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2023年9月の(音楽とかの)こと

9/10~9/18の日程でUSAへ出張をした。人生で初めてアジア外へ。ということで今月はアメリカ紀行です。

9/10 (日)
昼前に出発し羽田空港へ向かう。行き帰りトランジットがあり、さらに別でアメリカの国内線にも乗るため、ロストバゲージを恐れてAir Tagを導入。

スーツケースに忍ばせて動作確認をしながら向かう。初期設定した絵文字のカニがかわいい。

かわいさのあまりこのあと合流した同行者に見せたりする

モノレールの軌跡を完全にトレースしていて正確性、同期性の高さに満足。このあとどこの空港でもその実力を存分に発揮していて大変頼りになった。おすすめ。

羽田で同行者3人と合流し、16時ごろにまずはサンフランシスコへ出発。想像していた通りのユナイテッド航空エコノミーの座席の狭さを「狭いな」と受け入れて、映画等のラインアップをチェックする。『フロリダ・プロジェクト』『アフターサン』『ザ・ホエール』といった最近のA24配給作品や『ベルファスト』などが入っていて、見逃していた『ザ・ホエール』か『ベルファスト』でも見てみるかと思ったら、日本語字幕がある作品が皆無で諦める。機内食を食べて時差ボケ対策で頑張って眠ろうとし、断続的に数時間眠る。起きて本を読んだり、『フロリダ・プロジェクト』を字幕なしで眺めたりする。残り数十分のところで、なぜかFleet Foxesの2009年のスタジオライブ映像が見られることに気付き、すぐに観始める。

おそらく1stアルバムが出てすぐくらい。若かりし頃から雰囲気抜群のロビン・ペックノールド、そして初々しさもありながらコーラスがとても上手いドラムのJosh Tillman (Father John Misty)を30分程微笑ましく見守った。

9時間ほどでサンフランシスコ国際空港に到着。時間は巻き戻って同日の朝8時。長い一日。入国審査をちゃんと会話してすんなり通過し少し自信をつける。この旅の間出会う人たちは皆すべからく、私の拙い英語をよく聞こうとしてくれて大いに助かった。

3時間ほどのトランジットの待ち時間。空港の外にほんの少しだけ出てみて、カラッとした空気と強烈な日差しにアメリカを実感したり、本屋や免税店、飲食店 (値段が高い!) を覗いたり、バーガーキングでワッパージュニアを買って食べたりして過ごす。

昼前にラスベガスに向けて出発。ユナイテッド4本中2本目。離陸目前に流れる機内安全ビデオがクセになり始める。(情報は断じてどうでもよくはないのだけれど)、絶妙などうでもよさ、キッチュ加減。
サンフランシスコまでの機内で見つけておいた坂本龍一のスタジオライブ映像を流しながら眠り、2時間行かないくらいで到着。以下、到着して空港に降り立った最初の画。

飛行機を降りて最初の景色

手荷物受取で同行者一人の荷物が届いておらず手続き。(結局色々あり3日目の朝まで荷物は届かず非常に不憫であった。)
空港を出て、中心街のホテルまでタクシーで30分程。砂漠の街を感じる車窓。
ホテルに到着。フロントのある1階の喧騒に圧倒される。バー、スターバックス、コンビニ、そして奥へとずっと続いているカジノ。ダブルベッド2つにソファスペースもある異常に広い部屋で少し休み夕食がてら外出することにする。ホテルから広いカジノを抜けて外に出るとラスベガスの中心街。ひたすらに異世界。ギラギラとしたパワーを全身に浴びて圧倒される。この街について書く言葉を私はあまり持ち合わせていない。

ホテル外観の迫力

しばらく彷徨ってなんでもありそうなレストランに入り、有名な噴水を外に見ながらウエストコーストIPAと、1ポンドいかないくらいのステーキ。しっかりした厚さの赤身の食べたかったやつで満足。レストランから直結の今はなきお台場ヴィーナスフォートに内装・天井がそっくりの建物 (後々調べると本当にヴィーナスフォートのリファレンス元らしい) に移動して少しスロットに興じる。私を含めた全員がカジノにさほど興味がなく、日本全国で待つギャンブラー諸兄から見たらもどかしくてたまらないであろうライトな楽しみ方に終始する。この日は40ドル投入して53ドルに増えました。

