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音楽・日記・エッセイ (2024.06.10)

およそ3ヶ月ぶりの更新を機にタイトルを変えてみました。

4月いっぱいで半年余りの山形県での短期駐在期間が終了。平穏を取り戻している。

元の家に帰ってきて、半年間満足に聴いていなかったレコードを改めて聴き直す。時間ができてじっくりとレコードを聴いていると、それはもう顕著に欲しいなと思うレコードが増えていくことを実感できる。

これはレコードに限った話でもなく、久しぶりに居を落ち着けて、仕事以外の余暇時間がふえて、5月のわたしの物欲はそれはもう鬼気迫るすさまじいものでありました。

この前は久しぶりに自宅に友人を招いてのレコード会を開催した。
友人たちが持ち寄ってくれるレコードがどれもすばらしいのは大前提として、自分の手持ちでかけるものでも色々と会話しながら腰を据えて聴くことで、魅力を再発見できるのである。それもこの会の魅力といえよう。
Chris Smither『DON'T IT DRAG ON』と、Silvia Perez Cruz『Domus』、どちらも久しぶりにかけたけど、最高のレコードだな。

andymoriのディスコグラフィをこの1ヶ月くらい聴き直していた。最近TikTokで「すごい速さ」が盛大にバズっているというあのandymoriであり、わたしが高校時代に通っていたGEOではレンタルの取り扱いが無かったため、当時は慣れないオンラインで1st~3rdアルバムまで入手し、今でもその3枚は手元に置いているあのandymoriである。
30歳になろうかというタイミングで聴くandymoriも変わらず鮮烈!これは至極驚くべきことである。

一番好きな曲は「青い空」です。この曲や「Sunrise & Sunset」を聴いて、そうか、この世界の事象のすべては小山田壮平が歌っていたのだなと思う。

このタイミングでオリジナルアルバム5枚がLP化されるという。ちょっと出来過ぎたタイミングであるあまり照れ臭ささがあるけれど、たぶん買ってしまうだろうな。



ランタンパレードの新作『あなたが思い出すための / 記憶の中の海辺』もよく聴いている。このタイミングまで通ってきていなかったので、過去作も少しずつチェックしていっている。2004年、2005年にそれぞれリリースされたセルフタイトルの1st、2ndアルバムがどちらも最高。2ndの「ランタンパレードがやってくる」において、そのビートでテリー・キャリア―やニック・ドレイクに言及するの、かっこよいな~。


ここ数ヶ月書いていない期間には柴田聡子『Your Favorite Things』をユリイカの特集片手に少しずつ楽しんでいた。

伊東なつみさんという方が "スポ根" というワードでもって柴田聡子を批評していた。
わたしも常々 "スポ根" という言葉で表現したくなるその雰囲気こそ柴田聡子のコアだと捉えていて(たぶん一度くらいこのnoteでも書いている)、殊に近年のライブが素晴らしいのは、わたし自身と同じくらいの濃度の "スポ根" を演奏から感じ取れるからと思っているほどなのです。in FIREのルックはまんまジャージだし!

関連してこの前のO-EASTでのツアー公演では、「力の伝え方について探求した結果、室伏広治に辿りついた」という旨のMCをしていたことを書き残しておきます。

演奏については『Your Favorite Things』の曲とそれ以外の曲の多くがいまひとつ融和していないように感じました。まだまだよくなる余地があると思います。


ライブといえば、3月のMarker StarlingとDorothea PassのJapan Tourについて書きたかったのにすっかり時間がたってしまった。7th Floor公演のゲストはyumboだったのだ!!

この日のyumboの演奏はわたしが実際に観た数少ない公演中ベスト!ほんとうに夢中になって引き込まれるステージだった。細部を肉付けするほどの記憶はないので、当日のメモをほぼそのまま載せてみます。

yumbo
あいうえお順の曲順
最初今日の曲順不思議だなと思っていた通りで
最初の悪魔の歌ガタガタ

歌の終わり
嘘の街
「う」が厚くてとてもうれしい

鬼火
あゆ子さんの歌がこの日いつも以上に安定感があってよかった

薬のように
アレンジをいつもと変えてというから何をやるのかと思ったらこれは驚き
いつもは皆木さんのギターとあゆ子さんのデュオでしばらく緊張感を持って進むが今日は皆木さんのギターが澁谷さんのピアノに置き換えられていた
途中から芦田さんのペダルスチールも入って進む
あゆ子さんの歌の調子がよかったこと、アンサンブルに安定感があったこともありこれまででベストテイクの薬のようにだったのではないか
大好きだけど比較的ライブ映えしない曲だと思っていたのにこのライブのポイントのひとつのようになっていてわたしはうれしい
終盤の盛り上がりも山路さんがこの日一番の強いドラミング!

さみしい
新しい演出!あゆ子さんが鳴ったスマホに出るとそこから朗読が聞こえる演出!声は麓健一!

新曲生活
序盤の小ちゃいトランペット?とドラムの感じそしてギターすごくフリージャズぽい
ボーカルの雰囲気も新境地感
あゆ子さんのボーカルに芦田さん、皆木さんのコーラスが重なるのもこれまでない雰囲気

50音順やっぱり変なセットリストだった

アンコール
みんなでジミーウェッブのカバー

yumboの曲はcake!その手があった!
マーカスターリングが自分の曲のように歌いこなしていた
yumboのライブアンコールはステージ上ギチギチがよく似合う

ホルンで開口部分に手を入れながら吹くの初めて知った

どうしてもyumboのことばかりになってしまいますが、Marker StarlingとDorothea Passのステージもとてもよかったですよ。


阿古真理『日本外食全史』が心地よい重厚感のある読み口でおもしろい。

本当に日本の外食文化のすべてを書こうとしている。作中ある料理の起源の引用元として多用されている『オムライスの秘密 メロンパンの謎』という文献が醸す謎の存在感。

毎日ウイスキーばかり飲んでいる。自宅に抱えているボトルのお気に入りはグレンファークラス15年と、ワイルドターキー レアブリードである。


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