼンの極意は一切伝えてはいませんが、
例えばシステムの作りや資料作成、コーディング技術など、
人なので手を抜こうとすることもあります。
そのときに「それを自分で買い取れるか?責任を持て!」と
新人のうちから徹底的に指導します。
そして、それを指示した私も、その人たちのためになるように
指示に従った部下の給与を上げるように人事評価を行ってきました。
最後に、要点を3つ書きましたがそれを達成するために
大事なのは自身の言葉で説明すること。
また説明責任から逃げないこと。が大切です。
これが簡単そうで私が見てきた中、8割以上の方ができていません。
やはり大多数は何かしら逃げます。言葉に保険かけたりして。
プレゼンの極意とは、二流や三流の営業のように小手先に
ならないことです。不動産や営業電話のように数字だけ追われると
「相手のためを考えていない、事実から乖離する場合がある」
というケースに多々つながります。
ここまで書いておいてですが、この記事では実際に
私がプレゼンの上位を占めている証明ができません。
そのため、内容はそれぞれで解釈し、吟味していただければと思います。