アメリカのヴィーナスフォート
右上はパチモンのエッフェル塔の根本
(外に突き出ている)

9/11 (月)
しっかり7時間寝てこの日から業務開始。ホテル前からのシャトルバスに乗り、ラスベガスコンベンションセンターへ。展示会へ情報収集へ向かう。会場に着いてラップに包まれたそこまで愛想のよくないバジルチキンサンドみたいなやつと水を仕方なく買って$18。空港、ラスベガス市街、そして展示会場内と、翌々日まではただでさえ高いアメリカの飲食代が際立って高いスポットばかり行脚することになる。単独で展示会場を周り、英語での身分の明かし方、距離感が分かってきたところで昼食。会場のフードコートを見渡すと、ハンバーガーやピザ、ホットドッグ、フライドチキンとフレンチフライのボックスみたいないわゆるファストフードを食べている人しか見当たらず、その光景に「本当なんだ!」と感動。大勢のアメリカ人の仕事の合間の日常食を一気に見れているわけですから、これはおもしろくないわけがない。色々迷って、大きなピザ1ピースを$10いかないくらいで買って食べた。食べている時から異常な眠気が襲ってきて、午後の活動を始めてもちっとも集中できないほどだったので、会場内のスタバでコーヒーを買って何とか乗り切った。あれが時差ボケだったのでしょうか。ときに今回の道中で見たチェーン店の数はスタバがダントツで、空港、ホテル、展示会場、街中、ロードサイド、ないところがないと言っていいレベル。あとは日本でなじみがあるところだと、そこにマクドナルド、デニーズ、サブウェイ、ウェンディーズ、バーガーキングと続く感じでしょうか。

夕方、眠気もありやや不完全燃焼で切り上げ、ホテルへ戻る。夜は展示会出展のために集まった現地法人メンバーとの夕食会。イタリアンレストランでホタテとエビのリゾットを食べる。そこそこ。思い返せばこの日の食事が旅の間で一番満足度が低かった。(この後シカゴに移ってからの食事の充実ぶりをこの時はまだ知らない。)
ホテルに戻って、異常に濃いジンソーダ (普通のタンカレー)を飲みながらカジノを少し覗いて、部屋でその日の仕事の整理をして就寝。


9/12 (火)
展示会2日目。会場でようやく少し物価が安いエリアを見つけ、ドーナツとコーヒーで朝食。前日の眠気が完全になくなり、自分でも驚くくらいのベストコンディション。前日分を補って余りあるくらいの活動ができ、安心した。昼食はライスの上に細かく裂かれたチキン、豆、レタス、オニオン、チーズの乗ったチキンボウル。アメリカ米と思われる米がしっかり美味いことを確認しながら食べた。余計な香りがなくインド料理でオールラウンドに使えそう。
会場では早くもビールやワインを手に持った人々が目立ち始める午後3時頃に、決定的な写真を一枚撮ることができて出張の意義を一つ達成。安心して展示会場を後にする。

ラスベガス最後の夜、どこかヨーロッパの大聖堂のパチモン的建物 (ラスベガスはパチモンの規模がデカい) にフラフラと入ってみると、2日前訪れたヴィーナスフォートのリファレンス元につながっていたことが判明する。

アメリカのヴィーナスフォート(中一日)

にぎわったショップとレストラン街を抜けていくと、フードコートに行き着き夕食とした。ハンバーガー、フライドチキン、アイスクリーム、パンダエクスプレス(アメリカの中華チェーン)等が並ぶ中、インド料理店を見つけて即決。アメリカの地でチキンビリヤニを食べることにした。"カレーライス"や日本米フィルターを通さないアメリカンインド料理、見つけたら食べないわけにはいかないでしょう。果たしてそのビリヤニは至極オーソドックスな味わいであった。バスマティライスの香り、チリ強めのチキングレーヴィー、シンプルなライタ、日本だと少し探さないとたどり着けないクオリティ。同行者の一人はこのビリヤニが人生初ビリヤニだという!決して悪くないスタートだと力説しておきました。

