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米国市場の反落で下げ要因抱えてのスタート。円安基調が市場を支えるもイベント前の様子見で反落(2023年1月31日 日経概況)

「世界一やさしく」投資を教える、ジョン・シュウギョウです。毎日、投資家目線で日本と米国の市場について、分析と考察をしています。

こちらに掲載してある情報は情報提供を目的としており、相場の方向性、個々の商品、個別銘柄等の見通し、売買の方向性など有価証券の売買等に関する助言や勧誘などを行うものではありません。投資に関する最終判断はユーザーご自身の判断で、最終損益もご自信の判断の結果として返ってくることをご認識ください。

今日のポイント

市場総括

2023年1月30日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。

終値は前営業日比106円29銭(0.39%)安の2万7327円11銭でした。

米国市場が反落、日本市場は影響されやすい環境でしたが、為替市場が円安の方にふれたことを背景に朝方は買いが先行しました。FOMCや主要米国企業の決算発表を前に利益を確定する動きに転じました。引けにかけてポジションを軽くする売りが出て下げ幅を拡大しました。

本日も最後までしっかりお読みください。

米国市場の動向

米国市場は反落しました。ダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落して、前営業日比260ドル99セント(0.8%)安の3万3717ドル09セント、ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落して、前営業日比227.896ポイント(2.0%)安の1万1393.814で取引を終えました。

Google Finance より引用
Google Finance より引用

主要なイベントを前にして利益確定がこなしながらポジション調整が行われました。1月20日の安値32,948ドルから先週末まで5営業日で34,000ドル近くまで上げてきており、利益を固める売りが出やすいタイミングでもありました。

6%下落したテスラ、1日に決算発表を予定しているメタ・プラットフォームズも売られてナスダックの下落率がダウを上回りました。ナスダックは前日までの上昇でちょうど200日線にまたがっており、抵抗として意識されやすい位置でもありました。

日本市場の動向

日本市場は米国市場の反落に影響されやすい環境でしたが、為替市場が円安の方にふれたことを背景に朝方は買いが先行してスタートしました。上昇の勢いは長く続かず、FOMCや主要米国企業の決算発表を前に利益を確定する動きに転じました

FRBのFOMC、FRB議長の会見、ECB会合などを前にしてリスクを回避、ポジションを減らす動きで午後から引けが近づくにつれて下げ幅を拡大させました。ただし、決算結果が注目される銘柄にはしっかり物色の資金が流れました

上昇率の上位を占めたのは内需型で食料品、水産、倉庫、建設業が上昇しました。電気・ガス業の上昇率が大きく本日だけで4.12%の上昇率を記録しました。

変動性が高まる銀行業が下落率1位、保険業も4位を記録して金融政策の修正以降に脚光を浴びていた2業種には翳りが見え始めました。前日に続き原油関連が弱く鉱業、石油・石炭製品が下げ、内需の不動産業の下げも目立ちました。

日本市場のテクニカル分析

日経の日足は前日の変動幅を包み込み、高値を切り上げ、安値は切り下げる陰線を形成しました。持ち合いと分析されるので、強い下げとはみられず、今週中に予定されているイベントに備えての様子見とみられます。

Google Finance より引用

安値が止まったのは変化日をすぎて上雲の上、先行スパン1と2の間です。ここを下に抜けると調整幅が深くなり、跳ね上がると上雲が支えに変わったことを示すことになります。上昇の勢いがます形です。

どちらにも飛べる位置なので、明日以降の動きをみて方向性が決まるとそれに合わせたトレード計画を準備しておきましょう

商いは3兆円近くまで増えました。東証プライムの売買代金は概算で2兆9196億円、売買高は12億542万株。東証プライムの値下がり銘柄数は624、値上がりは1149、変わらずは63でした。

日本市場の総合分析: 今後の投資戦略

3桁の反落は久しぶりに見たと感じるほど日経は中々下げにくい展開となりました。3営業日ぶりの反落にもかかわらず、一週間ぶりくらいか?ともっと長く感じるほどだったのはチャートをみても一週間以上を高値圏で下げてこない状況が続いたからでしょう。もちろん上げることもできず27,500円の節目で捕まっている様子なので相場の強さを感じているかというと、それも薄いそれこそ「方向感の定まらない」展開になっています。

本日の形からすれば、一回は調整しに行く下げになってもおかしくないところですが、明日からは重要なイベントがびっしりと並んでいるので、それも難しいところです。やはり基本に忠実、というありふれたアドバイスに落ち着くしかないでしょうか。

2月1日までFOMCが開催され、いつものパターンなら2月2日の未明にはパウエル議長の発言内容が明らかになり、米国市場の最後の方にそれを反映することになります。

2月1日からまた目を引くのはハイテックの巨人たちが決算を発表することです。1日がメタ・プラットフォームズ、2日がアップル、アルファベット、アマゾン・ドットコム、クアルコムで決算発表としては一つのピークを迎えます。

特にナスダックの影響を受けやすい日本市場にとっては2日の結果が出揃う3日の市場で大きな動きが出る可能性が高まります。しかし、同日の夜は雇用統計の発表が予定されているので、金曜日の午後はまた動きづらくなり、進んでは止まる、のような流れになりやすいでしょう。

つまり、逆に考えると今週末から来週にかけて大きな動き(急騰 or 急落)になる可能性があるということです。上か、下か?それは誰にでもわかることではありません。

一つだけヒントを探すなら投資部門別売買動向。11月5週目から12月3週目まで売り越しで推移した外国人投資家は12月4週目から買い越しに転向、現在に至るまで一週間だけ売り越し、それ以外はすべて買い越しています。

外国人の目線は上を向いているか?というデータですので、動きづらいけど、若干先高感を持って行こう、と考えられることです。

各市場の動き

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