チキンビリヤーニー・ライタ・ビール

その後学生のようにフードコートで2時間以上話し込んでホテルへ。カジノにほんの少し寄って、メーカーズマーク(試しにバーボンとだけオーダーしてみた)のストレートを一杯戻りがけに手に入れて飲みながらその日の仕事の整理をして就寝。


9/13 (水)
移動日。ゆっくりめに起きて空港へ。安いベーグルを買う。仕事の都合でここからルートが分かれる一人に見送られ、11時ごろにシカゴへ出発。ユナイテッド4本中3本目。ユナイテッド国内線で配られる軽食のプレッツェルがクセになり始める。本当に塩の味"しか"しなくて潔いのです。日本でこれでは到底商品化まで漕ぎつけられずに砂糖やら、旨み調味料を追加させられることでしょう。途中この旅で最もニューメキシコ州アルバカーキに接近する。

橋本倫史『ドライブイン探訪』を読み進めて3~4時間でシカゴオヘア空港に到着。空港内だけでもわかる街としての落ち着き(ラスベガスとはまるで違う!)。

シカゴ オヘア空港

フライト時間プラス時差2時間ですっかり夕方のシカゴ郊外をタクシーで走り、日本人がとても多いというアーリントンハイツと呼ばれるエリアのホテルにチェックインする。
荷物を置いてすぐに夕食がてら散策を開始する。ようやく眼にするTVドラマや映画で見てきたようなアメリカの景色。

落ち着く!

歩いてすぐのところにMitsuwa Market Placeという日本食スーパー、日本食フードコート、紀伊国屋書店が入ったショッピング施設があったので覗いていく。ここが驚異的な品ぞろえ。日本でもここまで日本全国の食品を取りそろえたショップは珍しいのではないか。後々駐在員に聞くところによるとテーマパークに行く気持ちで車で数時間かけて訪れる日本人もいるという有名店らしいです。
Mitsuwa Market Placeを出て、歩行者はまずいない郊外の大通りをそぞろ歩き、雰囲気のよさそうなファストフード店Jonnie's BEEFに入ってみる。

Jonnie's BEEF

これまでとは群を抜いてローカルな空気の流れる店内で、看板メニューらしいイタリアンビーフサンドとレモネード、フレンチフライをオーダー。中の具材である炒めた薄切りビーフとピーマンから出たであろう汁がパンを乗り越え、包み紙まで完全に浸透してベトベトで食べづらいことこの上なかったが、それを補って余りある美味さに夢中でかぶりついた。この旅のベスト飲食の一つ。
ホテル近くまで戻ってガソスタで水を買って、就寝。

イタリアンビーフサンド

9/14 (木)
起きてホテルのカフェでコーヒーとベーグル。ホテル前まで日本人駐在員が迎えに来てくれて、車で少し走り現地法人オフィスへ。シカゴでの業務内容は、近郊のユーザーを訪問しての開発品紹介。小一時間ほど駐在員、現地営業担当と事前打ち合わせをして、現地営業担当スティーヴの運転するフォードのSUVで出発。11時頃に最初の訪問先に到着し、一時間ほど商談。これまでとは一段次元が違う聞き取れなさにより、現地メンバーにほとんど任せきりになる。ここの会社の人たちは後々振り返っても群を抜いて初心者には聞きづらい英語を話していたと思う。あと、一人の髭の造形が美しすぎて見とれた。
少し移動して駐在員おすすめのファストフード店Portillo'sで昼食。シカゴスタイルのホットドックをオーダーする。

Portillo'sのシカゴスタイルのホットドッグ

ホットドッグの全長をカバーする特大ピクルスとしし唐サイズの青唐辛子がポイントで、比較的さっぱりいけて好みでした。この辺でアメリカにおけるハンバーガー、サンドイッチといったファストフード店の層の厚さを肌で感じ始める。ファストフードという言葉で揶揄されておしまいでは軽視が過ぎる、これこそが文化だなと思う。
ちなみにメニューにはイタリアンビーフサンドもあり、前日の夜に続いて2日連続でそれを食べた同行者によると、この日のPortillo'sのが美味しかったそう。再訪したら必ずやイタリアンビーフサンドを食べたいものです。
食べ終わったくらいのタイミングで横にいた現地営業のスティーヴにSufjan Stevens『Illinois』のアートワークを見せて知っているか聞いてみたところ、知らなかったけれど、すぐに自分のspotifyで検索して、この後車で流すよと言ってくれました。優しい。スティーヴとはけっこうこちらから話しかけてコミュニケーションが取れた気がした。

車に戻ってSufjan Stevens『Illinois』を聴きながらこの日2社目まで移動。イリノイ州を北上してウィスコンシン州のミルウォーキー周辺まで高速を爆速で飛ばして2時間ほどのドライブ。途中眠くなってきたのだろうSufjan Stevens『Illinois』は6, 7分目くらいで、知らないロック音楽に切り替えられる。長いし、仕方ない。高速のインターを降りて(USAの高速は物理的な料金所や、ETCゲートが見えないから一般道との境目が分かりにくい)すぐのスターバックスでアポイントの時間まで少し休憩。アメリカのスターバックスは気取った雰囲気がなくて居心地がよい。16時頃に2社目を訪問。来訪者用エントランスや、オフィス、面会したエンジニアの雰囲気どれもが、日本の色々な訪問先企業のそれに近くて落ち着いた。
1時間ほどで終了して、駐車場でスティーブからもう一人の営業担当のジェレミーにバトンタッチ。ジェレミーが運転してきた車 (ほとんど同じフォードのSUV)に乗り替えて、穏やかな田舎道を走ってこの日のホテルに到着。広さはUSA基準だとやや小さめだが、備え付き食洗器があるレベルでキッチン周りが充実していて驚く。

駐在員とジェレミーを含めた5人で夕食に向かう。この日はアメリカンフットボールのシーズン2節目の1試合が組まれているということで、スポーツバー的なところへ。アメフトファンのジェレミーが生放送で見ながら食べれるところを探してくれたらしい。5人で並んでカウンターに座り、物価高の極みエリアを逃れたことを実感できるリーズナブル価格かつ、充実のメニューの中からまずは、「KENTUCKY BOURBON BARREL ALE」をオーダー。フレンドリーなバーテンに "Good Choice" と言われただけあって、抜群に美味い好スタートを切り、シェアで頼んだシカゴ近辺での定番だというチーズカード (カマンベールチーズフライみたいなやつ)をつまみ、満を持してメインにミートローフをオーダー。合わせるドリンクは先ほどのバーテンにバーボンのおすすめを聞いて新しい蒸留所だというYELLOWSTONE。日本からだと伝えたらボトルを出してきてくれた山崎12年に通ずるような、口の中でアルコールが軽やかに回る感じが心地よく、バランスの取れた甘みがとても好み。スコッチばかり飲んできたけれど、バーボンにも一気になびいてしまうクオリティ。帰路、もしくは帰国してからボトルを手に入れようと画策する。
気付いたらジェレミーが山崎12年を飲んでいたので、ここで乾杯してミートローフに取り掛かる。まさしく食べたかった大らかな味。こういう食べ物は量も味のうちと言いますか、日本の1人前と比べて、ミートローフ自体は2倍、付け合わせのブロッコリーは4倍、マッシュポテトは6倍くらいの量も手伝って絶妙な高揚感を生んでいて、なかなか日本では味わうことのできないベクトルの充実した食事を楽しんだ(何とか完食した。)
食べながら駐在員の解説のもとアメフトを観戦し、最後にもう一杯ドラフトビールを飲んで、大満足で帰路に着いた。間違いなくこの旅のベスト飲食。素晴らしき夜。

KENTUCKY BOURBON BARREL ALE
YELLOWSTONE
"SINCE1872"とあるがかつて存在した蒸留所のリバイバル的な感じで、実際の立ち上げは2010年の新興蒸留所らしい。
日本でもスコッチのオフィシャルボトルの10~12年
中堅どころくらいの価格で買えるのを確認した。
ミートローフ
殺人的なマッシュポテトの分量比率
アメフトと言えば、『THIS IS US』のケヴィン

9/15 (金)
前日たくさん食べたので、朝はフリーのデカフェコーヒーを少し飲んだだけで出発。最後の訪問先へ向かう。車中、Kendrick LamarやChance The Rapperがかかったのを確認する。どちらも最新作ではなく、7,8年前の代表作からであった。
1時間ほどで訪問先に到着し、お昼頃まで仕事。3社目にして最も聞き取りやすい英語を話す人の多い会社であった。だからと言ってこちらからは準備してきた内容+至極簡単な質問・返答しかできないのだけれど。

終わって少し移動して昼食。前日に続き駐在員おすすめのファストフードチェーンFIVE GUYSでハンバーガーを食べる。日本進出しておらず、駐在員が帰国して恋しくなる味だという。確かに質実剛健で美味い。包みがアルミホイルなのも味わい深くて気に入った。オーダーすると紙カップを渡されてあとはサーバーで注ぎ放題のドクターペッパーと共に頂いた。

FIVE GUYSのハンバーガー
当然のようにデフォルトでパテ2枚

シカゴオフィスまで戻りのドライブ。通算するとシカゴからだいぶ遠くまで来ていたので、3時間超の長丁場となる。ジェレミーに全行程運転してもらい感謝。戻って同行はしなかったもう一人の駐在員も含めてミーティングをしてこの出張の全業務が終了。
水曜に泊まったホテルに再びチェックインし、駐在員二人と夕食。ステーキメインのレストランへ。ここは経費から出るとのことで、遠慮なく560gくらいの骨付きリブアイステーキをオーダーし、ビールもバーボンもしっかり飲む。アメリカ最後のディナーに相応しいよいレストランだった。
その後、日本食居酒屋に移りボトルキープされていた黒霧島やボンベイサファイアを飲みつつ駐在員の生活のことなど話し込んでいたら夜はすっかり深まっていた。

ステーキ20oz、そして量少なめな店の野菜炒め定食の野菜炒めくらいある地元野菜のグリル(付け合わせ)

9/16 (土)
最終日。夜のフライトまでフリー。2日前からずっと同行してもらっている駐在員にシカゴのダウンタウンを案内してもらう。行きがけにWalmartというコストコ的なスーパーに寄ってもらい、お土産の大半を仕入れる。アメリカに着いてから何度となく見かけてきたチートスもここで購入。チートスといえば『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のシーズン5で決まりである。

ここはコストコ的なスーパーだったが、
意外とそうでない日本ぽいスーパーもあるんだなと思った

車で45分程でシカゴのダウンタウンに到着。ステーバックスで休憩し、重厚なビル群を見上げながらシカゴ美術館へ。シカゴ美術館と言えば、飯田橋のBAR MEIJIUの店主が『Quiet Corner 2』のインタービュー中で理想のお店として影響を口にしていたエドワード・ホッパー『ナイト・ホークス』の原画である。しかし、一度入って見て回り出したら半日コースになってしまうということで、ミュージアムショップだけ覗くことにする。エドワード・ホッパー『ナイト・ホークス』関連の他、シンボルのライオンモチーフのアイテムなど可愛いものばかりで楽しくなってしっかり買い物しました。

シカゴ美術館を出てすぐのミレニアム・パークを少し歩き、私のわがままに付き合ってもらいReckless Recordsというレコード店へ。インディーロックを中心に新旧オールジャンル、新品多めのラインアップ。在庫数はELLA RECORDSとかそのくらいのイメージでしょうか。ただし、店内のレイアウトは広々していて4人で一気に入っても快適なのがUS仕様。同行者3人が飽きないうちにとなるべく簡潔に見ていくと、US盤の新品はやはり体感リーズナブルで、日本だと若干レア盤と化していそうなものもちらほら見かける。たまに混ざっているユーズドの中からどちらも状態よく比較的リーズナブルなJoni Mitcell『Court and Spark』、Neil Young『Comes a Time』のUSオリジナル盤を掘り起こし購入。2枚で$55 = ¥8,000くらい。いい買い物ができました。ちなみに、日本の作品で見つけたのは坂本龍一『12』と、細野晴臣『HOSONO HOUSE』の2枚。どちらもUSプレスでした。

いい2枚を持っているタイミングで撮ってもらっていたことを帰国してから知る
とてもうれしそうなわたし (購入後)

昼食のシカゴピザ店に賑わっている通りを歩きがてら向かう。

見とれてしまう外階段
ミシガン湖につながる河、クルーズもできる
歩きながら撮影したイリノイ州旗、70点
一つ一つのビルの見ごたえ

最終日にしてこれまでの蓄積が表出したか全く空腹を感じていなかったので、見た目より食べやすくかつ皆でシェアをして一切れだけでちょうどよかった。食べた後は世界で数店舗のスターバックスリザーブ(日本にもある)を覗き、まだ見ていないミシガン湖を見るために、Navy Pierまで長めの散歩。湖側から見るシカゴの街並みをゆっくり楽しんで、シカゴ ダウンタウン観光は終了したのでした。

ミシガン湖側から見るシカゴビル群
Sufjan Stevens『Illinois』アートワークの世界

16時ごろ出発して車で送ってもらいシカゴ オヘア空港へ。休日にも出てきてくれてお世話になりっぱなしであった駐在員さんにひとしきり感謝の意を伝え別れる。

帰りの便のチェックイン。空港の本屋に入って見たら『HOUSE OF THE DRAGON』の原作であるGEORGE R. R. MARTIN『FIRE & BLOOD』の原著を見つける。ゲームオブスローンズ関連の原作諸作を本屋に入る度に薄っすら探していたけれど、意外と目立つところに置いてないもんなんですね。
19時くらいにお腹が空き始めるが、シカゴやミルウォーキーの郊外を経験してしまった身としてははうんざりする空港価格に嫌気がさし、ユナイテッドの機内で缶一本丸ごともらえるコカ・コーラを腹の足しにしようと画策する。

20時ごろまずはサンフランシスコへのフライト。ユナイテッド4本中4本目。ユナイテッドのドリンクのラインアップや提供スタイルをだいぶ把握できていたおかげで首尾よくコカ・コーラ350 ml缶を手に入れることができた。潔すぎる塩味のプレッツェルもお土産用として確保。橋本倫史『ドライブイン探訪』を読み4時間半ほどでサンフランシスコ国際空港に到着。時刻は巻き戻って23時手前。食事にしようとあとはアジア方面のフライトを残すばかりとなった深夜のターミナルを彷徨い歩く。23時を越えて営業しているのは寿司屋かオーガニック食料品店かの決め手に欠ける2択。迷ってしばらくオーガニック食品店の方を見て回っていると、デリとしてクラムチャウダーが売っていることが判明し購入。これが大正解。ポテトやあさりゴロゴロ、温かさが身に沁みました。たぶんスープストックの5倍くらい量がありましたが、スープだけ食べるのであればむしろちょうどよく大満足。アメリカでの食事は最後まで充実していた。

クラムチャウダー(スープストックの5倍サイズ)

9/17 (日)
免税店でウイスキーが全然安くないことを確認したりして時間をつぶし、1時過ぎにようやく羽田行きへ搭乗。と思いきや燃料タンクにメカニックトラブルがあったようで、4,50分足止めを食らう。ヨーロッパ、中国方面の海外出張経験がそれなりにある同行者の一人の話を改めて聞いているうちに、2時ごろようやく搭乗。最後はANA。座席が気持ち広く、モニターのプログラムも充実していることを確認する。少し寝たり、往路で見れなった『ベルファスト』を観たり、橋本倫史『ドライブイン探訪』をさらに読み進めたりして過ごす。フライトの後半にかの有名な連続ドラマ『ロングバケーション』がプログラムに入っていることに気付き少し見てみる。結局1話の前半を観たくらいで疲れて止めてしまったのだけれど、けっこう面白くなりそうな予感はした。
最終盤、朝食として機内でチキン照り焼き丼のようなものを食べる。なんだかんだ言って日本米がとても美味しいことを再確認する。

9/18 (月)
朝4時、出発は遅れたが結局ほぼ定刻で羽田空港に到着。入国し手荷物を受け取る。アメリカのクレジットカードの普及率が想像以上だったため、少し無理して使って使いきれなかったUSドルを日本円に換金。¥5,000ほど。ここからもう一本国内線に乗り継ぐ同行者と別れて、始発の次のモノレールに乗車。7時くらいに帰宅し、昼過ぎまでよく眠った。

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